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28話 絆のチョコフラッペ!

  • 執筆者の写真: _ ぬぺ
    _ ぬぺ
  • 3月30日
  • 読了時間: 8分

良い役者さんを連れて来たなぁ




【あらすじ】

今まで頼っていた男が全ての元凶だった。

ショウマの不調も、今の現状の原因も、自分にあった。

その事実に耐えきれず、絆斗ははぴぱれを逃げ出す。


OPカットの日なんてろくなことがないって決まってるんですからね。




【ラキア・アマルガ】

先にこちらのお話を。


一度だけ酸賀と会ったことがあるラキア。

ニエルブと面識あり(しかも仲良し)というところで、もう少し怪しんでおけばよかった、と言いつつ一人で酸賀の研究室に乗り込んでいく。


ビターガヴの相手をしつつ、元凶の一つを断つために今まで隠されてきたバックヤードへと入り込む。

その先に広がっていたのは、「クローンの培養」と聞いて多くの人が思い浮かべるであろう、巨大水槽とそこにと浮かぶビターガヴの数々。

そしてその手前には、ベビールーム。


ビターガヴの静止も聞かずに水槽を破壊したラキア。

足元に流れて来たのは赤ちゃん用の靴下と、その靴下を履いた赤子を抱く酸賀の写真だった。




【辛木田絆斗】

呆然自失の状態で夜の街を歩き回り、たどり着いた先は師匠こと塩谷と使用していたオフィス。

絶妙に片付けようとした跡があるのがしんどいなぁ。遺品整理をしようとする気持ちだけはあったんだろうなって。

蘇るのは、彼にたくさん可愛がられ、お世話になっていた思い出ばかり。


「俺が、師匠の事頼らなかったら」

 「俺が、モンスターなんか探してなければ!」

 「俺が、俺なんかいなければ!」


ここで一旦自分を否定する方向に行くのが絆斗の良いところで悪いところなんだよ……。



ゴチゾウに導かれ、ショマが合流。

壁に頭を打ち付ける絆斗を慌てて止めるショウマだったが、絆斗はショウマにも心の内をぶちまける。


「お前グラニュートのくせに弱った俺なんかに負けてんじゃねえよ! お前がそんな弱ってんの、全部俺のせいじゃねぇか!」

 「俺なんかほっとけよ! お前は全然悪くないのに、理不尽にキレてお前を避けるようなやつなんだよ! もうほっといてくれよ……!」


なんかもう、この慟哭が「辛木田絆斗」という男の全てだなあと。

ものすごく優しくて他人想いなのに、どうもその出力が苦手で、そのせいで拗れちゃったりもして。

このシーンが見られただけで、辛木田絆斗という男が日野さんで良かったなぁと心底思った。



その後。

ショウマは絆斗を河川敷に連れ出し、絆斗にチョコフラッペを差し出す。なんと、GODIVAの奴である。河川敷にGODIVAっているんですか?


「アイスって、心も体も元気にしてくれるから」

「……俺は甘いの苦手だし、多分フラッペはアイスじゃねぇ。てかこういうときは普通、あったかい飲み物とか渡すもんなんだよ」


ド正論である。


フラッペ【frappé(フランス)】 ①かき氷。またはかき氷にアイスクリーム・果物などをそえたもの。 アイスクリーム【ice cream】 生クリームや牛乳などの乳製品を主原料に糖類・卵・香料などを加え、空気を含むように撹拌(かくはん)しながら急速に冷却し、凍らせて作る氷菓子。◇「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」という厚生省(現厚生労働省)の省令では、アイスクリーム類のうち乳固形分15%以上でうち乳脂肪分8%以上のものをさし、乳固形分10%以上でうち乳脂肪分3%以上のものをアイスミルク、乳固形分3%以上のものをラクトアイスとして区別する。 講談社『和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典』

