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仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者

  • 2025年8月10日
  • 読了時間: 5分

こんなif世界があっていいのか



遅ればせながらつらつら感想です。



舞台はショウマたちが普段暮らしている世界のパラレルワールド。

例の、ストマック家が管理している扉の間と同じ要領でふとした弾みに繋がる、人間界でもグラニュート界でもない世界です。


そこは、闇菓子がない世界。

幸果さんも絆斗もラキアも、ストマック兄弟もいる。

グラニュートがいるかどうかは微妙にわからない世界なんだよな。

ストマック兄弟もラキアも、怪人態はなかったはずなので。みんな同じ種族だった、という可能性もあると思っています。


そして、闇菓子がないということは、闇菓子の被害者もいないということ。

絆斗の母親、コメル、そしてみちるは健在。

代わりに、ショウマがいない。


人間界でいうショウマのポジションにいたのは「タオリン」と呼ばれる記憶喪失の青年。

彼の出自は、正体は……?




ざっとこんな感じで。


まあ、なかなかの地獄脚本でしたね。

映画だから、可愛らしいお菓子というモチーフでやっているから許されるとでも思っているのか。そんなはずはないだろう。



ともかく、相対的に「闇菓子」のヤバさが際立つ際立つ。


闇菓子があったからストマック家は人間界に手を出したし、グラニュート界で力を得たし、もっと高みを目指してしまった。それが原因で本編があるんだなって。

それがなければ、ストマック家はただのお菓子メーカー。

ちょっと硬いけどしっかりした家族思いのお兄ちゃんと、食べるのが大好きなお姉ちゃんと、研究好きな弟と、可愛い双子の5人家族。


丸太で話題が掻っ攫われた例のシーンですが本当に本当に胸アツで。

純粋に仲のいい5人兄弟、その協力シーンが見られただけでもう充分です。

そして、あの世界の彼らが知る由もないことですが、「うちの末っ子に何してくれてんだ」の台詞の破壊力たるや。あの台詞を、あの文脈で、あのアングルで出してくるの本当によかったよ。



さて、メインストーリーであるタオリン周りですね。

いやもうよかった本当にひどかった。

「人間界牧場化計画」を本編で聞いたときに「そんなことやっていいの?」と思ったんですけど、その上をいくものが来るとは思わなかったね。

臓器の剥ぎ取りって、子供向け番組で許される所業なんだ。


何より、「変身すらさせてもらえなかったタオリン」ね……。

ゴチゾウ生み出すところまでやっておいて、何一つさせてもらえないとは思わなかったよ。

でも個人的に好きだったのは、誰一人としてタオリン怪人態に特別に触れることがなかったことだと思うの。

グラニュートのメインキャラって、今作全員が人間態と怪人態を持っているわけじゃないですか。

じゃあ、ショウマの怪人態って何かって聞かれると、間違いなく「仮面ライダー」の姿だと思うのですよ。姿の切り替えが、「ガヴに何かを抜き差しする」ことだってところとか、特に分かりやすいかなと。

だからある意味、タオリンのあれは立派な戦闘形態だったんじゃないかと思うんです。決死の覚悟で姿を変えて敵に向かっていった時点で、仮面ライダースピリッツは満たせているんじゃないかなって。

明らかに彼をみとめたショウマが、彼の怪人態について特段何も言わなかったのが、その答えじゃないかと思っています。



最後にキャスティングの話をば。


いやぁよかったね、本当に良かった!!


以前より東映はキャスティングが上手い、とは言っていましたが正直ここまでとは思わなかった。


今回のゲストキャラは全員主題歌担当のFANTASTICさんとのことで。

正直若干の不安はあったのですよね。やっぱり本業じゃないと身構えちゃう。

……本当に申し訳ありませんでした。

文句なしで全員演技が上手い。


まずはタオリン。

ショウマのifということでしたが、もう顔立ちからそっくり。メイクさんのパワーももちろん大きいですが、そもそもの顔の作りから雰囲気が似ている。

しかも身長も大して変わらないと来た。

さらに、演技力でショウマに寄せてきているから、もう完全に双子状態。

こんなにそっくりな人が主題歌ボーカル務めているの、どういう奇跡よほんと。

愉快でポップなシーンから、グッとくる苦しいシーンまで、ちゃんと「タオリン」として、「ifショウマ」として作り上げてくださっていて。

この映画のしんどいポイントを全部担ってくださりありがとうございました。おかげさまで没入感がすごかった。


そして敵側の2人。

シリーズ4人目となるマッドサイエンティスト枠です。なんでそんなにおんねん。

4人目が一番イカれてましたね。あんなフルスロットルイカれ枠を本業役者じゃない人に任せたのマジか。でもってちゃんと形になってるのマジか。

やっていることはかなりえげつないし、許されるとも思っていないのですが、ちょっと神経質そうな言動や、カリエスへの絶対的忠誠心、そしてカリエスの「あれやりたい(意訳)」発言をしっかり形に仕上げる有能っぷり。

総じて間違いなく悪役だが、ほんの少しの愛嬌、圧倒的「ヤバイやつ」オーラ。一口にマッドサイエンティストと言っても色んな人がいるんだなぁと。


そしてラスボスカリエス。

「世界を滅ぼしたい」欲望のまま動く男。

そもそもあのド派手衣装を着こなしているだけでもうすごいのですが。

ボスとしてのオーラが半端なものではなかった。こいつは倒さないとまずい、と思わせるオーラ。

ご本人の恰幅が良いのもあるのでしょうが、目線の落とし方、立ち方、そういう隅々からラスボスオーラがビシビシと伝わってきていて。ああいう、いわゆる快楽殺人鬼タイプってうまく動かさないと馬鹿な小物感が出てしまうのですが、カリエスは微塵もそういう瞬間がなかったね。

予告でもカットが使われていましたが、一瞬変身解除して挟まれる生身アクションがかっこいいのなんの。ダンスが本業ですから動ける方なわけで、そりゃあアクションも様になるよなぁと。

つくづく今作、というか香村脚本作品、魅力的な悪役が多すぎる。




ざっとこんな感じかな。

忙しかったのもあったけれど、すごく咀嚼にも時間がかかった作品だったなというのが一番大きな感想かもしれない。

ものすごくよかった、過去見たライダー作品でもトップレベル。

素敵な作品をありがとうございました🍭

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