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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

42話

君たち仲良しなんだね🐉🦇🐂🐍




【あらすじ】

襲い掛かって来たタイガは、香川の制止によってひとまず撤退。

相変わらずマイペースに動き回る佐野が全力で状況をかき乱しつつ、最後に向かって動き出す。


展開早いな~とか思ってたけど、もう少ししか残っていないのよね、寧ろそろそろ畳まなくてはって感じよね。




【佐野満】

まずはこちらの問題児から。


バイト先で出会った人たちを見て自分も同じように金銭的な余裕のある生活を夢見る。

最近はバイトも長続きしない、付き合っていた女の子にもフラれるとついていなかった。

そんな時に現れたのが神崎で、だからこそ今の状況をひっくり返したいらしい。



……といういきさつを真司に話す。

もちろん最初は契約しようとしていたものの、真司は拒否。プロのスポーツ選手じゃないんだから、とたしなめる真司に対して「別にいいじゃないですか、プロの仮面ライダーが居たって!」と返事。うーん2年早かったね。


いきさつを聞いた真司くん。

「先輩」としておだてられたのに加えて、自分もお金に困って周りの人に助けてもらった経験があるからか、とても同情。

金は出さないが花鶏の食事は自由にして構わないと言うが、もちろん佐野は不満。彼が欲しいのは「お金」なのである。



その後、夜間に清明院大学の401号室へ。

例の如く研究室の面々を褒め称え、ついでに真司から得た彼らの目的に共感する姿勢を見せる。


香川たちは佐野が自分たちのことを理解してくれているとは思ってはいないが、現状人手が足りないことの方を問題視したらしく、契約を決意。

その後の佐野くんはしっかり香川研究室に加担しているので、間違いなく結構いい条件で雇用してもらってます。そのお金どこから出てるんだろう。清明院大学の事務にちゃんと予算申請してたら面白いな。




【北岡秀一】

無事退院。無事と言っていいのかは微妙なところだけど。

治らないのは分かっているから、少しでも時間を有効的に使いたいとか、そんな感じに見える。


帰り道の車で、北岡は吾郎相手に本音を漏らす。


「俺、ライダーとして前より弱くなってると思うんだよね。なんでかな。」

 「もともと俺は、自分で思うほど強くなかった、ってことかな」


吾郎はそんなこと無い、とかなり強めに否定しているが、北岡はそうは思っていない様子。

見てるか真司。人に肯定されたからってそう簡単に調子にのっちゃいけないんだよ。いいかい。



その後、帰って来た北岡に最初に会いに来たのは令子。

庭で襲われた瞬間、彼女の視界には何も入っていなかった。しかもその直後気絶。目を覚ました時には目の前には北岡を含め誰もおらず、横には大きなガラス。

自分の仮説の説得力がまたひとつ上がったからこそ、もう一度北岡を問い詰めに来たのである。


流石に、そろそろ真実に近づきすぎたと判断した北岡。

「くだらない夢物語を追いかけるより、もっとマシな仕事があるでしょう?! いい加減、目を覚ましたらどうです?」

好きな人を危険にさらしたくないという彼なりの不器用な優しさなのですが、あまりにも不器用すぎて令子さんには伝わらなかった。


なお、ぶちぎれた令子さんは、帰り道にあったバッティングセンターでストレスを発散していたのでした。



唯一の理解者に、「俺こんなんだから弱いんだよ」と言いつつ、「このままじゃ終われない」と行動に出る。


向かった先は、清明院大学401号室。

「前菜」としてタイガを片付けようとしていた。

が、あまりにもいろいろな人に知られ、実質花鶏の次にライダーズのたまり場となっていた現状を鑑みて、香川研究室は既にお引越し済み。

代わりに北岡が会ったのは、神崎から直々に香川研究室の退治を頼まれたのに同じくターゲットとすれ違ってしまった浅倉。

そこに「佐野と手を組んだ」という真司に呆れ果てつつ、優衣を守るために香川研究室に勝負を挑みに来た蓮、それを追ってきた真司が合流。

まさかのメイン4人が偶然集合。



改めて4人で顔を突き合わせて情報共有。

浅倉は相変わらず戦闘狂なので一旦放置。これ以上を求めても何も変わらない、との北岡の弁である。大丈夫、20年経ってもそんな感じだぜ。

香川研究室はミラーワールドを閉じたがっている。(この情報って北岡先生知らなかったっけ。思い返せば一時期戦線離脱してたから、確かに情報面では彼が結構遅れてるところあるのよね…。)

