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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

8話

更新日:2022年9月27日

欲望と現実と




【あらすじ】

再び奇妙な生物を見つけたというメールが入ったオレジャーナル。

前回と同様に大森さんのもとに向かった2人。

令子が見つけたのは、大森邸の庭に作られたたくさんの墓と、遠くに見える煙突。令子は、工場の排水によって生まれた突然変異ではないかと考え、カワズ製薬に取材を申し込む。


ちなみに、続く突然変異の原因は他ならぬ大森。

目立ちたかった彼は、出来心で川にいた生物を捕まえて、雑改造を施していたらしい。

となるとあの大量の墓は、雑改造失敗の跡なのだろうかと思うとぞっとする。墓を作って弔ってやっているのを見ると、決して罪悪感が無かったわけではないみたいだけど。それにしても胸糞悪いものは悪い。



さて、肝心なのは、カワズ製薬の弁護士としてやってきたのが他ならぬ北岡だったということである。




【城戸真司】

相変わらずオフィスに居候中の主人公。せめて家を探す努力をしたまえ。

なお奈々子さんによれば、彼が居候を始めてから光熱費が25%アップ。むしろどうやったらそうなるのだろうか。


そこに救いの手を差し伸べたのは、優衣の叔母:沙奈子

前回一目で真司を気に入った彼女、

「じゃあウチに来れば?」

と事もなげに言い放つ。

空いている部屋を使ってもらえば問題は無い、安く貸す代わりに花鶏の経営を手伝ってくれればOK、ということらしい。

正直、沙奈子さんは数話でアマゾンに旅立っていくものだと思っていたので、思ったよりも長く出演してくれそうな気配に驚いています。


「ちょっと待った!」

乱入して来たのは蓮。

ここのシーン、教会での結婚式に「ちょっと待った!」って乗り込んでくる男を連想してしまって勝手に笑ってしまった。ごめん。

蓮としては、ゲームに勝ち抜くために重要なポジションである優衣の近くにライバルがいられるのは不満らしい。

異義を申し立て、沙奈子にも「危ないですよ」と説得を試みるが、沙奈子さんの中では完全に「蓮は目つきの悪い危ない男」なので聞き入れてもらえるはずもなく、撤退。


その後、真司に「どういうつもりだ」と詰め寄っていますが、そこまで真司くんは頭回っている訳じゃないから本当に安心してほしい。本当にお家が無いんです、この子。



そんなわけで花鶏で働きだした真司。

エプロン姿は様になっているものの、靴は泥だらけ、お盆の持ち方もなっていない、皿洗いをしようとして皿を割りまくるとミスだらけ。


「あんたもしかして、ぶ、不器用?!」

自称人を見る目がある叔母さん、衝撃を受けるの巻。



手助けに入ったのは蓮。

さらっと厨房に入って皿洗いを手際よくこなし、どこからか持ってきた制服に着替えて客へのオーダーをとる。

お客さんに質問していた「ファーストフラッシュ」は春摘みの紅茶で、いわゆる新茶。「セカンドフラッシュ」とは夏摘みの紅茶。ちなみにダージリンには秋摘みの「オータムナル」と合わせて3パターンあるそうです。

(参考:LUPICA

丁寧な接客に、正しい紅茶の知識。おそらくメニューも一通り頭に入っている。

ようはかなりできる人である。



「よし、決めたわ。」

 「貴方たち3人、きっと仲良くやっていける。私の勘に、間違いは、無いわ。」


当の3人、全員渋い顔。

しかし叔母さんの権力は強かった。

そんなわけで無事、蓮と真司のルームシェアが決定しました。




【北岡秀一】

悪徳弁護士。

令子曰く、「黒を白にしてしまう」「やましいところが無ければ、貴方のような弁護士雇うはずがない」


カワズ製薬に雇われて、オレジャーナルの応対をしたことで真司と再会。

令子に誘いをかけるが断られ、先日のお詫びも兼ねて真司を誘う。


ちなみにこの時、「セクハラですよ」と発言した令子さん。今ほどセクハラの概念って浸透してなかったのでは?と思ったけれど、調べたところ日本でセクハラが社会問題化したのが1980年頃、日本初のセクハラによる裁判の決着が1992年、改正「男女雇用機会均等法」の施行が1999年、大阪府知事のセクハラ沙汰が2000年とのこと。本作放映中の2002年は丁度「セクハラ」の概念が一般化し始めたころかな?

