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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

43話 聖夜に誓うヨッシャ、ラッキー

どんな辛い時でも、きっと未来は切り拓ける。苦しい時こそ、己の運を信じるのだ。




【あらすじ】

遂にサザンクロスのコアに突入したキュウレンジャー。

課せられたミッションは2つ。

アスラン王の救出と、ブラックホール発生装置の設置。


ラプターと司令はオリオン号の守備のため地上に残る。

スティンガー・チャンプ・バランス・ナーガ・スパーダは発生装置の設置へ。

ラッキー・ガル・ハミィ・小太郎はドン・アスランを迎え撃ち、

ツルギはドン・アルマゲと会っているところ。



ドン・アルマゲはキュウレンジャーの侵入を察して、プラネジューム爆弾を起動。

残された時間は、15分。




【鳳ツルギ】

遂にドン・アルマゲと相まみえたツルギ。

まずは爆弾起動の動機を聞くが、「宇宙を一度破壊して作り直す」とのこと。そんなマゼンタの戦士みたいな事言われても。

本人は不死身と言っているが、それは依り代があって初めて成立するものだとツルギに指摘される。しかし不敵に笑ってスルー。


「ツルギ。君に僕の考えは分からないよ。」

 「僕がなぜ君をここに呼んだか。僕の本当の姿を見せたかったからだよ!」


光り輝いたドン・アルマゲの身体からは、6つの黒い羽根が生える。


キリスト教では、プロテスタント教会においてはほとんど顧みられないのに対し、ローマ・カトリック教会では重要視され、天使は次の9階級に分けられている。熾 (し)天使angeli seraphim、智 (ち) 天使angeli cherubim、座天使angeli throniの上級三隊、
"天使", 日本大百科全書(ニッポニカ), (参照 2023-07-13)

預言者イザヤが幻にみたセラピムSeraphim(熾(し)天使)も6枚の翼をもち,そのうちの2枚で顔を,2枚で足をおおい,残りの2枚で飛びかけつつ神の玉座を守護するものであった(《イザヤ書》6)。
"ケルビム", 世界大百科事典 第2版, (参照 2023-07-13)

カラスによって吉凶を占うことも世界的に広くみられるが、概して凶兆と結び付けられることが多い。
"カラス(鳥)", 日本大百科全書(ニッポニカ), (参照 2023-07-13)

思わず「なんてこった」と呟くツルギ。

仲間たちが駆けつけた時には、ドン・アルマゲは逃げた後。

ひとつの惑星の王子を前にして「自分は初代宇宙連邦大統領だから」という理由になっていない理由で直立不動を貫いた男が、へなへなと部屋の中央に座り込んでいたのだった。




【ラッキー】

仲間たちが無事に装置の設置に成功していた頃。

ラッキーは仲間たちの助けを借りつつアスランとの戦闘を繰り広げていた。

しかし、ドン・アルマゲのバフのおかげか、本院の戦闘力の高さか、攻撃はやすやすと避けられてしまう。一同は変身解除に追い込まれる。というか、ドン・アスラン、純粋な戦闘力なら多分ドン・アルマゲ本人より強い。



