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41話 にじり寄る眼鏡

  • 2025年6月29日
  • 読了時間: 7分

やると思っていました




【あらすじ】

グロッタが敗れたことで戦況が変わってきた。

ジャルダック大統領は突然娘たちを呼び出し、ある作戦を語りだす。


そして人間界では、珍しく静かな日々が流れていた。




【辛木田絆斗】

相変わらず時間の隙間を縫ってショウマの母親を探していた絆斗。

今回訪ねた「井上さん」は日中はお店にいるとのこと。同じアパートに住んでいるおばあ様から教えてもらった先は、ショウマの行きつけの駄菓子屋、お菓子カフェひだまりだった。


店主の名前は井上優(いのうえ・まさる)

案の定、絆斗が20年ほど前の行方不明事件の話を持ち出すと、かなりの勢いで食いついてきた。

「他にも何人か追ってる」とごまかしつつ、絆斗は取材として優から話を聞き出すことにした。


行方不明になったのは、彼の妹:みちる。

大学に行ったきり帰ってこなかった。翌日に友人とデザートビュッフェに行くのを楽しみにしていたことからも、家出とは考えづらい。

両親は心労が祟って相次いで死去。今残っている親戚は優だけとのこと。

お菓子全般が大好きで、食いしん坊。

諸々の情報も、ショウマという人間から察せられる母親の性格も、今までで一番一致している人間にたどり着いた。



問題は、このことをショウマに伝えるべきか、否か。

優からショウマには妹(が行方不明になっている)ことは何も伝えていない。


「ショウマと優さん、もう知り合いだしな。……いや、むしろ、だからこそ話さないほうが」


ここで「黙っちゃう」ことを選択した絆斗。

大丈夫かなぁ、そうやって「黙っておく」ことでいい方向に向かったこと、今までなかったよね……




【ジープ・ストマック】

ランゴとグロッタを喪い、かなり精神的に追い詰められているジープ。


🐺「どうしよう。私のせいでみんなが、ストマック家がどんどん崩壊していく!」


やっと気づいたか……。そうなんですよ、ストマック家崩壊の原因に結構噛んでるのがジャルダック家で、彼らを連れ込んだのは実はジープなんですよ。


咄嗟にシータに助けを求めるが、今の彼のお腹についているのは黒ガヴ。

忌まわしい黒ガヴを、シータにつけさせるわけにはいかない。


🐺「ねえリゼル、私のやっていることはこれでいいの? 私はただ、シータの仇がとりたかったの。ランゴ兄さんをちょっと見返したかったの」

 「望んだ未来からどんどんずれていくの。怖いの……。」


ずれていくというか、見切り発車の果てじゃないの、とは思いますけれども。

前々から何度か書いている気はするけれど、ジープってなんか願望が常にふわっふわしてるのよね。

「仇討ち」って定期的に言ってるけど、具体的に誰が仇なのか本人もあんまりよく分かっていなさそうだし(実際に手を下したショウマなのか、そもそも自分たちを追い詰めたランゴなのかはっきりしない)。

「見返す」っていうのが具体的にどの辺までのことを指していたのか、どうなれば自分が満足するのかもわかってないし。

だからその計画がふわふわしている部分をジャルダック家に良いように使われているし、

自分で自分の計画を邪魔するようなことを定期的にやらかしてる。



そして今日も、安定のリゼルによるよしよしタイム。

死んだ兄と姉を「自業自得」と言われてそれを普通に飲み込んじゃうあたり、もう本当にダメだよこの子。


「自分の思いを貫く」ことが大事だと言われ、彼は「強くなりたい」と口にする。

で、その「強い」って具体的にどんな風に強くなりたいんでしょうね?




【ニエルブ・ストマック】

弟たちと一緒にジャルダック邸に呼び出されたニエルブ。

ジャルダック大統領は平然と、今後の闇菓子に関する展開を語りだす。


曰く、地球牧場化計画。

世界中にいる人間をぜんぶ闇菓子の材料としてこちらで世話をしてやろうぜ、という話である。

なんともまあ、言うは易く行うは難し。

気持ちは大変わかりますがね。というかこの中で唯一人間界を見ていないのが大統領です。地球の規模、人間の文明レベルなんかもあんまりわかってないまましゃべってる気がするよね。典型的な、現場を見ないで理想論だけ語る上司タイプ。やだねー。平民層からの支持率が高くないってラキアが言っていたのも納得だよね。

