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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

50話 俺様たちが世界を支配する

総力戦は終わらない




6人の王様が名乗りを上げる。

ンコソパは総長が率い、

イシャバーナは女王のために道を開け、

トウフは元から大殿のために道を開けておき、

ゴッカンは共に歩き、

バグナラクは王を取り囲み、

シュゴッダムは既に整列済み。

国によって色が違うのが良い。


「王様戦隊キングオージャー」は市民を含めて全員で名乗る。

この作品、戦隊の名前は救命部隊の名前だったな、そうだった。



「俺様たちが、世界を支配する!」



不死身を斬る剣を携えて出陣。

その裏でンコソパ中心に「永遠の命」を模索中。

結果、命の器をシュゴッドソウルにすることが決定。



五道化唯一の生き残り:カメジム。

彼の相手をしたのはジェラミー。

そして、彼には多大な恨みがあるラクレスとデズナラク。

2人とも一切の躊躇がなくて気持ちがいい。そしてサラッと自分のシュゴッドの力を行使するデズナラク様。


最終的に、デズナラクはカメジムの襟首を掴んで文字通り死の国へ道連れにしていきました。

自分のシュゴッドにかける声が優しい。


死の国では、カメジムとグローディが再会。

2人の周りにだけうるさい霊が浮遊してるの最高過ぎる。




さて、王様たちは。

泥臭い殴り合いの末、ダグデドは巨大化。

このタイミングで、永遠の命の器の準備が完了。

中身は、「無限に連なる小さき命」。


2000年の戦いの果て、怒涛の総力戦の後にこれをOPと共に出してくるのは狡いって。



超絶怒涛究極完全キングオージャー、降臨。

巨大化と共にダグデドの腕跳ねのけるの良すぎ。


戦場をダグデドの部屋に移し。

力を総動員する戦闘に、シュゴッドたちも応える。

王様たちの指示無しに行動し、文字通り燃え尽きるまで戦い抜く。


キングオージャーは燃え尽きると同時にダグデドの部屋を破壊。

そのままチキューへと王様たちだけで帰還する。


「おつむ」が剥き出しになったダグデド。チキューの大地に倒れ伏す彼に6人は剣を振り下ろす。


ダグデドの消滅を確認した王様たちは静かに変身を解き、国民のもとへと帰る。

静かに互いをねぎらいながら。




五体満足で帰還した王たちを見て歓喜に湧く国民たち。


何よりも、お兄ちゃんの顔でギラを抱き締めた後、そっとドゥーガさんの元に行って泣き崩れるラクレス様の姿に泣いた。

一番頑張ってきたんだものね、そうだよね。



シュゴッドたちは燃え尽きたものの、ソウルは回収済み。

彼らは「ただの機械」。ヤンマの手にかかればいつでも復元できる。

最初のヤンマのスタンスがここで戻ってくるの良すぎる。




「それから先の物語を、少しだけ話そう。」


六王国は国境を失くして新たな国の開国を宣言。

国名は6つの国の頭文字を繋げたものの、その順番をどれにするかで揉めまくってお流れになりました。

なんでそうなるの??

「この騒動を責めるものは少なかった」ってことは0じゃなかった、というのもじわじわ来る。


そもそもそんな必要はなかったようで。

各国では今まで以上に国を跨いだ交流が盛んになっていた。


「無理に一つになる必要はない。姿かたち、心。ひとつとして同じものはない。交わらないから面白い。」


個人的にここら辺のシーン好きなのは、他国の人間が、玉座の間の付近にまでやってきてワイワイやっていること。

もう外交的に何かを気にすることはしなくてよくなったんだなと。


「好きなところは受け入れて、嫌いなところはそっとしておく。

違う者同士、共に生きればいい。」


ここで「そっとしておく」と言ってくれる、綺麗ごとにし過ぎないこの作品が好きなんだ。


そしてラクレスは、ゴッカンで作業中。

傍らには世話焼きなお嫁さんもいるようで。

もう存分にイチャついてろ。


「手を繋ぎ、力を合わせるのは、いざという時だけで良い。」


もちろん6人は王様だから、「いざという時」がまた来るかもしれない。

それでもその時は、また6人で剣をとればいいだけの事。

幸い、一度チキューの危機を経験した民は強い。




「君が俺の話を聞いてるってことは、王様戦隊がチキューを守り抜いたってことだ。」


「これを聞いている君に、お願いがある。

物語の続きを、君に作って欲しい。

宇宙の星々が繋がり、星座となって、物語を産むように。命を繋いで、物語を紡いでほしい。」


「めでたしめでたしを決して諦めない、永遠に続く物語を、君に託す。──とさ。」




***




1年間本当にお疲れさまでした!