(参考:日本大百科全書 “セクシュアル・ハラスメント”)

なんか勝手なイメージもあるけれど、令子さんはこの手のニュースの情報収集はかなり本腰入れてやってそう。時代が違えば、女性の社会運動とかもゴリゴリやっていそうなイメージある。



さて、北岡と真司の話に戻って。


北岡が連れて行ったのは、ジムの中にある整体の施設や、高級そうなレストラン。


北岡曰く。

彼が興味があるのはクライアントの白黒ではない。要は金にさえなればいい。

弁護士になったのも、「かっこいいし金になる」から。


言っていることはかなりゲスいんだけど、ここまではっきり言われると寧ろ清々しさの方が上に来る。一周回って好感度上がるな、これ。下手にオブラートに包んだり誤魔化したりされるよりはずっといい。

そんでもってちゃんと(と言って良いのか分からんが)実績もあるわけで。

あーなるほど、こうやってうまいこと舌戦で勝ってきたんだろうな……。顔の良さやら立ち居振る舞いも含めて、好感度高めるのが上手い。


「俺はな、人間の欲望ってやつを愛してるんだよ」


人間は欲望を満たす存在である。忍耐や我慢を美とするタイプの人間は、そもそも欲望を満たす才能も力も無い、とのこと。なんか一理ある気がする。

この台詞回し、敏樹脚本だったのか。オーズに繋がる部分もあるし、てっきり靖子にゃんかと。


そんな彼の価値観に興味を持った真司。

ジャーナリストとして彼についていくことを決意する。


一方の北岡も、「北岡さんっていつもこんなことしてるんですか?!」とキラキラした目で欲望を満たしていく真司のことが気に入ったらしい。

感情や興味の赴くまま、あれやこれやと臆せず首を突っ込んでいく真司の姿は、北岡にとっては一種の理想の姿なのかもしれない。



翌日。

再び整体に行き、高級そうな食事をし、プールを楽しむ2人。

食事中に何かメモっている真司。

しかし最終的には上手くまとまらなかったのか、全部ぐしゃぐしゃと消してしまっています。

辛うじて読み取れるのは、

「人間の欲望に果てはない!欲望がある限り新しい幸せ」

くらいでした



プールサイドにて。

欲を全部満たすことはできるのか、という真司の質問に対し、


「できるさ。永遠の命があればな」

そして、その手段は1つだけある、と発言。間違いなく彼、ライダーバトルに勝って永遠の命を手に入れようとしている。


「でも、なんか違う気がすんだけどな。自分の欲望のためだけに生きるなんて、なんか、虚しいっていうか。」

「……お前に、何が分かるんだ?」

 「もういい、帰れ、お前も所詮、ただの退屈で凡庸な人間の一人ってわけだ」


なにやら地雷の真ん中を踏み抜いたらしい。

特に、理想像であった真司がそうでなかったことを知ってしまったがゆえの落差もありそうな気はするけど。まあ多分裏に何かあるな、これは。


さて、当の真司くんは。

素直なのでそのまま帰りました。君ならそうすると思っていたよ。


「でも俺、嫌いじゃないですよ、北岡さんのこと。」



その後、大森邸でモンスターを発見。

そのままミラーワールドに飛び込んでモンスターを倒すが、そこにゾルダが駆けつけたところで幕。

互いの正体を知らない2人の運命やいかに。




【以下雑記】

🐉吾郎さん。冒頭でチラリと登場。どうやら北岡の事務所で家政婦的な仕事をしているらしい。結構お洒落な料理を作っている。北岡が真司に、「いつもこんな良い食事をしている(意訳)」と言っていたけれど、その「良い食事」の中に彼のご飯が入っていたら良いな、とちょっと思った。

🐉食事もできて、力も強くて、電話の応対も完璧。この人、かなりの高スペックだよね?


🐉カワズ製薬。前話では煙突のみの状況、今回もなんか意味ありげな存在でしたが、この後の関りはどれくらいあるのかしら




次回:誘拐事件発生

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