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20話 イエスタデイ 椀ス モア

  • 執筆者の写真: _ ぬぺ
    _ ぬぺ
  • 2024年7月15日
  • 読了時間: 5分

過去に一区切りを




まずは冒頭、先斗とビュンディーから。

彼らは2人で本格的に地球での始末屋家業を開始。

「冷やし中華始めました」的に歌いまくっています。それを顰め面で見るシャーシロ、良い。サウナ満喫した後って感じの格好なのもいい。



さて本題。

定食屋でどんよりオーラを振りまいていたのは、1話以来の登場、ミラの元カレくんことノリオ。

なぜかそこの定食屋を、店長を拘束してまで占拠していたハシリヤンたち。全員のリアクション的にノリオがミラに因縁のある人間だったとは知らなかったっぽかったし、本当になんであそこに居座って給仕までしてたんだ、彼ら。

とりあえず、ハシリヤン一同は彼がブンブンジャーに因縁のある人間だったことを理解し、オワングルマーを作り出す。そしてそのハンドルをなんとノリオに託した。


ということで、ハシリヤンと共にポーズを決めたノリオさん、ハンドルを手に街へ繰りだす。

目的は、ミラの奪還と彼女をたぶらかしたブンブンジャーへの報復。


そんなミラは、バイトを終えてくたくたで帰ってきたばかり。

けれど、別のバイト先の店長がぎっくり腰を発症したために午後からも労働が確定したところ。

そこにハシリヤン出現と聞き、仲間たちと出撃。

なぜか自分の名前を呼び、粘着してくる敵に困惑している隙を突かれ、オワングルマーの肩のお椀に閉じ込められてしまう。温かい味噌汁に使ってのんびりするミラ。なんだこの図。

途中でも台詞で出て来たけど、プロポーズの定番のセリフ「毎日味噌汁を作ってください」をこういう形で出してくるの、妙なところで洒落が効いてて好き。


仲間たちはまずはミラを助ける、と奮闘。

一時お椀を取り戻したものの、蓋が全く開かず、すったもんだしているうちにお椀は再び怪人のもとへ。

一方タイヤは、怪人がだれかと会話していることに目ざとく気づき、その「誰か」を探して戦線離脱。


さて、ノリオはというと、まずは先斗に、そしてタイヤに見つかった。

タイヤも一瞬でノリオがだれか気づいた様子。

ノリオはもちろん、彼女を奪った張本人であるタイヤにご立腹。

曰く、流されやすい彼女を彼が唆したからこうなったんだと。


ノリオとミラの出会いは高校時代にさかのぼる。

文化祭の準備で遅くまで残っていた2人。ミラの作業が押していた理由は、欠席者の分まで作業を引き受けていたから。ノリオはそれを「他人の分を押し付けられて断れなかった」的に解釈していたみたい。

それでも笑顔で作業をこなす彼女に惚れた。

社会人になっても付き合いは続いていた。そんなある日、ノリオに海外転勤の辞令が下る。

ノリオは彼女についてきてほしいと言う。……正確には、どうせついてきてくれるだろう、と。


うっわあモラの臭いしかない。

ミラはこんな男のどこが良かったんだ。

と思ったら、公式ブログに「流されることを拒まず、自分の意志を後回しにする“ズレた優しさ”があったのでしょう。」との記述。ああなるほど、まだ自分のハンドルを握り切れていなかった彼女だから、か。


そもそも彼女の流されやすさは考えなしのそれじゃないしね。

頼まれたことは断れない、断らない。ある種の責任感だと思うよ。

それを見抜けてない時点でノリオがいろいろアウトなんですけどね。

彼、なんで海外転勤になったんだ。栄転じゃなくて島流しか?


回想している間に覚醒したミラ。

味噌汁でのんびりしていた理由が単に「気持ちよかった」みたいなのにはさすがに笑った。その味噌汁自体に特殊効果があるわけじゃなかったんだ。


それを見て、タイヤと先斗はそれぞれ

「他人のハンドルを握ろうとすれば自分のハンドルが疎かになるぞ」

「ピンクちゃんのハンドルを握ろうとしてハシリヤンにハンドル握られてた気分はどうだ?」

と痛烈な一言。まあそれくらい言われても仕方ないとは思うけどね。


戦場で頑張っていた男性陣はミラの奪還に成功。

シャーシロが蓋つきお椀の開け方あを実践したことでミラは無事でした。

この世にこんなどや顔で味噌汁飲む男がいたでしょうか。


ということで形勢逆転。

ミラは勢いに任せて地上戦・ロボ戦をクリア。

この時のミラの叫び声に、全部濁点ついてるのが良いんだ。ノリオの思い出の中にいる可愛い女の子像とはかけ離れていそうで。



戦闘後。

ノリオはミラには黙って成田空港へ。

流されやすい代わりに一度決めたら止まらない、そんな彼女のことが好きだった、と言い残し、振り返らずにアメリカへと旅立っていきました。

何も知らずにいつも通りに笑顔でバイトをこなすミラとの対比。



「いや、まぁ会わなくても良いんですけど、謝っては行けよ、と思ったのは内緒。」

とは公式ブログからの引用ですが、本当にその通りな回でしたね。

ある話で出てきたキャラが再登場して、過去の話のやり残しを消化していく、なんてのは東映特撮ではまれによくあることですが、ここまで二度目の登場で株が上がらなかったどころか下がったキャラがいたでしょうか。

ミラの株が、本人のあずかり知らぬところで上がって行くストーリーは新鮮だったし、話自体もうまくて割と楽しかったんですが、ノリオへの印象だけ抜き出すと最初から最後までめちゃくちゃ最低野郎、って感じでしたね。褒めてますよ、ええ。ただ、ジェラシットの爪の垢あたりでも煎じて飲んでろとは思ってます。

あ、あいつ最終的に駆け落ちしてる?じゃあダメかー。




次回:もう玄蕃さんの格好だけで優勝

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