8話 逆光、オススメです
- _ ぬぺ
- 2022年4月2日
- 読了時間: 5分
写真と、ロケハン編。
そして毎回「甘酸っぱい~~~!!!」と頭を抱えている気がするんだ
まずは写真編。
前回ラストから場面は引き続き、心寿ちゃんと撮影のお話。
心寿はJUJUの撮影担当者。
カメラが趣味である父親からカメラを譲り受け、家の庭で撮影を行っていた。
ちなみにあの撮影場所は彼女たちの家の庭らしい。
紗寿叶の部屋見た時にもちょっと思ったけど、彼女たちのお家、かなりお金持ちなのでは……?
そもそもTwitterアカウント「JUJU」は、心寿が作って運営しているもの。
姉:紗寿叶のコスプレを撮影するうちに、”姉の姿をもっといろんな人に見てほしい”と思った心寿は姉の許可を得てアカウントを開設。
コス界隈で瞬く間に有名人となるが、運営者が奥手な心寿であったため、リプ返やフォローバックができないまま今に至る。
そのせいで(おそらく)JUJUはコス界隈にてミステリアスな高嶺の花的な扱いになっていることを、心寿は知らない。
さて、本題。
きちんとした一眼レフなどはスマホと何が違うのか?という話。
魚眼・望遠などを変えて違いを出す、
ピントを合わせる場所を変えて雰囲気や対象物の印象を変える、
シャッタースピードを調節してブレを減らす、
というのが主な違い。
素人にはよく分からないのですが、イメージ画像が出されるおかげでふんわりと理解できる。
私事ですが、実弟が一眼レフカメラに嵌まっておりまして。
この前の成人式の写真撮ってもらったんだけどね。ものすごく綺麗なのよ。
やっぱりピントとか調整できると画面の雰囲気がガラリと変わる。スマホのカメラも今は高画質だけど、やっぱり越えられない壁があるなと思うもん。
そんな心寿のおすすめは「逆光」。
被写体が眩しくてめを瞑る可能性が低いうえに、肌の質感が綺麗に見える。
ただし、暗くなるのでレフ板が屋外でも必須なのである。
せっかくだし自分も欲しい!と言う海夢だったが……
ざっと調べると18万、29万、77万、102万(しかもレンズ別売り)。
ちなみに三脚やストロボも必須。た、高い……。
海夢ちゃんは頑張ってお金貯めて買う予定だそうです。すごい。ためらいが一切ない。
少々気になったのは紗寿叶ちゃんの反応。
「自分は見ているだけで充分」と口では言っていましたが、彼女の事だし自分に自信が無くて遠慮してるんじゃないかな。
五条くんが引っかかっていたようなので、彼に任せよう、彼なら多分大丈夫。
続いてはロケハン。
2人の合わせ撮影で使用予定の廃病院スタジオを下見。
勿論、廃病院は作中で出てくるシーンを再現したいからである。
(そしてそれをバッチリ把握している五条くん)
ここで問題が発生したのは紗寿叶。
取り繕おうと頑張っていますが、この手の所は苦手です。
確かになんか出そうな雰囲気はあるけど。天気悪いし。
本番大丈夫かな?と思ったけど、この子は多分衣装着たら役に入り込んで平気になるタイプだから大丈夫でしょ。
紗寿叶がコスプレを始めたきっかけの話。
彼女は小さい頃、将来の夢が「魔法少女になること」だった。
大半の乙女が一度は通る道。
ですが、もちろん実現は不可能。例に漏れず、夢を諦めた紗寿叶だったが、ある日大好きだったリリィのコス衣装が販売されていることを知る。
コスプレ初心者だから、メイクもウィッグも、衣装のサイズさえもぐだぐだだったが、「魔法少女になる」という夢は叶った。
それから本格的にコスを始め、今に至る。
「そんな大切な衣装なのに、なんで俺に頼んだんですか」
ストーカーをしてまで五条くんに衣装を頼んだ理由。
それは、ネットで「まりん」のコスを見て、嫉妬したから。
彼じゃなきゃいけないと思ったから。
「ひとめぼれしたのよ。あなたの作った衣装に。」
五条くんが思い出したのは、初めて雛人形を見たときの事。
彼は祖父の雛人形を「世界で一番きれい」と言い、それこそが「ひとめぼれ」だと知った。
そして、雛人形を作りたいと思った。
「ありがとうございます…!俺、爺ちゃんがあの時こんなに嬉しかったんだって、今やっと分かりました……!」
とても嬉しそうな五条くん。本人は感極まっています、が。
紗寿叶視点から見ると、急に泣き出してゆらゆらとこっちにやって来る男子高校生である。
しかも廃病院で。
怖い。
そのまま手を掴まれた紗寿叶。
乾紗寿叶、17歳。エスカレーター式女子校に通っている彼女は、同年代の異性に手を握られるのは、初めてだった。
ここでも地味に乾家お金持ちの伏線が……。
そして人たらしの五条くん、完全に紗寿叶のハートを射止めてしまいました。
ラストは海編。
行動力の化身:海夢が五条くんを誘い出した先は海。
なんてったって、期末テストが終わったのである。せっかく午後休なら、遊ばなきゃ。
海開き前の空いた浜辺で、レジャーシート広げて、ハンバーガーとタピオカ。
最高じゃん…デートじゃん……
トンビにバーガー掻っ攫われるというレジャーあるあるも踏まえつつ。
そんな五条くんは、初めての海。
昔から雛人形にしか興味がなかったから、わざわざ海まで出かけることもなかったとか。
今まではそれでも気にしていなかったみたいだけれど、以前のお爺ちゃんのアドバイスも踏まえ、これからはいろいろと実際に見て・経験していかないと、と思っている様子。
海夢ちゃんのポジティブな影響がみられて私は嬉しいよ。
「じゃあ、あたしといろんなとこ行こうよ!」
「だから、あたしと、…二人で!」
もうデートじゃん(尊さで頭を抱える)
ここで人たらし五条くんが何一つ感づいてないのがまたいいんだよな。
この海のシーン、とにかく光の当て方が最高。
前半は五条くんから見た海夢がずっと逆光。
そしてラストに満を持して逆光の五条くんを写真に収める海夢。
前半で「逆光だと綺麗に見える」話をしたうえでこれを持ってくるのはずるい。
カメラを通さなくてもきれいなものは綺麗なんだよ……
さて、五条くんが海夢の気持ちに気が付くのはいつだ…?
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