1話 あばたろう
- _ ぬぺ
- 2022年3月8日
- 読了時間: 8分
いやー突風だった。やべぇもんを見た。
遡る事21年前。
空に現われた亀裂から、大きな桃が落ちてきて、川をどんぶらこと流れていました。
それを見つけたお兄さんが近寄ると、中には元気な赤ん坊がおりました。
…助けてくれ。
もう既に視聴者を置き去りにするんじゃない。
今回の主人公は鬼頭はるか。
津野角高校に通う高校生であり、漫画家。
冗談社マンガ大賞を受賞した、『初恋ヒーロー』の作者。自称、「生まれながらの天才」。
そんなすごい人なのに、クラスの子からも好かれているし、イケメンで頼れる彼氏もいる。Twitterのフォロワーは9万強。高校生にして人生の勝ち組感がすごい。
個人的な印象としては、ちょっと大人びてる雰囲気を出しつつも、白馬の王子様に憧れる、夢見る少女という感じ。どこか幼さが残るというか…。
『初恋ヒーロー』のヒーローくんも彼女の憧れを上手く形にしたものなんじゃないかなという気がするし、ヒロインに自己投影してそうな気がする。
彼女と鬼との初めての出会いは、その授賞式の帰り道。
乗っていたタクシー運転手が鬼であり、襲われているところを助けたのがソノイ。
騎士のような姿に変身して鬼を撃退する様子がめっちゃかっこいい。
これで敵役だからびっくりである。
そんな彼女の運の尽きは、スマホに突如表示された謎のスロットに当たってしまったこと。
現れたサングラスをかけると、見える世界が一変。「脳人レイヤー」なる世界が見えるようになる。
おそらくこの世界は脳人によってある程度浸食済みであり、脳人やその怪人:アノーニにしか見えない世界が存在する。さらにアノーニたちは人間に擬態して生活している。
もしかしなくても:これじゃん。
この話、「くん」時代に既にあったらしいと聞いているので、敏樹先生が影響を受けていてもおかしくないな、などと思ったり。
サングラスかけるところまで完全に一致していますし
世界の真理に気づいてしまったはるか。
必然的にアノーニたちに追いかけまわされることとなる。
そこに現れたのがドンブラスター。
理屈も理由も不明だが、強制変身してオニシスターになりました。
アノーニは一旦撃退したから良いものの、そこからの運は急降下。
『初恋ヒーロー』は盗作疑惑が出て連載中止・書籍は回収。
友人からも彼氏からも見捨てられることに。
意気消沈した彼女がたどり着いたのは謎の空間。
21年前に桃から生まれた赤ん坊を拾った男は、なぜかここで監禁されている様子。
「君は戦士に選ばれた。」
「君には4人の仲間がいるが、まずは桃井タロウを探すことだ。彼の前にひざまずき、忠誠を誓え。」
「そうすれば、失ったものを取り戻せる」
ということで、桃井タロウを探すことになったのである。
そんな中、再び戦い勃発。
しかも、敵出現→強制変身→強制転送→戦闘終了→強制帰還というなかなかのハードスケジュール。
い、忙しい…。
メタ的に見るなら、仲間たちの変身前の接触を必要最小限にとどめようとしたいという考えが見える。
キョウリュウではそれをやろうとするも、リーダーのキングによって秒で終わったので、今回はどうするのかちょっと楽しみです。
さて、そんな桃井タロウ。
シロクマ配達便で働くお兄さん。
熱血でいいやつ。正義感溢れる漢。一言で言うなら、典型的なレッドキャラ。
年齢はおそらく21。
彼が今回訪れたのは、司法試験の勉強に励む鈴木春男の家。
勉強に疲れて不貞寝していた彼に無理矢理サインさせ、部屋を片付けて彼を励まして去っていきました。
「これで俺とあんたは縁ができたな」
「…何言うてんねん。あんたちょっと怖いぞ」
よく言ってくれました!!!ドンブラザーズが公開されてからずっと言われてますそれ!!!!!
縁を大事にし、自称:幸福を運ぶ男。
鬼に接触したはるかが幸運を奪われるなら、タロウが幸運を運んでくるというのも強ち嘘ではない気がする。
戦闘時は神輿に担がれ、天女のような女性の舞と共に登場。
祭りも派手も大好きみたいです。やべぇやつだ。
戦いには戦隊ギアを使用。ゴーカイジャーよろしくチェンジが可能。
これ、ゴーカイとの差別化どうすんのやろか…。
ロボはドンゼンカイオー。
ジュランと合体するのですが、その号令をかけるのは黒介人だし、当然のようにジュランが出てくるし、なんか聞き覚えのあるBGMだし…。
ていうか、いつも合体の時に声優さんたちが喋っていたのが無くなるの、ハチャメチャに寂しいんだが??
個人的には演じる樋口幸平さんがまあ適役だなと。
カラリと明るい笑いかたが良く似合う。あと「お前がサインしてくれなきゃ困るんだが??」みたいな顔も良かったので、こまめにそういうリアクションしてほしい。
あと、失礼ながら戦闘時のアフレコがまだちょっと不慣れな印象…。無駄に力んでる感じ?これ絶対最終回で成長を感じられるやつやーん!となっている次第です。楽しみ。
今回チラリと登場したのはキジブラザーこと雉野つよし。
「男性初のピンク」という煽り文句がどうでもよく聞こえる、やべぇビジュアルの戦士。
全体像を映すときにはCG、アップの時にはいつも通りの実写を使用。
足を使って敵をあしらう動作、結構好きです。
つよしさんはと言うと、先輩戦士として変身と戦闘への馴れを見せつつも、
大きいからみんなの声が聞こえなくて謝ったり、敵を倒して「よっしゃー!」(羽バッサー)していたりと、とっつきやすくて柔らかい人柄が見え隠れしております。
この人の胃が既に心配。そして推しの予感。
最後に敵について。
敵組織は脳人(ノート)。この人たちは(おそらく)地球を侵略し、日常に溶け込んで暮らしている種族。
一般怪人枠はビビッドな色合いのアノーニ。
幹部は今回登場したのがソノイ。
バイクに乗って颯爽と登場し、腕につけたアイテムで変身。騎士のような見た目の戦士。
主人公が和路線ならこっちは洋風路線ってことかな?