いや、めちゃくちゃ楽しかった。終始ずっと楽しかった。

これをリアルタイムで追えたのは本当に幸運だった。



CG合成やLEDウォールをふんだんに使ってファンタジックな世界をそのまま三次元に落とし込む技術、

それに見合った設定に世界観と台詞回し、

それを完全にものにしている役者陣、

全部が完成されていて、1話からかなり安定した作品だったなぁと思う。


個人的に結構最初の方に何度か書いていたけれど、ギラがどうしても好きになれなかったので(これは何が悪いとかではなく、私とバグナラク編のギラとの相性が悪かっただけで物語としては何も言うことは無いんですけど)若干苦行だったんですけど、マジでそれくらいじゃないかな、言いたいことは。



私が一番声を大にして言いたいのはロボの扱いですね。

割と賛否両論あったみたいだけども、個人的には賛の方にいます。全面的に。


ニチアサの中で一番戦隊が好きなのにこんなこと言うのもアレですが、私ロボ戦があまり好きではなくて。

(そもそも巨大戦が好きではなく、そのせいで某○谷特撮は微塵も楽しめずリタイアした過去があるくらい)


具体的に何が、と言われると

① ノルマ感。1話に1回はロボ戦を入れないといけない、という制約の結果、話が散らかることが多い。「とりあえずロボで出るぞ!」みたいな雑な消化か、開幕早々にロボ戦をするかの二択になっていた。特に後者に関しては始まった瞬間に「あ~これシリアスだわ」と察してしまうのが物語を楽しむうえで大変ノイズ。

② 動きが重い。巨大感を出すために若干動きが遅くなるのでアクションがあまり楽しめない。完全に私の好みですが、坂本監督のアクションみたいなのが好みなので、その対極にあるロボアクションはあんまり刺さらない。

の2点に集約されるのですが。


今作、無理にロボ戦をねじ込まない。

ロボが出てくるときには必ずこれでもかと言うほど迫力ある展開と「ロボットの必然性」を押し出してめちゃめちゃかっこよく見せることに注力。

しかも、CGでの戦闘も増えたのでキレのあるアクションが増えており迫力がさらに増していて。


人生で初めて、ロボ戦かっこいい!ってワクワクしながら見ていた。

というか、人生で初めて、一瞬でも「ロボット買おうかな……」って思った。今までは食玩ですら欲しいと思ったこと無かったのにね。


物語を重視するタイプの視聴者である私みたいなタイプには今回のロボ戦めちゃくちゃ刺さりました。




それと賛否別れる面で言うとダグデドですね。

良かったねあやつ。最低最悪で最高だった。


悪役が昔から大好きな身としては、悪役は ①悪に走った理由がきちんとあり、それに誇りを持って悪事をなす ②理由なんてない、楽しければ誰が傷ついても良くない?という享楽主義タイプ のどちらかでいてほしいと思っていて。


逆に最近流行りの「可哀想な悪役」が嫌なんですよね。急に哀れみポイントが開示される奴。

具体的に言ってしまうと、あの少し前の戦隊のラスボスで、実は雑魚敵の集合体に過ぎなかった、って奴とかね。あの作品の感想書いていた時には最終回の盛り上がりを減らしたくなかったのでカットしましたが、あれはあの作品1年見た中で一番萎えた瞬間だった。それをやるなら早めに伏線を引いていて欲しかった、もしくは徹頭徹尾「人を弄ぶのは楽しいよね」のスタンスでいてほしかった。それまでが完璧だっただけに、余計に、と。


だから実は今回もびくびくしながら見てたんですよ。

最後の最後に「実はダグデドは○○で~こんなに可哀想で~~」って言われたら嫌だなぁと。

杞憂でしたね。

最後までかっこよくて最低な口上と圧倒的な強さ、そして惨めな散り様を見せてくれました。

最高最高。享楽主義な悪役はこうであれ。




最後まで、いい意味で期待を裏切り続けてくれる作品だったと思う。

途中で何度か「○○だったら嫌だな~」なんて書いて、その○○が実際に形になったこともあったけど、その分もっと良いものを見せられて何も言えなくなる展開の何度あったことか。

ラクスズ夫婦がいい例だよ、末永くお幸せに。



総括するなら、「全てにおいて恵まれた作品」だったと思う。

役者、世界観、展開も設定も、CGや小道具に衣装も。

全部が高水準で一つにまとまっていて、没入感が半端じゃなかった。


春から新生活でいろいろと目途が立っていないのでまだ未定ですが、FLTにも参加したいなと思っています。

配信、かなぁ。


1年間素敵な物語をありがとうございました!

またいつか皆に会えますように🐞

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