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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

東京都美術館 ボストン美術館展

更新日:2023年12月3日



東京旅行の目的の1つであったやつの感想、というか備忘録です。

完全に私が見返す用の独り言ですが、せっかくこんなサイト作ったんだし、有効活用しないとね、ということでつらつらと。





「芸術×力」と銘打った本展覧会。

一口に「芸術と力」と言っても、政治に使われたもの、宗教面で使われたもの、といろいろあって、そういう「単に愛でられた」わけじゃないよ、という展覧会でした。


本来なら2020年の東京都美術館150周年に合わせて展示、という形でしたが、コロナでお流れになり、今回満を持しての開催。

入ってすぐの挨拶、音声ガイド、公式図録まで作り直しておられて、大変だったろうな…などと思ったり。

(公式図録は2020年版、2022年版の2パターン購入可能)




展示されていた品に対しては良くも悪くも「雑多」、という印象でした。

順路通りに見ていっても、絵画・彫刻・書・着物・刀…と何でもあり。

時代も、国もバラバラ。

展示順を時系列にしなかったのはわざとなんじゃないかな?

(国に関しては開催地もあって、日本がやや多めだったかな?って感じ)

共通点は「ボストン美術館所蔵」というただ一点のみで、美術館や博物館の持つ一側面を見たような気持でした。


個人的には、展覧会主催者側もイチオシだった「吉備大臣入唐絵巻」がお気に入りです。グッズも買ってしまった。

話の内容自体は私も何度か聞いていたのですが、あらすじしか知らなかったので大変面白かったです。あと絵が可愛いの。寝てる人たちの表情なんかほっこりしちゃった。

ツボだったのは吉備大臣、「めちゃむず試験があるらしい」と聞いて堂々と不正行為したり、囲碁で負かされそうだと悟って相手の石飲み下したりしてたところです。正々堂々やれよ。なお、鬼となった阿倍仲麻呂は共犯です。一緒になって何やってんだ。

せっかくくずし字読めるようになったし、本当はもっとじっくり読みたかったなぁ…

人が多くて。しかも学芸員さんがずっと「止まらないでください」って言ってるから時間かけて見られなかった…

(学芸員さんも仕事だから仕方ないのは分かるんですけどね…。ただ、音声ガイド聞こえない声量で、休みなく声かけられてた部屋があったのはちょっと辟易としたかな)



ただ、雑多なのが裏目に出ていたというか。

まとまりが無いから、途中から「なんでこれが選ばれたんだろう?」って思うものも多くて。

どれも素敵な作品だったし、見られて良かった!と心の底から思った一方、「これを海の向こうから運んで来よう!どうしても日本の人たちに見せたい!」と思った理由が今一つ分からないままだったのが若干もやもや。

せっかく3つほどの美術館が協力して作品を選んだとあったので、その辺もっと知りたかったなぁ。

「芸術と力」というテーマがふわっとしてたのも裏目に出てたと思う。

(「宗教と芸術」なんて、ぶっちゃけ宗教画全て当てはまるわけじゃない。それでもあの作品たちをセレクトしたのはなんでだろうか…と。)





そして音声ガイド。

入場後すぐに購入できます。600円。

公式サイトでは「ガイドあり予約版」とかいうのもあったので(しかも全部完売)売り切れてたらどうしようと不安だったのですが、その心配は無かったです。

休日の11時の段階でそれだったんで多分大丈夫でしょう。


インテンション箱推しの私はこれに釣られてほいほい田舎から出てきたわけですが、まあよかった。



公式サイト等でも公言されている通り、テーマは「表と裏」。

とはいえこの言い回しはキャッチーさを重視した結果だろうなーと言うのが感想です。


「表」は鈴村さん担当。

作品そのものの解説。ここがすごい、とか、ここが注目ポイント、とか。

ざっくり言うならキャプションを更に充実させた感じ。

絵巻のところでは、本文朗読も若干あって嬉しかったです。

「芸術と力」の「芸術」面の解説と言うべきか。


「裏」は櫻井さん担当。

作品が政治・宗教の面でいかに力を発揮したか、なぜこれが作られたのか、この作品にはこんな逸話が、とか、そんな感じ。「裏」と言っても、怪しい感じではなく。芸術品そのもの以外の説明が全て「裏」でしたね。

寧ろ、こちらに語りかけてくる感じの語り口だったので、とっつきやすかったかな。

「芸術と力」の「力」面の解説でした。


さらに、この展示は3フロアに及んでいるので、2回エスカレーターを使った移動がありまして。その間にボストン美術館について、この展示会そのものについてのトークタイムがあり、こちらは要潤さんが担当。


ガイドはついている作品が全体の4割くらいかな?(体感なので違うかも)

トークのボリュームとしてはこれも体感で

表(鈴村さん):裏(櫻井さん):ガイド(要さん)が5:4:1。

裏は無い作品もありましたね。

あとBGMがいくつかあり、それも雰囲気出ててよかったな



先にとても雑な感想を言っておくと、まあ御三方とも声が良いんだわ。

ゆっくり落ち着いて聴ける声。すんごく優しい。

三人とももっとナレーションとか、音声ガイドとかやってほしい~!できればその時は全国展開のやつでお願いいたします!!

(今まで何度も事務所からのお知らせを見て「関東ローカルかい!」と突っ込んだあげく、関東まで出てきてしまった人間より)


それと、私の個人的な問題でもあるのですが。実は博物館・美術館で自分から音声ガイド借りるのが初めてでした。

だってそこそこのお値段するじゃん。キャプションみれば分かるし、よくね?って思ってたんですよ。

いやもう本当に申し訳ありませんでした。

やっぱり自分では気づかなかった部分に気づけるし、新しい知識も入れられるし。

決して安くないのは事実かもしれないが、それだけの価値はあるな、と思った。

これからはもう少し積極的に聞くようにしよう。



ただやっぱり、ここでも「芸術と力」というテーマがなぁ、と…。

「力」部分の説明が、キャプションや、作品の横にあるガイドだけではちょっと物足りなかったかも。ガイドの「裏」部が結構聴きごたえあっただけに…。

音声ガイドありきで作ってるんじゃないかな、と少し思ってしまった。





全体的な感想をまとめると、

「展示自体には見応えがあるが、『芸術と力』というテーマがあることを考えるとやや物足りない」

に尽きる。

単純に「この作品生で見たい!」「あれこれ見たい!」という気持で行くなら全然ありだと思う。

日本に初めて上陸・帰国した作品とか、このためにわざわざ修復した作品もあったくらいだしね。


あと、あんまり美術館とか博物館に行かないままこの歳になったのを結構真面目に後悔した。

これからはあちこち自分でも足を運んでみたいなと思います。





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