41話 牙鬼パーティー、五番勝負!
- _ ぬぺ
- 2022年8月5日
- 読了時間: 7分
トンチキだと思ったのに
【あらすじ】
九衛門を探して出陣したニンニンジャー。
時を同じくして出陣してきた牙鬼萬月。
萬月は戦いもそこそこに帰還。ニンニンジャーに招待状を出す。
招待状
牙鬼家当主継承披露目式
時 十二月十三日
於 霜浜市立芸術劇場
(家紋)牙鬼萬月
なお、こちらもフォントは伊賀崎家に伝わる巻物と同じく「衡山毛筆フォント行書」を使用。
日付はOA日ですね。
勿論これは罠だろうと考えたニンニンジャー。行くべきか否か、いつものように梁に腰掛けていた祖父に尋ねる。
好天の答えは、
「遠足の際、バナナはお弁当に入るかおやつに入るか、どっちだと思う?」
また唐突に何の話?と首をかしげる5人に対し、天晴は「自分たちで考えろ、ってことだろ」「俺たちは俺たちの、爺ちゃんは爺ちゃんのやりたいことをやればいいんだ」と正しく解釈。
天晴が一歩リードしているというのは1年通してやっていくんだろうと思っていたけれど、こういうところでも差を見せてくるとは思わなかった。
(正直、ここで残る5人が聞かん坊みたいになっていたのが若干気になる所ではあるが、まあニンニンジャーでは今に始まった話ではない)
これを陰で聞いていた旋風さんは、「守破離」という考え方を教える。
もとは茶道や剣道の考え方。「守は、師や流派の独自な教え、型、技を確実に身につける段階、破は、他の師や流派の教えについて考え、良いもの、望んでいる方向へと発展する段階、離は、一つの流派から離れて、独自の新しいものを確立する段階」(日本国語大辞典)
手裏剣忍法を一通り身に着け、それを応用して新たなゲキアツダイオーのような忍術を作り上げたニンニンジャーたち。もう既に「離」の段階に入っているのである。
最終回が近いことを感じさせるのやめて…。
罠と承知で出かけた6人。
萬月が彼らを招待した目的は「余興」。その場で超上級妖怪シュテンドウジを作り出し、周りにいた一般人をピーナッツに変えて人質とする。
いざ、五番勝負。
【五番勝負】
そんなこんなで始まった五番勝負。
この手の勝負には珍しく、審判もルールも比較的マトモである。
《一番勝負 「喧嘩凧」》
全く存じ上げませんでしたが、本当にあるんですね、「喧嘩凧」。
「空に揚げた凧の揚げ糸を相手の凧の糸に絡ませ、切り合う遊び。切られた方が負け。糸にガラスの粉を塗りつけたりする。」(デジタル大辞泉より)
浜松まつりのHPを見ましたが華やかで楽しい。
忍者どうしの勝負なので、今回はお互いに凧に乗り込んで(?)戦う。
前半はシュテンドウジが有利だったものの、八雲が魔法を使って凧を蛸に変えたことによって勝利。
《二番勝負 「流鏑馬」》
騎馬戦状態での流鏑馬。私の知ってる流鏑馬と違う。
まあ、馬を調達して練習する方が大変だから仕方ない。あとカメラワークも誤魔化しまくっているとか突っ込むのは野暮ってもんです。
馬を天晴・八雲・凪が務め、射るのが霞。
最初の2つの的は命中させたものの、3つ目の的が不自然に動いたニンニンジャー。
一方のシュテンドウジはほぼゼロ距離かつ止まったまま発射したため、当然ながら3つとも真ん中に命中。
勿論抗議するニンニンチームでしたが、聞き入れられるはずもなく、敗北。
《三番勝負 ダンス》
勝つために手段を選んでいられないニンニンジャー。風花・キンジが特技であるダンスで勝負を持ちかける。
明らかに中の人がダンスができるからという理由でのチョイスである。
EDの「なんじゃモンじゃ!ニンジャ祭り!」のキレッキレアレンジを披露。人間ってそんなに動けるんだ…。そして終始楽しそうである。
こちらは90点。
ちなみに風花・キンジのダンスはそれぞれYouTubeに上がっています。
風花は491万回、キンジは346万回再生されてます。すごい。
キレキレの風花ちゃんと、アレンジたっぷりやりたい放題のキンジさんには一見の価値あり。
しかし対抗馬のシュテンドウジチーム。
最初は適当な踊りと1人だけ妙に気合入れてちゃんと踊っているという適当っぷりでしたが、
最終的にはブレイクダンスとドジョウ掬いという謎の組み合わせに発展、
そのまま、仲間たちを使ったジャグリングでフィニッシュ。
どういうこと??