目標は真司と一緒だが、別に協力しているわけではない。なお蓮に言わせれば同類。一緒にされてキレる真司、止める北岡。


「せっかくみんな揃ってるんだ!ここはひとつ多数決で行こうじゃないの!」

 「城戸真司が酷いやつだと思う人、手ぇ挙げ」

躊躇いなく手を上げる北岡、ゆっくりと半分くらい手を上げる蓮、「興味がない」と投票権を放棄した浅倉。悲しいことに満場一致である。


「じゃ、城戸真司が馬鹿だと思う人、手ぇ挙げ」

躊躇なく手を上げる北岡、瞬時にまっすぐに手を上げる蓮、椅子ごとゆっくりと回転した後、優しい微笑みを浮かべて手を上げる浅倉。再び満場一致。

全てのライトが点灯するゲージ。降りそそぐ紙吹雪。ショックで崩れ落ちる真司。彼には見向きもせず去っていく3人。なおその後、真司くんは偶然一緒になった全肯定bot:佐野くんに慰めてもらっていました。悲しい。



さて、唐突にメインキャラでコメディをやってくれた今回。テンポ良し、謎の演出も絶妙なセンス、演者さんたち(特に真司くん)もノリノリで大変楽しかったです。真司くんはかわいそかわいいがよく似合う。


一見なんだったんだこのシーン、ですが、端的に言うならば「ライダーとして前より弱くなってると思うんだよね。なんでかな。」のアンサー。

真司と交流があり、人質としても機能しそうな人に惚れ込んで危険な状況から逃がそうと奮闘し、

「弱くなった自分」から抜け出すために最初に手をかけようとした人間はライダーの中で一番関わりの少ない人間で、

ライダー4人が一緒になったという大チャンスの時なのに「せっかくみんな揃ってる」と表現して、ひとりをみんなと弄って。

結局は4人で一緒にいるのが楽しくなっちゃったわけで。登場時みたいな非道さが大分丸くなった。普通なら喜ぶべきことだが、この作品ならばただの欠点。


これは北岡先生退場まで秒読みだな。予告から察するに次回は東條退場なので、その次に北岡退場、次に吾郎ちゃんにスポット当てるとかそんな感じかな。

え、考えるだけで悲しくなってきた。北岡先生決して好みのタイプじゃないはずなんだけどな、いざ秒読みだと思うとものすごく寂しいし死んでほしくないなって思ってしまう……。




【香川研究室】

引越しした2人。


香川は、妻子との食事会に東條を連れて行く。……学生としては嫌すぎるなこのシチュエーション。


👨‍🔬「なぜ今日私が君をここへ連れてきたか、よく考えてください。人としてきっと、学ぶべき点があるはずですから。」

要は道徳のお時間である。相手は成人済みですがね。


間違いなく家庭仲は良好。

息子は父親の絵を描く。彼の中では、父親とは「自分を優しい笑顔でおんぶしてくれる存在」。そんな息子に笑顔で応えるよき父。


咄嗟に、フォークを掴んだ東條。

そこでは押しとどまったものの、ここで「すみません」みたいな言い訳の一つも出てこないのが彼らしいというかなんというか。



その後、ミラーワールドに飛び込んだ香川・東條の2人。

とりあえず真司に殴りかかる東條。

途中までは佐野も含めて一緒に優衣(と妨害する真司)を攻撃していたが、突如として反旗を翻す。


「先生、僕、ミラーワールドを閉じるの、嫌になっちゃって。」「ライダーの戦いに勝ち残るのが、真の英雄かな、って」


なんの躊躇いもなく、香川にファイナルベントを打ち込む。


「先生は僕にとって大事な人でした。だから犠牲になってもらわないと。僕が英雄になるために。ごめんなさい先生。…ごめんなさい」

仲村の時と同様に、自分がやったことに対して滂沱の涙を流しながら。


予想はしていたけれど、やはり残酷な終わり方でしたか。

レストランをきっかけに、自分の理想との差を突きつけられ続けた結果がこれでした。「大事な人を犠牲にする」ことで、香川と自分は違うんだと全面的に押し出しているのがまた。

結局香川の教えは「英雄」しか伝わっていなかったわけでした。全然他人とコミュニケーションとらないくせに、少しでも自分が思ってたのと違ったら即切る。彼今までどうやって生きてきたんだろう。そして、「英雄」になった先が見えないのが怖い。彼が英雄になったら、絶対服従の世界が出来上がりそうよね。

しかし次回予告でもう既に死にそうな気配。まだ彼に一人歩きは早かったのかな…。




【神崎優衣】

買い物の最中、佐野に襲われる。

途中で真司が助けにはいったものの、佐野のモンスター軍団によって追い詰められる。


土壇場で彼女が取った行動は、「指差し」。

急にモンスターの主導権が優衣に移り、彼女の指示にそって動き始める。どれだけ優衣がこちらのことを知覚できているのかは分からないけれど、少なくとも真司を敵視していないのは事実。



敵ライダーを追い払った後も、以前として虚空を見つめたまま動かない優衣。

彼女が見ていたのはモノクロの世界。モンスターの名前を呼ぶ自分の声が響き、空からは羽が舞い散る。

遂にここに来てオーディンとの関係性が…?




次回:帰らぬヒロイン

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