なるほどね。



ちょっと近すぎるくらいの位置に並んで腰かけ、フラッペを堪能するショウマ。

一通り味わってから、ゆっくりと話しかける。


「絆斗のせいじゃないよ」


彼はあくまでも利用された被害者。

自分のせいだと思ってしまうのは分かる。ショウマ自身も、目の前で絆斗の母親が殺されるのを見ているから。

ずっと後悔してしまうのも致し方ない。


「だからこそ、悲しいこと繰り返さないように……前に進むしかないって思う。そうするしか、償えない、って思うから。」



その頃、酸賀は。

生み出したビターガヴ相手に、自分の研究について教えていた。


「最高に強い生物を作る研究。何があっても死なない、誰よりも強く長く生きる命。」


そこに現れたラキアを見て、彼の相手をビターガヴに一任し、自分は研究室を後にする。

向かう先はもちろん、絆斗の元。

所持品の中には研究データが入ったメモリがある。


老いを隠しているであろう皮手袋はもちろん、

杖に全体重を預けるような姿勢、老眼の人がやっているイメージのある目の細め方といい、「あ、この人老化してるな」ってちょくちょく思わせてくれる佇まいがとても良い。


「探したよ絆斗くん。」

「君には俺の技術が必要。分かってるでしょ? ほら、行こう?」

「断る。確かにアンタには助けられた。でも、もう目の前の誘惑には負けねぇ。例えどんなに強くなれるとしても、金輪際、二度と! アンタには絶対頼らねぇ!」

「……ここで諦めるわけにはいかないんだよなぁ。何人もの実験台を経て、絆斗くん、や~っと君に出会えたんだから。」



絆斗はまだ戦えない。ショウマは一旦ケーキングでベイクの相手をし、絆斗にバイクを貸して逃走を促す。

躊躇いつつも絆斗はそれに従う。


「断言するよ。絆斗くんは戻ってくる」


絆斗が向かった先はデンテの家。

今の自分に戦えるものはないか問うと、ありました、新しいヴラスタムギアが。

ショウマがお世話になったお礼と、一族が彼に迷惑をかけたお詫びとして作成された、絆斗に負担の少ない変身アイテム。

絆斗はベルトとゴチゾウ、そしてグミ一袋を手に現場にとんぼ返りする。


「ショウマ、こいつは俺が引き受ける」



……が、ベルトは動かず。

原因はゴチゾウ。カップの中身は空だった。

デンテ、人工ゴチゾウを作ることはできなかったそうです。


🐋「ブランクか? 才能の差か?? 世代交代か~~???」


そして号泣。



「もう良いって、絆斗くん。俺と行こう、ね?」


圧倒的な実力差でシンプルな暴力に打って出たベイク。

何が何でも最強生物を作ること、そのために手段は選ばないことを曲げない酸賀に、絆斗は生身でも立ち向かっていく。


「そんなもんのために! 師匠の命を! ゴミみたいに! 奪いやがって!!」

 「ニエルブの野郎と手ぇ組んで! 勝手にショウマの偽物作って! 人間犠牲にして! 俺は! 許さねぇ!!」


ようやく、矛先が正しい相手に向いたね。自分じゃなくて。


「泣いて後悔してる場合じゃねぇ。俺は、お前に! これ以上やべぇ真似させるわけにはいかねぇんだよ!!」



生身で、ともにベイクに向かって行く絆斗とショウマ。

久しぶりの共闘が功を奏したか、新たなゴチゾウが誕生する。その名も「フラッぺいずゴチゾウ」。「上部のフラッペ一郎、下部のフラッペ二郎が混ぜ合わさることで大きな力を発揮する。」そうです(テレ朝公式HPより)。そして関西弁でよく喋る。

チョコレートということで、フラッペ兄弟は絆斗のもとへ。

仮面ライダーヴァレン フラッペカスタムの誕生である。

個人的には変身ポーズが今までとそこまで変わらないのが嬉しいね。あの構え方好きだったので。


フラッペらしく凍らせて戦うほか、アイシングによる疲労回復効果や流体によって敵の攻撃を受け流す効果もあるそうな。

圧倒的な実力差でベイクをテンポよく追い詰めていくヴァレン。


「ねえ絆斗くん、やっぱ君には人間を超えられる素質があるよ。俺と一緒にさらなる高みへ行こう?」

「俺はそっちへは行かねぇ。強くなるためにお前みたいになるくらいなら、俺は、俺のまま、弱い人間のまま強くなってやる!」


「じゃあな」



戦闘終了後。

ショウマに背負われて帰宅する絆斗は、ぬるっと行くのも嫌だから、と口を開く。


「俺らの間には、いろいろある。多分、これからも。でも、やっぱり俺、お前の事、好きだわ。……これからもよろしくな」

「うん。俺もよろしく。」


久しぶりにお腹が鳴ったショウマ。

絆斗が持ってきてくれたグミに舌鼓を打ちつつ、幸果を交えて食べる食事に思いを馳せるのだった。

……できればラキアも入れてあげてね?




【以下雑記】

🍭男性陣の壮絶な戦いの裏で行われていたのは、幸果さんによるデンテのおうちの大掃除。

完全に幸果さんの趣味であろう家具も複数持ち込まれ、室内は大変綺麗になりました。

どこぞの劇的な変化を思わせるBGMと共に映されるのは、彼女が書いたであろうボード。


生活習慣の約束

・住む部屋があなたを映す鏡

・「いつか使う」は使わない

・今踏んだのはあなたの怠惰


片づけの約束

・拾う愚行より、捨てる英断

・床の面積=幸せの面積

・部屋の掃除は心の掃除


……ヴッ(片付け苦手民にぶっ刺さる顔)


🍭今回の戦いの舞台、途中で図書館へ移行。うわあ止めろぉ……

私にとっての無理シチュエーションの一つなんだ、「図書館で読書・勉強以外のことをする」ってやつ。ほんとに無理なんだ……

図書館ではお静かにお願いいたしますマジで…………銃撃戦すんなし、うわぁ貴重な蔵書が、マジ責任とれよお前ら(頭抱え)



🍭遠くに吹き飛ばされた酸賀。


「やっぱり人間って生き物は、弱いねぇ」


老化で完全に黒ずんだ首を晒しつつ、思い出すのは抱いていた赤子の姿。


👓「本当に。まあ、後は僕に任せてよ」


描写の断片から判断すると。

何らかの事情で子供を小さい頃に亡くし、悲嘆に暮れた結果、どうにかして「死なない子供」を作りたい、そのために最強の命を、なんて方向に思考が歪んでいったのかな。

研究者人生が20年というから、「自分の子供が成長していれば絆斗くらいの年恰好になったのかも」なんて想いも絆斗に固執する原因になったのかも。それゆえの、最後に彼を撃てなかったってところか。

あの胎児「K」も自分の子のイニシャルなのかもね。

浅沼さんにはその辺香村さんから共有されているというから、今後何らかの形で多少は表に出てくるのか、どうなのか。結構重たい話になるし、子供向けではないとの判断でカットされる可能性もあるラインだとは思うので……。




次回:バスケと婚約者🏀

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