素面のまま、ラッキーはドン・アスランに縋りつく。


「父さんは俺に教えてくれた!」

👑「どんな辛い時でも、きっと未来は切り拓ける。苦しい時こそ、己の運を信じるのだ。」

「父さんの教え通り、俺は自分の運を信じ続けてここまでやってきた! 運を呼び込んでここまで来た! だから信じてる。父さんも、絶対に、助け出せるって!」


息子の決死の叫びも聞かずにひたすら攻撃を加え続けるアスラン。

ラッキーを地面に転がし、まっすぐに剣を左胸に突き立てる。


ラッキーを庇ったのは、ジャケットの中に入っていたシシキュータマ。


「シシ座の奇跡……?」


キュータマの光でアスランの目がくらんだところで態勢を立て直す。キューソードを手に取り、まっすぐに振り下ろす。手足が長いのでデカい剣が映える。

仮面は、兜ごとまっぷたつに割れる。



👑「……ラッキー?」

 「どうしてこんな無茶を? 命を懸けてまでどうして?」

「当たり前だろ。俺のただ一人の父さんなんだから。」

👑「……そうか。大きくなったな」

「ヨッシャラッキー!!」


親子の再会。

固く抱き合う2人。ラッキーが「当たり前だろ」の台詞の直前に少し体制を変えることで、身長差が「どんなに辛い時でも」の時と同じになるのがすごくいい。



そんな時にも容赦のない敵陣。

マーダッコとドン・アルマゲの参戦である。

なんと現在残った数少ない部下にも宇宙を消すことは言っていなかったというドン・アルマゲ。マーダッコさんもやや困惑しながら戦闘開始。


キュウレンジャー側も全員で迎え撃つ。

変身カット・名乗りカットも撮りおろしという気合の入り様。

戦闘シーンも、2人の敵に次々に仲間たちが攻撃を仕掛けるスタイル。最終回だっけ、これ。


「知っているかい?僕は99個のタコ料理ができるんだ! たこ焼き、タコ飯、タコス!」

「スパーダ、タコスはタコ料理じゃない」

「え、マンマミーア……」


何 の 話 し て る の ?



「まだわからないのか?私を倒しても、無駄だということを!」

「だからどうした? 何度だって倒してやる。お前が本当に宇宙から消えるその時まで!」

「私が消える? そんなことがあるものか!」

「消えるんじゃない。俺たちが消すんだ!」


ドン・アルマゲの攻撃で全員が動けなくなった時には、駆けつけたアスランが剣を投げることで妨害。

オールスタークラッシュ&フェニックスエンド&インフィニッシュブラストを叩きこんで勝利。

ドン・アルマゲは「ただでは死なんぞ!」と言い捨て、光線を放って消滅。狙われたアスランは咄嗟に避けたものの、なにやら不安げな表情。



その不安は的中。

光線はブラックホール発生装置に命中。装置が機能を停止する。

避ければ装置に、避けなければアスランに怪我を負わせるという最悪の置き土産である。


残り時間は5分。

ラッキーとバランス、そしてハミィが装置の確認に向かい、残るメンバーはキュータマジンで巨大化したマーダッコの相手をする。



バランスの分析の結果、今ここで直すことは不可能と判断される。

不幸中の幸いで、治せない部分は自動制御装置のみ。つまり、誰かが手動で起動すれば問題なく使える。

ただし、その人は爆弾の爆発とともにブラックホールに巻き込まれるため、生存は不可能。


自分の幸運で何とかする、とキュータマを受け取るラッキーだったが、当然ながらバランスもハミィも反対。

一度行ったことがあるなら大丈夫だというラッキーと、それなら自分だって、と主張するハミィ。まさかここでスペーススクワッドの回を再び持ってくるとは。


そこで無理矢理キュータマを奪ったのは、


👑「いや、私がやる」


アスラン王だった。


今までに聞いたことが無いほど切羽詰まった声で、救世主たる自分がやると食い下がるラッキーだったが、これはそんな幸運でどうこうできるレベルの話ではない、とアスランも言う。