もちろん面白いこと大好き&何かあったら誰かがなんとかしてくれるマインドのリゼルは大賛成。

現実が見えているニエルブは渋い顔。



が、ジャルダックも完全な無策ではない。

配下に持ってこさせた台に乗っていたものは、とあるグラニュートの亡骸。

(ここで「死体」に珍しくちょっとびびってるリゼル嬢、いいですね。貴族の箱入り娘って感じで)

元々はジャルダックの政敵だったが、暗殺されて遺体を回収されたとのこと(本日の尊厳破壊ポイントその1)。

遺体を大事に冷凍保存していた理由は、彼の特殊能力がいわゆる「催眠」だったから。相手の行動を少しだけなら操ることができる能力。

この能力を使って人間を操れないか、だそうです。


👓「貴方も気の毒だ。有力な対立候補だったのに、ボッカ大統領に暗殺された上に、死後も利用されるなんて」

 「まあ、僕の言うことじゃないけど」



人間界に繰り出し、新たな力を確かめるニエルブ。

催眠の力のほどを確かめるということで、その辺にいる人間に簡単な命令を片っ端から出していました。

結果、単純な動きならば指示されたことを何度も繰り返させることができると判明。


もちろんこの事象にライダーたちと人間たちが気づいていないわけもなく。

SNSも含め、「謎の言動を繰り返す人々」「その近くにいる黒づくめの服を着た人物」という話は既に広がりつつあった。



ショウマとラキア、そして連絡を受けた絆斗は合流し、黒い人物を発見。

フードを剥ぐことに成功した。そこに立っていたのは……


「……酸賀?」


死んだはずの酸賀。そして、隣にはニエルブ。


淡々と、何でもないことのように説明するニエルブによると。

酸賀が敗れた時、瀕死の彼を回収したのが研究仲間のニエルブ。

何かに使えるかも、ということで生かしておいたとのこと。生きてたんだ……(尊厳破壊ポイント2)

で、使える時がきた。ボッカ大統領から譲り受けたグラニュートの遺体と、酸賀を合体させて、新たな生命体を作った。

ちなみに黒いガヴ移植の過程で酸賀は耐えきれず死亡したそうです(尊厳破壊ポイント3)。


👓「でもまあ、最強生物を作りたがっていた酸賀さん的には、本望じゃないかな」


圧倒的倫理観の違い、人外みを感じられていいですね。

正直、前回の次回予告の時点で私のダメ絶対音感が作動しており、あぁこれは酸賀さん復活ルートか、とは思っておりましたが予想の遥か上を行くヤバさで流石に声が出ませんでしたね。

見てらんないよこんなの……また浅沼さんのゾンビお芝居が良いからさぁ…………



命を弄び、そのことに抵抗すらなさそうなニエルブ相手に、ライダー陣は当然怒りをあらわにする。

ということでここにきてようやく、3人同時変身でございます。

もう41話、しかも全員最強フォーム入手済みでようやくですか。長かったねぇ……。


そして酸賀も(ニエルブの力を借りつつ)変身。

自分が作ったライダーの上位互換に変身させられるとはなんたる皮肉。仮面ライダービターガヴ マーブルブレイクッキーフォームである。


「サクッ」の文字を飛ばし、時には爆発させながら戦うスタイル。

生前の酸賀が(中の人の事情で)左利きだったのに対し、彼は右利き。



今回は嬉々として参戦してきたニエルブ。

軽く舐めた指を地面につけることで放ったのは毒の沼。他の兄弟たちよりも体力面で劣る分、特殊能力で戦わずとも勝てる手段を用意してるのすごくわかる。

お菓子をテーマにした作品で「にっが」という台詞が出てくるだけで、こんなに「これはまずい」って分かるもんなんだなぁ。



そしてビターガヴは絆斗に「敵はガヴとヴラム」と暗示をかける。

最初は自分で自分を殴るという力業で催眠にあらがっていた絆斗だったが(ここあまりにも解釈一致で手ェたたいて喜んじゃった)、最終的には催眠にあらがえず、仲間2人を敵と認識してしまう。

この辺、彼が人間だから弱いんだろうなとは思うけれど。

なんだかんだ彼なら帰ってきてくれると信じているよ、私は。




【以下雑記】

🍭暗殺されていたグラニュートに「一度は会ってみたかった」と溢すリゼル嬢。彼女と出会っていたら絶対にろくなことにはならなかっただろうな……というのはさておき。ここでわざわざこのセリフを挟んできたことにどれくらい意味があるのかはちょっと探っています、正直。




次回:天使の絆斗と悪魔の絆斗

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