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23話 ブロークンスイーツ

  • 執筆者の写真: _ ぬぺ
    _ ぬぺ
  • 2月16日
  • 読了時間: 6分

どんどん苦くなっていく




【あらすじ】

「思い出したんだ。絆斗、俺、絆斗のお母さんに会ったことある」


ショウマは絆斗の母親とのことを語りだす。




【辛木田絆斗】

ショウマ曰く。


まだ、自分のこともストマックのこともよく分かっていなかった頃。

自分の部屋から出て迷子になった少年ショウマは、放浪の果てに菓子工場に到着した。そこで出会ったのが絆斗の母親。工場での拘束を抜け出して逃亡しているところだった。

彼女はショウマをストマック家にさらわれた被害者だと勘違い。彼を連れてきた道を引き返し、被害者である人間たちの前に連れて行って彼の母親を探そうとする。

お互いの状況を知らないがゆえにすれ違いまくる2人。わちゃわちゃしているうちに、ショウマを探していたランゴたちに見つかってしまう。


「また脱走か。」

 「また逃げられても面倒だ。さっさと使ってしまえ。……ストック方法を考え直した方が良いな」

 「人間はな、美味しい闇菓子の材料になるんだ」


絆斗の母親は何やら液体の中に突き落とされて命を落としたのだった。


流石にあの年の子供には刺激が強すぎる。忘れてしまっても仕方がないと思う。



これを聞いた絆斗。

ある程度覚悟はしていた。そして、土下座して謝罪するショウマに非はないことを頭では理解している。


「でも、……悪ぃ、今俺、お前のこと無理だ」


ちゃんと理解したうえで「感情では割り切れない」と明言して、離れるという選択肢をとれる絆斗。

偉いよ。そしてもうこれ以上すれ違わないようにしたいという強い意志を感じる。



その場を離れた絆斗は酸賀のもとへと向かう。

ビターガヴのことを情報共有。報連相できて偉い。


「一応倒した」

「あーそっか、もう倒しちゃったかぁ」


絆斗のテンションが低いことを気にする酸賀でしたが、絆斗ははぐらかして帰ろうとする。

酸賀は慌てて彼を呼び止めて、「バレンタイン」と称して箱を手渡す。中には見覚えのないゴチゾウ。

以前からこっそり研究していた変身アイテム。まだ試作品段階みたいですがプレゼントとのこと。試作品をそんなラッピングする奴があるか。「試作品」って言葉は免罪符じゃねぇんだぞ。

それはそれとして、ショウマがゴチゾウが思うように生み出せない今、彼に頼らずに変身アイテムを入手できるのは真面目にありがたい気がする。


「ちょっぴりビターなチョコだけど、役に立つと思うよ」


誰かこの人のこといっぺん全力でぶん殴った方が良いと思うの。



いろいろと考える絆斗のもとに、連絡が入る。

相手はカタローなる絆斗の友人。仕事をクビになったので一杯付き合ってほしい、あわよくば奢ってほしいとのこと。こういう時に仕方ねぇなあって行ってやりそうな男第一位、辛木田絆斗である。


仕事の話やらなんやらで盛り上がる2人。

神妙な顔で聞き耳を立てている店主……。


退店時。

絆斗はなんだかんだで全額奢って帰宅。

カタローはというと探し物をしていた。なにやらスマホを紛失した様子。狼狽えまくっている彼でしたが、スマホは店主さんが見つけてくれていました。

(その前のカットでしっかり机の上に置いているのが確認できます。お皿を下げるタイミングとかでシレっと回収したんだろうなぁ)


