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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

最終話 えんができたな

暴太郎戦隊ドンブラザーズ という、お話。




桃井タロウの様子がおかしい。

仲間たちのもとを回ってじっくり話をするという彼らしからぬ行動に疑念を抱く仲間たち。


ドンブラザーズになって人間が少し好きになったはるか。

手を伸ばしても届かないものがあると知ることができた猿原。

ずっと求め続けていた女性にフラれたものの、誰かを愛し誰かに愛されている人のために戦いたいという犬塚。

ドンブラザーズであることが誇りであり、自分を救うために他人を救うと決めた雉野。



ジロウが成長し、脳人をお供にし、ドン家の者としての役割が終わったタロウは戦士として休むため、記憶のリセットが始まったのである。

それはお供も、育ての親も、脳人も例外ではない。

誰か分からないから耳打ちしてやるソノイが優しくて痛々しい。




その裏で猛威を奮っていたのは最強の脳人ことソノナ・ソノヤ。数話しか出ておりませんがラスボスです。

ソノシゴロを襲って、そのまま彼らのことを処刑。装備を奪ってソノイニザのもとにやってきたのである。

流石に見過ごせないと戦うソノイニザ。全てを忘れてしまったタロウに置いて行かれたお供たちも合流。




その頃、1人どんぶらに向かっていたタロウ。

マスターから、「作者に渡してほしいと頼まれた」という漫画の原稿を渡される。

はるかが描き上げたそれは、今までの1年間の軌跡。

過去の放送回と重ねるという粋な演出。樋口さんの笑顔も1年でだいぶ印象変わったねぇ


最後の1ページを割いた大きなコマは、名乗りをあげる戦士の姿と、空白のままの吹き出し。



戦闘の現場では8人のお供たちと、ようやく自分の思うまま行動することを覚えたムラサメの姿。

協力プレイを経てもなお追い詰められたお供たちのもとに現れたのは、華やかな天女先導され、屈強な男たちに担がれた神輿に乗って高らかに笑う赤いヒーロー。


「立て!名乗りだ!」


ということで50話やって来て初めて見る背景をバックに名乗りです。


清廉潔白完全主義 ソノイ

美しい花には棘がある 愛を知りたい ソノニ

思い込んだら一直線 ソノザ

ジョーズに目覚めた ドンムラサメ

筋骨隆々 ドンドラゴクウ ドントラボルト

浮世におさらば サルブラザー

漫画のマスター オニシスター

逃げ足ナンバーワン イヌブラザー

鳥は堅実 キジブラザー


一呼吸おいて。はるかの漫画の吹き出しが埋まる。


桃から生まれた ドンモモタロウ


10人体制の暴太郎戦隊ドンブラザーズの誕生である。

初めて見る名乗りでも人間感動できるものなんですね。

個人的にはタロウの背景に脳人レイヤーがかかっていないのがとても好きです。



タロウはギアを回しに回した必殺奥義で2人を一刀のもとに斬り伏せる。

ソノナ・ソノヤは爆炎と共に消滅。そしてタロウも同じく消滅したのであった。




その後。


翼とソノニは共に警察の目をかいくぐる逃避行中。

ソノニも一緒に指名手配されていますが。

夏美は失ったけれど、守りたい人がまたできたなら良いのではないでしょうか。


引っ越しをしているつよしのもとに現れたのは夏美。

「2人で夢の続きを見ませんか?」

「なつみのよのゆめ」は「なつみのあたらしいゆめ」になってもう一度始まるみたいです。

雉野さん、自分の誇りと生きる目的を見つけられたみたいなので、きっと彼女に依存しない、よい関係を築いてくれるでしょう。


猿原はひとり句を詠む。

「去る君の足跡見えず雪の夜」

意味ありげにネジネジを投げ捨てていますがごめんそれはなんの比喩か分からなかった。そもそもそのネジネジはなんだったんだ猿原真一。


はるかは新作漫画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」で日本漫画賞を受賞。

ソノザ編集長のリモート指導のおかげみたいです。そしてさらっと紛れ込む脚本家の井上敏樹大先生。なにやってるんですか。

彼女の授賞式にはドンブラザーズのお供たちも参加。約2名、堂々とマスコミの前に立つ指名手配犯がいますが大丈夫なんでしょうか。


「ドンブラザーズは私の漫画の全てです。なぜなら、ドンブラザーズは私が生きた、真実の物語だからです」


まだまだ自分たちの物語を書き続ける彼女のもとにやってきた宅配業者は、シロウサギ配達の配達員。


「縁ができたな」


タロウの記憶が「リセット」されたなら、もう一度縁を結びなおせばいいだけのこと。

1つ縁ができたなら、あと8個くらい楽勝でしょう。



これにて、めでたし、めでたし。






1年間楽しかった!これはリアタイできて良かった作品だったと思う。TTYOとかの配信でも楽しめない訳じゃないんだろうけど、ライブ感が突き抜けている作品だったのもまた事実。楽しかったよ本当に。



個人的にはロボ戦もう少しなんとかしてほしかったなというのは不満だったりする。

東映ブログとかで、ロボに新しい挑戦を!みたいなこと言ってた割にはあんまり新しい事したな感はなくなかったです…?せっかくアルターとかあったからもう少し使ってほしかったなぁとか。

敵鬼との戦闘を放棄しているのは(人を選びそうな要素はあるなと思いつつ)私は全然アリだと思ってました。ここまで突き抜けていたら別にいいかなって。

ロボが引っかかったのはあれだけスタッフさんが言っていたにも関わらずあんまりそれを感じなかったってところかな。まあそもそもロボにあまり興味が無いまま特撮見ている民なので、その辺が原因の可能性は十二分にある。



毎回情報の濁流にのみ込まれジェットコースターに振り回されているような30分でしたが、大変満足です。ぶっとんでるけど理屈がないわけじゃない。(大変理屈が見えにくいけど)

キャラも立ってるし、ただ立ってるだけじゃなくて厚みがあった。またキャストさんたちも本当に良い人を揃えてくださってて、キャラへの理解度・解像度・愛情の深さをビシビシ感じながら拝見してました。

中の人のインライとかまでは追えてないですけど、時折流れてくる感想見てるとキャスト陣・スタッフ・そして脚本家がすごく仲良しなんだろうなって感じが伝わってきてました。



1年かけて敵とも縁を結んできたドンブラザーズ。

ヒーローだけどきれいごとばっかりじゃなくって、泥臭くて人間味があり、人生謳歌しているキャラ達を見られて良かったなと思います。

こちらまで素敵な縁をいただいてしまった。

言うことのないめでたしめでたしな最後でございました。VSも楽しみにしております!

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