👑「息子を救うのは、父として当然の役目だ」

「嫌だ」

👑「そんな顔をするな。これまで、父親らしいことをしてやれなかった私が、最後にお前を助けれられるなら、こんな幸せなことがあるか。」

「父さん……」

👑「……ラッキー。お前が俺の息子で、ヨッシャ、ラッキー」

「……ヨッシャ、ラッキー!」


息子を抱き寄せるアスラン。

いつもなら絶対感情的に「嫌だ」なんて子供じみた言い方はしないラッキーも、抱き寄せることで泣いている顔を隠すアスラン王も、全部心が苦しい。

最後にアスランに力強く笑って見せてから、その場を離脱。



直接ロボ戦に合流し、オリオンバトラーで参戦。

マーダッコにはオリオンビッグバンキャノンでとどめをさして勝利。



「時間がない。このままこの星を離脱する。」

「おい、親父さんは?!」

「…………。」


その頃コア内部では。

アスランが発生装置を起動。脳裏によぎるのは、幼い頃のラッキーと今のラッキー。息子の顔を思い浮かべ、優しく微笑む。


👑「ヨッシャ、ラッキー」



キュウレンジャー一同はバトルオリオンシップブリッジでサザンクロスの爆発と、ブラックホールキュータマの起動を確認。作戦成功である。

一瞬喜びを露わにした後、気まずそうにラッキーの方を見る仲間たち。


「これで私の野望が終わったと思うな? つかの間の勝利を味わうが良い」



バトルオリオンシップ艦内。

父親を救えなかった、と悔いるラッキーに、ハミィは最後まであきらめなかったラッキーのおかげでアスランを救えたんだ、と声をかける。


そこに現れた司令。


「ラッキー。お父さんのためにも、絶対にドン・アルマゲを倒す。それが君のやるべきことだと思わないかい?」

「……ああ。そうだよな。」


ちょうどそのタイミングで、ガルが3人を呼びに来る。

ブリッジに戻るとそこは、パーティー会場と化していた。

この日はクリスマス。小太郎の提案で、ラッキーの気晴らしも兼ねたパーティをしようということになったという。


「……ヨッシャ、ラッキー!!ありがとな、小太郎、みんな!!」


そこにいつの間にかサンタ衣装に着替えた司令が登場。彼が持ってきたクリスマスキュータマによって全員の衣装もチェンジ。

楽しくキュータマダンシングで幕を閉じたのでした。




【以下雑記】

あ~~~~~しんどい~~~~~~~~~~

いやもうマジで、書き始めるまでに大分時間かかった。まずは涙が引っ込むまで待たなきゃじゃないですか。グズグズ



ラッキー。

「父親との再会」を目標にいままでずっと旅してきたわけで。

家出した時からどれくらい立っているか明言はされていませんが、最低でも1年。その為に行動して来た結果がこれ。そりゃあ、やるせない気持ちにもなる。

もう、最後にハミィがラッキーにかけた台詞を信じるしかない。

正直、土壇場でついてきたハミィちゃんのシーンで「なぜ??」と思ったんですけど、あの台詞を出せるのは彼女が一番適任だもんな…それはそれとして、急に「私も!」っていう行動は彼女らしくない気は少ししたけど。


前にもちょろっと書いたけど、膝をついた瞬間アスランよりも大きいラッキー、すこしラッキーが姿勢を崩してラッキーの方が小さくなる、立ったら圧倒的にラッキーの方が大きい、っていう見せ方が好きなんだ。カイエンに居た時から変わったもの、変わらないもの。それがギュッと濃縮されているシーンだったと思う。


他にも自分の弱いところを見せてしまうラッキーと自分の弱いところを見せまいとするアスランとか、

こうと決めたら譲らないアスランとか。

いろんなところで親子だなあって思わされる回だった。だからこそどうして……。


あと、ここまでのラッキーの活躍ダイジェストみたいなの見てやっぱり顔つき変わったなぁとか思ったりしました。何様って感じですが。


それにね、アスランの噛みしめるような「ヨッシャラッキー」が好きなんだよ……

最後の穏やかで愛おしそうに言う「ヨッシャラッキー」さぁ。餞であり、最期に呼ぶ息子の名前。どこまでも温かくて愛情でいっぱいで、本当に本当に素敵だった。語彙力をください。こういうのなんて言ったらいいの??



よし、ここからは楽しい話にしよ。


まずはクリスマスキュータマ。みんなで衣装チェンジした結果、

ラッキー:王道サンタクロース

ガル:トナカイ

チャンプ:トナカイ

スティンガー:スカーフ付きサンタ

小太郎:半ズボンサンタ

スパーダ:スカーフ付きトナカイ

ツルギ:七面鳥~いつものファーと共に~

ナーガ:クリスマスツリー

バランス:雪だるま

ハミィ:ツリー風ワンピ

ラプター:リボンもついた可愛いサンタ

司令:お腹に綿まで入れたサンタ

楽しすぎる。完全にコメディに走りに行くツルギとナーガ、嫌いじゃない。


そしてBN団。「久々の」みたいなこと言ってましたがいっつも一緒にいるやんけ。

使ったのは因縁のイテキュータマ。協力して敵に使える事実が嬉しいよ。


マーダッコさん。

序盤からかなり長い期間活躍してくれました。こんな終盤まで見られるとは思わなかったよ。イカーゲンくん泣いてないかな。

個人的に気になって言うのはメカ化。

改めて考えると今作の不死身敵枠はドン・アルマゲとマーダッコ。マーダッコは「体の一部さえあれば再生可能」に対し、ドン・アルマゲはツルギの指摘通り「依り代必須」。不死身としての精度でいえばマーダッコさんが明らかに上。

ということはもしかして、マーダッコが改造手術を受けるように仕向けたのって……?




次回:総集編!

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