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10話 さんを付けろデコ助野郎

  • 執筆者の写真: _ ぬぺ
    _ ぬぺ
  • 2024年9月15日
  • 読了時間: 5分

1時間連続で言いますが、良いんですかそのサブタイ




最終決戦の幕開けである。

ドゲンジャーズ一同は準備に大わらわ。

トレーニングに励む奴とピクニック気分の奴と最終回まで休む気の奴に分かれてて笑う。

とはいえここは、主人公:田中君の鶴の一声でギュッと空気が締まったのでした。


一方その頃悪の秘密結社は。

企業への忖度たっぷりの夢を見たシャベリーマン。

9時半までに起きればいいやと二度寝を決める。

多分30分じゃ採石場まで行けないよ。




一方その頃宇宙では。

宇宙人たちに追われたオーガマンとヤバイ仮面。

命からがら逃げこんだ先はなんとボスの部屋でした。


ということで遂にボスが名乗りました。

彼の名は帰還した災厄:リヴァイア。

「さんを付けろよデコ助野郎」ということで、正確にはリヴァイアサン。

旧約聖書に登場する海獣の名。

神によって生み出された存在であるものの、その強さゆえに神の粛清を受けた。

唯一の生き残りが彼。宇宙に一時避難し、この度母なる地球を再びその手に収めんと帰還したというわけ。


その実力は折り紙付き。

ヤバイ仮面はほぼ瞬殺でフォームを通常に戻し、オーガマンすら手も足も出ない。

オーガマンが無言でやられるというこの絶望よ……


ドゲンジャーズっぽくない、というヤバイ仮面の嘆きは「お前の物差しで測るな」と一蹴。

日本征服すら諦めたヤバイ仮面との差である。


それならば、リヴァイアは自分の相手ではない、と言い切るオーガマン。




一方その頃、地球では。


いつまでたっても来ない悪の秘密結社にしびれを切らし、ドゲンジャーズはご飯タイムを始めていた。

そして食べ終わっていた。


まだまだ時間はあるので、改めて田中君はみんなにお礼を言う。

やっぱり彼にとって大事なのは仲間で、だからこそ成長できた気がすると。

みんなで円陣を組み、拳を突き合わせる。

良いシーンである。

まあ、最終決戦直前のノリではない。


そこに謎の音が。

何の音だ、悪の秘密結社の新兵器か、そんな金があるはずない、と話す彼らが空を見上げると、

そこには、宇宙船があった。



一方その頃、悪の秘密結社では。

「田中キュン」からの電話を受けたシャベリーマンは寝坊を悟る。

なんで主人公と敵の幹部が個人の携帯電話の番号交換してるんだよ。


寝坊ゆえの大混乱になっている結社内部で、ニュース速報が鳴り響く。

なんと宇宙船が飛来したと。


悪の秘密結社、ドゲンジャーズ、ともに大絶叫である。




一方その頃、宇宙船内部(マリンワールド海の中道)では。


ヤバイ仮面もオーガマンも限界を迎えていた。

正義にも、それをはるかに凌駕する悪にも勝てない。そんな言葉と共に沈められるヤバイ仮面。


しかし彼は、気絶したまま立ち上がり、攻撃を続ける。何度でも。


「しつこい、だろう?」


ヤバイ仮面を庇ったのはオーガマン。


「本当に彼はしつこいやつだ。手を変え品を変え、いつもいつも私たちに……困難を託してくれた」

「彼はいつももうこれ以上ない困難を私たちに託し、私たちはいつももうこれ以上ない方法で乗り越えて来た。いつも、もうこれ以上ないんだ。そして今も、もうこれ以上ない困難が目の前にある」

「生きるという物語はなんて面白いんだ!」

「どうする? ついに宇宙まで経験してしまったぞ。次は一体どんな困難を私たちに託してくれるんだ? なあ、ヤバイ仮面!」


ここで今までの4期分の最終回の印象的なシーンが流れるのも、

いつも飄々としてつかみどころがないオーガマンの声が珍しく揺れているのも大好きだ。


「……知らねぇよ。今はネタ切れだ。でもすぐに、どうせ思いつく」


鈍い音と共に仮面が光る。

アンタ最高にかっこいいよ社長。


だから、リヴァイアとは根本から違うのだ。



爆炎を涼しい顔で、武器とシールドで防ぐヤバイ仮面とオーガマン。




一方その頃地球では。


宇宙船が地球に激突したらおしまいだと全員でパニックになっていた……!!





いや最高か。

5期という節目で持ってくるのがおそらく敵味方の共闘だろうというのはリヴァイアが出てきた時点で察していましたが。

ここまでカッコいいものを見せていただけるとは思っておらず。

やっぱりトップがカッコいい組織ってのは最高だよ。

それを5期分も、敵味方共にそれで見せてもらえるの贅沢が過ぎるよ。


悪の秘密結社ってさ、経営理念と行動指針が最高にかっこいいんですよ。


正しい倫理観のもと世界に 「必要悪」 を提供しキャラクターコンテンツの成長とそれらを「支える人」を支え子供の笑顔を創造する

01.ヒーローのヒーローであれ 誰でも誰かのヒーローである。その体現のサポートに徹せよ。 世の中の人間が味わったことの無い「あの感覚」を共有せよ。 02.怪人だから不可能はない 我々は人間を超越している。よって無理・不可能はない。 求められていることと安全を加味し、最大の対価を作り出せ。 03.退路を絶て 悪の秘密結社で働くことは全世界のヒーローと戦うこととなる。 物ではなく刹那に価値を生むために、全力で戦え。 失敗を恐れるな。必ずお前を助ける。 04.お約束を守れ ヒーローが名乗っているときは手を出すな。当たり前のことだ。 本当に怖く強い怪人は謙虚で約束を守る。自責と思いやりの心を持て。 05.世界征服である どれだけヒーローに苦戦しようと、大志の炎だけは絶やすな。 必ず継続の上に、我々の勝機がある。 地を這い泥水を啜ることになろうとも、絶対に諦めるな。 必ずお前を助ける。

もともとはご当地ヒーローがショーをするときに必須となる悪役を作って派遣するというお仕事から始まった会社ですからね。

ヒーローの壁になる存在だからこそ最高にかっこよくなくちゃいけない、っていう矜持をビシビシと感じるんですけど、

もう今回の台詞なんてひたすらにそんな悪の秘密結社のかっこよさが出まくっていて。

それをヒーロー側に言わせるのもまた粋。

ヒーローと悪役の相互理解と、それゆえに成り立つ協力プレイ。

かっこよすぎるよドゲンジャーズ。なんでこれを全国展開してないんだ。全国ネットで10時半の枠を勝ち取ってくれ。




次回:キタキュウマンが講釈垂れてるだけで身構えちゃうのなんで

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