1話 救世主ナンバーワン!
- _ ぬぺ
- 2月16日
- 読了時間: 12分
更新日:2月23日
ナニモ……ナニモ…ワカラナカッ……タ…………
【あらすじ】
その日、すべての戦隊の歴史は終わった。
突如現れた厄災が巨人たちをうち倒し、あらゆる世界は、あらゆるユニバースは、破滅を迎えるかのように思われた。
しかし、巨人たちは、最後の力で闇を祓い、眠りについた。
“ロボの墓場”
最後の巨人、テガソードはそこで待っている。
救世主の到来を。
【遠野吠】
とあるコンビニ。アルバイトとして働くのがこの男、遠野吠である。
あまりにもやる気のない態度に同僚からも忠告が入ります。なんでも既に店長からはイエローカードを出されているんだとか。
この同僚の名前は堤なつめ。ちょっぴり気弱な眼鏡の好青年です。
だがどこからどう見たって爆上げの気配。見覚えしかない。
というか、彼の登場シーンの直後に容赦なくシアターGロッソのブンブンジャー素顔の戦士公演のCM打ってくるの笑ったよね。
そこに強盗が登場。
騒然となる店内ですが、吠は動じない。
強盗がその場で食べようとしたものの、熱すぎて思わず投げてしまったフランクフルトを人間とは思えない速度で回収。
●「このジャンボフランクが俺にとってどれほど贅沢なものか、テメェには分からねぇようだな? お前は俺の、獲物だ!」
なんか微妙にズレた啖呵を切ったあと、フランクフルトを武器にして強盗と交戦。
●「やれるモンならやってみやがれ」
👨「命が惜しくねぇのか?」
●「惜しくねぇ。だがお前には渡さねぇ!!」
強盗に噛みつき、勝利。特別報酬はこれでいい、とフランクフルトにかぶりつくのだった。
……ということで、クビになりました。
ここは喫茶半世紀の2階、住居部。
東映ブログによれば、ここはもとは教会だった建物を改装したそうで。あら素敵。
貧乏暮らしが否めないその部屋で、吠は黙々と履歴書を書いていました。
部屋に響くのは謎の「ナンバーワン」の声。
これを聞きながら、吠は事故PR欄を埋める。
「つまらない人間です。」
1階に降りると大家さんであり「半世紀」の主人でもある飯島佐織とその息子である碧くんがいました。
吠、この2人とは友好的な関係を築けているみたいです。
さて、新たなバイトの面接に向かう道中、チンピラに絡まれました。
以前ボコボコにした相手が報復に来たみたいです。
スルーして立ち去ろうとするも、飯島親子を引き合いに出されたため、空き地で黙って殴られることに。
フラフラになった彼のことを助けたのは堤。
彼を心配して探してくれていたらしい。
🛞「遠野さんが怪我したら、悲しむ人だっているでしょう?」
●「いねぇな。俺は所詮、この世の逸れ者。俺の命なんて安いもんだ」
しかし空腹に耐えかねた吠。堤に250円のハンバーガーをおごってもらいました。
堤が吠を探していた理由は強盗から庇ってくれたお礼を言うため。
そのまま話は2人の身の上話に移行する。
吠がバイトをするのは「食うため」。
これを堤は「つまんないなぁ」と一蹴。彼はライブの資金のために働いていると打ち明ける。目指すはバンド界のNo.1。
🛞「大切でしょ。夢とか願いとか。そういうのがあるから、人はいきていけるんですよ。 ……で、遠野さんは? 目指してるものとか、夢とか願いとか。」
●「願い? ……俺に、願いはない。」
そこに敵が襲来。
ファイヤキャンドルが乗り込んだキングキャンデラー、大暴れです。
🕯「これが俺たちを生成した世界か」
地上では頭がベルになっている怪人、アーイーが大暴れ。
堤は眼鏡をはずして立ち上がる。
🛞「この指輪、使うときが来たのか……」
リュックから戦隊リングと銀色のテガソードを取り出し、変身。
🛞「クワガタオージャー!!」
……なんでぇ????