なお点数は100点。
そしてこの間、ずーっと適当に動き、観客モードでジャグリングに感心していたにも関わらず、ラストのポーズだけはいっちょ前に決めるシュテンドウジのおっちゃんが可愛いのでみんな見てほしい。
《四番勝負 綱引き》
天晴が申し込んだ一騎打ち。
最初は不利だった天晴。ライオンハオーが助力を申し出るが、「ここはなんとか踏ん張る」と宣言して思いっきり引っ張る。そのまま勝利。
《五番勝負 腕相撲》
再び天晴とシュテンドウジの一騎打ち。
が、ここで問題発生。大酒飲みのシュテンドウジ、酒臭くて間近にいられないのである。
昼間から空想の酒を飲むことで飲酒を可能にしたのがドンブラザーズ、敵や精霊キャラなら飲ませてもええやろとなるのがニンニンジャーである。
酒臭さにやられたニンニンジャーたちの前に現れたのが獅子王。
彼はニンニンジャーの代わりに勝負してやると申し出て、あっさりと勝利。
おっさんにはおっさんを、呑兵衛には呑兵衛をぶつければいいのである。これ、子供向けの作品の理屈か??
なぜ自分を頼らないのかと不満げな獅子王に言いよどむ天晴。
🦁「どうせラストニンジャの爺さんを意識してんだろ?」
●「自分たちの力で何とかしたいんだ」
🦁「そういうこと言ってんじゃねえ」
🦁「俺がお前と暴れようと思ったのは、半人前のお前たちでは、ラストニンジャの爺さんより可能性があると思ったからだ。その俺から助言を受けなくてどうする?」
🦁「一人前ってのは、人に頼らねぇってことじゃねぇ。巣から飛び立つために、より人の意見に耳を傾けられる。大人になれ。」
めっちゃいい話だ。呑兵衛のおっさんから出たとは思えない。
今まで見てきた創作物のキャラクターに聞かせてやりたいやつがごまんといる。
「人に頼る」って一種の才能だものね。それができないと成長も難しいと思う。
彼からの叱咤激励を受けて先頭に望んだ6名。
途中、獅子王が爆睡しているというアクシデントがあったものの、彼の言葉を思い出して先輩の力を借りた攻撃でフィニッシュ。
これがクリスマス商戦その一である。
【ライオンハオー】
さて、シュテンドウジ自ら巨大化してロボ戦開始。
しかし、ここでハプニング発生。
実は先ほどの腕相撲は満月の計画のうち。
シュテンドウジの酒臭い吐息には吸い込んだ相手を操る効果がある。真正面から吸い込んだ獅子王はめでたく意のままに操られることとなる。
そのままハオーシュリケンジンに合体。中にはしっかりと萬月が乗り込み操縦。楽しそうだね若君!
ゲキアツダイオーはハオーシュリケンジンの攻撃によって沈められ、ニンニンジャーはまさかの敗北。
全員ボロボロにやられた上に最強のロボまで敵に渡る
しかもライオンハオーが向こうにいるので超絶にも変身できないという大ピンチ。
そのまま来週に持ち越しです。うう次回が気になる……
【牙鬼軍団】
《超上級妖怪シュテンドウジ》
幟+酒呑童子の妖怪。手裏剣は4つ使用という大盤振る舞い。
酒呑童子とは。
大江山伝説に登場する鬼神。鬼神ですが、「妖怪」は「人の知恵では理解できない不思議な現象や、ばけもの。」(日本国語大辞典)という定義なので広義では妖怪に入るんだと思います。多分。
どうやら元は平安時代に盗賊の巣窟になっていた大江山の現状から生まれた話らしい。下賤の民を「鬼」と表現する話は結構あるというし、これもおそらくその類。
あと、大江山が都と都の外の境界線であったこと、都の安寧と清浄を確保する儀式である四境祭の舞台であったことなんかも関係あるんだとか。
酒呑童子は最終的に、源頼光とその四天王に退治された。四天王の中には金太郎こと坂田金時もいます。
歌舞伎や浄瑠璃の演目としても人気な作品。
(日本大百科全書・新版日本架空伝承人名辞典参照)
今作のシュテンドウジは青鬼の姿で登場。
持っている金棒が同時に酒を入れる水筒状態になっているデザインが割と好き。というかどんだけ飲むつもりなんだこいつ。
人を豆に変えることの元ネタは分からず。
出てきたのは節分に豆撒く話だけでした。あと四天王の1人に渡辺綱がいるおかげで、渡辺さんは豆を撒く必要が無いらしいです。知らなかった。
《牙鬼幻月》
幻月は死ぬ前に1つの予言を遺していた。
「444年後、妖怪となって復活し、もう一度天下を恐怖で支配せん」
そしてそれには続きがあった。
「その全てが御館様のご子息によって果たされるであろう」
……「全て」?
萬月は最近生まれたばかり。その時点で既に結構な量の怖れも集まっていたはず。
では、今まで幻月復活に向けて、それこそ「全て」と言っても良いレベルで活躍してきたのは誰か?
もう1人しかいなくないですか?
【以下雑記】
🦊好天。孫の成長を見守る彼。その指は…消えかかっていた。
…えっ。やっぱりそういうことなの??
🦊そんな好天から自立しようのフェーズ。獅子王加入時に少し匂わせはあったものの、正直ここまではっきりと「独立」を意識させるとは思っていなかった。ニンニンジャー、初期から6人の今後の将来についての話もしっかり入れていたし、最終回でもガッツリ触れられるのではないかしら。
🦊それではここで1つ叫ばせてください。
凪くんを活躍させろ!!!!!
次回:総力戦(ルビ:クリスマス商戦)
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