🐙「今帰ったツレのこと、ちょっと聞かしてくんねぇか? 金は出す。」



翌日。カタローから絆斗のもとに1本の電話が入る。

なんとグラニュートを発見したとのこと。

慌てて現場に向かおうとする絆斗だったが、目の前になんとビターガヴが襲来。

目の前の敵か、遠くの友人か。

悩んだ末、絆斗は友人を取る。ただし、その前に──




【ショウマ】

「俺は大丈夫。分かってたから。当然だから。」

 「……帰ったら幸果さんにも話さなきゃ」



ということで、ちゃんと話しました。


「あのさ、めちゃくちゃムカついてるから言っても良い?」

 「いやなんなのウマショーんち、地獄?」

 「よく頑張ったよ、ここまでマジのガチで頑張ったんだから」


安心と信頼の幸果さんである。


「でさ、ウマショーはこれからどうしたい?」

 「ウチにどうしてほしい?」

「今まで通りが良い」


2人できちんと話して、2人は今まで通りにはぴぱれで人助けを続けることになりました。

幸果さんは非戦闘要員としてサポートに徹すると宣言。

にっこにこでお菓子を持ってきてくれる彼女の頼もしさったらもう。



翌日。

ショウマはお菓子を持って出かけていく。


行先はまずラキアのもと。

当然ながらビターガヴの話になり、その真偽を確かめるためにある場所に行く、とラキアと共に出かける。


続いての訪問先はデンテの家。

ざっくりと彼のことを紹介し、本人が闇菓子の開発者だとあっさりばらしたせいで取っ組み合いのけんかが勃発したり、ショウマが倒れたりしつつ。



ひょんなことから、デンテは過去のストマック家について語りだす。

もともと、デンテはただのグルメ。

デンテの兄:ソンブが製菓会社を立ち上げ、お菓子を販売。そこに開発部門として参画していたのがデンテ。

彼の作るお菓子がキラキラカラフルなのがまた……。ストマック双子の誕生会のご飯は結構黒かったからさあ。


ある日、ソンブが持ち込んだのが「異世界で仕入れた未知の材料」。

商人として一流の兄を信じ、デンテは闇菓子を開発。これが大ヒットしたことをきっかけに、ゾンブは闇菓子の中毒性アップに舵を切った。

金儲けに邁進し始めた会社の雰囲気が合わず、デンテは研究職を半ばニエルブに押し付けるようにして人間界に移住して今に至るそうな。



ビターガヴのことはデンテは何も知らなかったようで、成果なし。

肩を落とすショウマに、ラキアは尋ねる。


「お前はあれでいいのか? 俺は……」


そこに幸果さんから電話。

ビターガヴを見つけたとのこと。情報源はいつも通りSNSだ、と歯に何か挟まったような物言いで告げる。

あの男ほんとそういうところだぞ。



ラキアと共に現場へ駆け付けると、やはり倒したはずのビターガヴが暴れていた。

問い詰めると、


「俺はお前らのこと知らないから、俺じゃなかったんじゃない?」

 「俺はね、何人もいるの! きっとまだまだ出てくるよ」

 「ご主人様ってすごいよねぇ!」


ここからは遊び……ではなく戦闘。

ガヴ・ヴラムペアは前回よりも強いビターガヴ個体に苦戦。

さらに、現場に取り残されていた人間を今倒すか、一旦放置してビターガヴの情報を聞き出す方を優先するかでもめる。

そんな状態じゃビターガヴを倒すのも捕まえるのも無理だと正論を吐いてその場を去るビターガヴ。

2人のガヴによるバイクレースが始まったところで今回は幕が下りたのでした。




【以下雑記】

🍭ゴジュウジャーの始まりに伴い、SHTのOPが新しくなりました。格ゲー風のカットが可愛い。


🍭とりあえずSNSでの火消しを始めた幸果。これ、このあと何らかの形で効いてくるんだろうか。


🍭クローンだと明言されたビターガヴ。元となったのはショウマの髪の毛から採取された細胞、「ご主人様」は酸賀、というところまではほぼ確定かな。

相変わらず酸賀の目的と、ビターガヴの登場と時を同じくして体調不良に陥っているショウマの謎が残っていて、そちらのとっかかりが無いのよねぇ。前者に関してはあいつ全然愉快犯の可能性あるからまあいいんですけど、良くないけど。


🍭ラキアが言おうとしていたこと。ふんわりとは分かるのですが、彼が一番引っかかっているのがどこなのかは掴み切れていないので、その辺も早めにぶつかり合えたらいいなぁと思います。




次回:カカオ成分多めチョコレートとアイスクリーム🍧

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