姿はクワガタオージャー、声はブンレッド、戦闘の音声はゼンカイガオーン、戦いのスタイルはなんか初めて見る奴。もう分からない、何も分からない……。
視聴者尾困惑をよそに、吠は包みを助けるべく突っ込んでいく。
しかしそこは無防備な吠のこと。爆撃で吹っ飛ばされ、突如として開いた空間に吸い込まれてしまう。
落ちていった先は「ロボの墓場」。
謎の記憶を見せられているところに、アーイーたちがやってくる。
金色のアーイーは壁にはまっていた指輪を回収。目的達成とばかりに喜ぶが、直後、苦しみながらその指輪に吸い込まれてしまう。
💐「離れなさい、アーイーたち。その指輪は破滅の鍵。テガソードの核と言われる破滅の指輪。あなた方に扱える代物ではありません。」
後から現れたのは慈愛のブーケ。
優雅に一礼したあと、指輪を拾い上げた吠にその指輪を渡すようにと迫る。
💐「二つの世界を守るため、どうかその指輪をお渡しください」
そう言うブーケだったが、吠たちの世界ではファイヤキャンドルがまさに周りを火の海にせんと活動しているところ。
吠はこの指輪があれば力が手に入るのかと問う。
💐「やめなさい! 死にますよ」
●「上等だ。世界も破滅もどうでもいい。だがな、俺はまだ、あいつに250円返してねぇんだよ!」
指輪をはめた吠は再びどこかに飛ばされる。
彼の目の前にはテガソード。何度も吠に「ナンバーワン」と語りかけていた声の主である。
テガソードは全ての指輪を集めた者の願いを叶える存在。そのためには願いを表明して指輪の契約を行わねばならない。
●「願い。俺の願いは、何度も打ち砕かれた。」
吠の脳裏をよぎるのは幼い日の思い出。
雨の中逃げ惑っていた時、ともにいた女性から言い聞かされたのだ。
「願いを持っては駄目。心を殺して。これ以上傷つかないために」
●「もう俺に願いは、もう何も」
●「それはお前の真の姿ではない。今のお前は雑草に塗れ、世界の大きさを測り切れないだけだ。ならば、ナンバーワンになれ」
「指輪がもたらす戦いで、頂点を目指せ。さすれば世界は開かれる。真の願いは自ずと見える!」
「お前は、もう一度生きるのだ!」
目の前に、金のテガソードと2つのテガソードリングが現れる。
●「バイトもクビになって暇してたんだ。退屈しのぎにはなりそうか」
「契約する。この指輪、俺がもらう!!」
吠が金のテガソードを掴むと同時に、元の世界に帰還。
彼の遠吠えを合図にするように、テガソードが復活する。
いざ、戦闘開始。
まずはセンタイリングを装着し、テガソードレッドを召喚して乗り込む。
その瞬間、彼の身体はリングに転移。対戦相手はもちろんファイヤキャンドル。
謎の応援団の応援の元、双方名乗りを上げる。
🕯「負けは知らねぇ容赦もねぇ。ブライダン特攻隊長、腐敗のファイヤキャンドル。俺の炎で浄化してやる。」
●「クビになること幾星霜。見つけて見せるぜバイトと願い。あぐれ一匹、遠野吠。なってやるよ、ナンバーワン!」
初回の名乗りでヒーロー側がダサいことってあるんだ。なんかギャラリーの数も違うし。
なぜか吠はここでお着換え。衣装めっちゃカッコいいんだけど、その衣装は何??