鬼を斬る様は完全にヒーローのそれ。
今週の怪人枠はヒトツ鬼。
人間の欲望から生まれる鬼。
今回のヨッピーは「強くなりたい」という欲望から、卓球金メダリストも「強さを証明する」という欲望から鬼に変化。
テレ朝公式サイトを見るに、鬼の種類は2種類。
1つは色の名前を冠したもので、運転手(ベニツ鬼)とヨッピー(シソツ鬼)が該当。
もう1つは戦隊の名前を冠したもので、騎士竜鬼が該当。
こちらは今回巨大化して騎士竜鬼ングになりました。倒すとリュウソウジャーのギアをドロップ。ギアは黒介人が収集している様子。
おそらくですが騎士竜鬼のモチーフはリュウソウジャーの一般怪人:ドルン兵、騎士竜鬼ングのモチーフはラスボス:エラスが乗っ取ったドルイドン幹部のプリシャス。
東映公式ページの図が分かりやすいですが、
ヒトツ鬼は脳人とは完全に別組織の模様。すなわち、ドンブラザーズと脳人の共通の敵。
ただし、脳人がヒトツ鬼と戦う際、元となった人間を助けることは不可能。
ゆえに、ドンブラザーズの現状最大の目的は、「ヒトツ鬼が現れた際、脳人よりも早く鬼退治を行って人間を助ける」と考えていいのではないでしょうか。
さて、遂に始まりましたドンブラザーズ。
井上脚本はまともに浴びたことは無いのですが、555・キバの1・2話を視聴してなんとなく思っていたイメージそのままで来てちょっと笑ってます。
この方、1話はとにかく勢いでごり押しするタイプ。
基本設定とかを初期に入れることはしない。最初は心を掴めればOK。そんな考えの方なのだろうな…。
(現に、TTYOで1・2話しか視聴していない555・キバはマジでなんも知らないしなんも分かんないです、私。)
ドンブラも例に漏れず、とにかく勢いで来たね。
人を選びそうだな…という印象。
個人的にはすさまじい流れに巻き込まれてまだ目を回している状態です。まだ自分に合うかどうかを決めるのは早いと思う。
ただ、今回の主役であったはるか周りの設定は良く練られているなと。
夢見がちな性格・自己陶酔的な一面・今時の女の子らしい立ち居振る舞い。
たった30分で「こういう子なんだろうな」とかなり立体的にイメージできる作劇になっているし、様々な要素が入りつつもしっかり1つの人格として確立している印象。おかげで彼女の魅力がグッと上がっていると思う。
今回メインではなかったタロウ・つよしも同様だし。
これは信用できるな、と純粋に思いました。
OP。
「ドンドン・ドンブラザーズ」という歌詞が頭から離れない。助けて。
ED無しのOPダンスという作りはゼンカイと共通。
ダンスの難易度ははっきり言って子供向けではないです。
が、サビ部分はわりと単純だなという印象。
さらに割と自由な動きが多くて個性が出ていて見ていて楽しい。
個人的にははるかちゃんの「イェーイ!」の顔が可愛くて好きです。
CG。
思い切ったな…という感じです。1話補正もあるんだろうけどさ。
キジブラザーは勿論、脳人レイヤーやロボ戦も含めて、コロナ禍での制限をどうにかポジティブに持って行こうとした東映さんの技術の結晶でただ感心してしまっています。
この時期のエンタメ業の皆さまの努力には頭が下がる。
ここからはちょっと邪推なのですが。
手間暇かかる、予算もかかるであろうCG。
その削減のためのセット・アイテム使いまわしだったり…する?
ギア関連、カラフルセット、ロボ関連はほとんどゼンカイの使いまわしなのですが、その分予算浮くよね…。
最後にゼンカイの話を。
個人的にはゼンカイは大好きなのですが、そもそも「作品が終わったのに続ける」ことが好きではなくて。
ドラマの「その後のお話」を有料サブスクで配信!とか、作品によってはVシネクストも苦手なんだ。
作品の作り手から感じる、「この作品は人気だったし、まだいけるやろ!」みたいなものを感じてしまうともうダメで。実際、そのせいで本編は楽しんで見ていたのに今は苦手、番組公式Twitterも大半のキャストのアカウントもフォロー解除した作品があるくらいで。
だからこの1点に関して本当に本当に不安なんだ。
なまじ、ここ最近の特撮界隈の治安の悪さが嘘みたいだった1年間があったからこそ。
ゼンカイの2年目に突入したと言っても良いのでは?というレベルで本筋に噛んできそうな気配がしますが、それならば「確かに、これはゼンカイが一緒じゃなきゃダメだったわ!」と思いたい。ゼンカイを嫌いになりたくないんだ…。
この作品に関する現状の不安点はそこが一番大きいです。
最後嫌な感じのこと書いちゃいましたが、全体的に悪い印象に傾いているわけではないです。字数から分かる通り。自分でも引くレベルで書いたな…。
来週も普通に楽しみにしています!
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