ここからはロボ戦。
外でセットを組んで、炎も爆発も破壊もマシマシの大迫力バトルを展開。コックピットのカットとロボ戦のカット、CGのカットの入り乱れ具合がテンポが良くてめちゃくちゃ良かったです。
これが最後まで続くと嬉しいんだけどどうかなぁ。コックピットに乗っている人間が変身前っていうのも斬新で好きです。
初陣は吠の勝利。
ファイヤキャンドルはロボの爆破ギリギリでワープ機能を使って撤退しました。
しかし、まだ地上戦が残っております。
吠はいつの間にやら衣装を戻し、センタイリング ゴジュウウルフを使用。ゴジュウウルフに変身する。
彼の雄たけびはどこかにいる4人の人間の耳にも届く。
「破滅の指輪」と形容されたセンタイリングを「今からこいつは救世主の指輪」と宣言しつつ、勝利を飾る。
「救世主No.1」を名乗るのだった。
●「指輪の契約。私はあの子を、必ず取り戻す」
●「夢の始まり、人生の終わり」
戦闘を終え、無事に堤のもとに帰ってきた吠。
ギターを弾いていた堤は、吠の手に指輪がはまっているのを悲しそうに確認する。
●「いろいろ聞きたいことはあるけどよ、とりあえずこれ」
小さな貯金箱からかき集めた250円を堤に手渡す。
●「借りは返したぞ」
🛞「チェンジしてしまったんdねすね、その指輪。」
●「願いはまだねぇけどな。だが決めた。俺はナンバーワンになる。その先に見つけられる気がするんだ。」
🛞「……願いもないくせに。損な奴に、指輪を持つ資格はない!!」
唐突に変身して襲い掛かる堤。
吠も戸惑いつつ、剣をとるのだった。
【ブライダン】
本作の敵。ノーワンワールドなる異世界に君臨する“ウエディング軍団”とのこと。
その基地でロボである「ドレスガード」のキングキャンデラーに意気揚々と乗り込んだのは、特攻隊長ファイヤキャンドル。
ぱっと見ド派手なお兄さんですが、メイクのせいか全体的にギラギラとした危険な印象が拭えない男です。
「くだらない世界を All rightにする」のが彼のモットーみたいです。カッコいいな。
個人的に好きなのは一般怪人がやられたことに本気で怒ったところですね。今まで一般怪人を気に掛ける幹部っていた? (三本木さんのアドリブらしいですが)頭をコツンとやるのも軽い弄りみたいな雰囲気あったし、部下のこと大事にしてるんだろうなぁと。
ええ、相当このキャラにやられてますよ、この1話で。
そんな彼に通信越しで話しかけるのはテクニカル隊長のブーケ。
曰く、今回の彼の任務は破滅の神テガソードが目覚める前に「例の指輪」を奪取してくること。
ノーワンワールドとこちらの世界を行き来する鍵となるのは「円」。
キングキャンデラー襲来に、毎度おなじみ東京ドームシティの観覧車を使うのはかなり好きな演出ですよ。
一般怪人はアーイー。なお武器は「シャンバーン」、頭は「ベルメット」と言うそうです。可愛い。
【以下雑記】
🐺遅ればせながらPCの変換でようやく気が付いたんですけど、「テガソード」って「手がソード」ってことなんですね。そっか。そっかー……。
🐺吠の履歴書。いろんなバイトを2~3カ月スパンで転々としているみたいですね。見える範囲を確認すると、過去作ネタがちらほら。
「ヒグマ宅配便」はドンブラのタロウのところだろうし、「ガブリボーイ」はキョウリュウジャー? 「SHINOBI クレープ」は忍者系戦隊のネタだろうし、「和菓子屋 芋小」はカーレンジャーの匂わせかしら。
個人的には「回転寿司ゴールド 梅盛店」にニヤリとしてしまったり。
🐺初回だから、というのは大いにあるでしょうが、ロボ戦の戦闘の迫力たるや。最近のCGモリモリ戦闘も悪くはないのですが、ロボがビルに突っ込んでいって大破してるのを見るとやはり実写だなぁ!!と思いますね。というか、あそこまでの破壊行為を令和の今になってみられるとは思っていなかったよ。
でもってここまで見ての感想ですが……やや、不安の方が上回っております。はい。
何度も言ってますが、1話目でどれだけ情報を取捨選択できるかってかなり大事だと思っているんですよ。
(その点で私は靖子にゃんと松原秀さんに全面的な信頼を置いているのですが)
でまあ、ゴジュウジャー1話目の感想としては……分からん、と。とりあえずパッションで突っ走ってんな、と思ってます正直。
この見終わった後の脳内処理が追い付いていない感じ、完全にドンブラ初回のそれですね。血は争えないとはこのことかしら。
少なくとも、吠の過去の何かを描写する前にもっと吠の性格を固めてほしかった感はある。
「生きるために労働は必要だと考えている」「貧乏暮らしでも知恵を絞って生活するマメさ」「目の前で傷つく人は少ない方が良い」みたいな一面と、「実は人生に絶望している」「他人に対する態度が雑」「自分のことを大事にできない」みたいな一面が見事にミスマッチを起こしているのがモヤモヤするのよ。
元は善人で、過去の諸々でひねくれたんだろうなーってのは想像できるんだけど、だとしたら半端なひねくれ方で気持ち悪いというかな。
ヒーローにしては正義感がずれてるし、悪役にしてはいい奴すぎるし、ダークヒーローとしては芯が無い、っていう感想です。
この辺は脚本の問題で演者さんは特に問題なしかなぁと思う。まだ演技に慣れていないのは伝わってくるけど、眉のあたりの動かし方とかがめちゃくちゃ好きです。初回の不慣れさも含めてタロウこと樋口さんの雰囲気がめっちゃあるのよ。最終回既に楽しみよ。でもって血は争えねぇな。
ここ数年、東映さんロボの良さをなんとかして引き出そうと(そしてバンダイの売り上げに繋げようと)しているのは感じているのですが、今回もかなりその辺力入れてるんだろうなーとは思った。
真面目な話、久々にロボ戦良いなぁ!って思えたし。
あとはこれがいつまで続くかだよねぇ。ブンブンジャーみたいに謎レーシングタイムを作り出した挙句中盤からそのシーン丸ごとなかったことみたいにならないといいけどね。ああいうのが一番ダサいと思ってますからね私は。
今回のゲストのこともちょっと引っかかってるよ。
井内さん、ブンブンジャーに引き続いて出てくださっているのはありがたいのですが、堤くんが彼である必要性はあるのかな?っていうのは本編見ながらうっすら感じていて。正直2話次第な気もするのですが、
ブンレッドをブンレッドとして描くことは他の番組でも出来るかもしれないが ブンレッドを〝クワガタオージャー〟として描いてしまうのは 「ゴジュウジャー」にしか出来ないことなのでは?
という記述を見る限り、「過去のレッドが違うレッドに変身するのおもろくない?」くらいのノリだったんじゃないかと怖くなってます。
いやだってそもそもこの文章おかしいじゃん。彼は「堤なつめ」であって「範道大也/ブンレッド」じゃないからね。この文章書いて許されるのって、「ゴジュウジャー作中に範道大也が登場してクワガタオージャーに変身した」ってシチュエーションの時だけだからね。
なんかこういうふわふわしたノリで今後進んでいくんじゃないかなっていうね、それを一番危惧しています、私は。
それとこれは本編とは関係ないのですが、今年の東映公式ブログの文章が微妙なのはなんでだ。
なんかすごい目が滑る。1回でスッと入ってこないのは何故だ。読点の打ちすぎってのはある気がする。
あとは語彙? 雰囲気? 感想文っぽさが否めないというのかな、なんだろう……。
あとねぇ、これは本当にオタクのわがままな自覚はあるんだけどさ、
初回に「ナンバーワン救世主」を持ってきたことに関してもモヤモヤしてるよ。
いやだってさ、既にいるじゃん。「究極の救世主」が。大被りしてんじゃん。
究極の救世主が大好きな身からすれば、あの壮絶な戦いを超えられるのか??おん???みたいな気持ちにもなるし。
アニバーサリー作品でそう名乗っておいて、今後遭遇するであろうキュウレンジャーたちに出会ったときになかったことにされるのも嫌だし。
そこは「ナンバーワンヒーロー」みたいな言葉選びじゃダメだったんですかね。
分かってるよめんどくさいオタクなのは。ここまでいろいろ書いてきた中で一番感情任せで書いてるよ悪かったな。でも引っかかっちゃうんだもん!!
いろいろ書きましたが流石に1話で切るのは早すぎるとも思っているのでしばらくは見ていくつもりです。
不安なのは、ここ最近視聴を切った作品ってどれも悪役が魅力的だったことで……冥国の三姉妹……サンシーター…………。
ここにブライダンが加わらないといいなぁと思いつつ。
次回:戦士たち登場
Commenti