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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

39話 Goodbye 俺!

誰だって生きていきたいのである




【Story】

ブレイブを使って永夢≒パラドを倒す計画が頓挫した正宗。

自ら出撃してパラドの排除に向かう。


「死」に怯えるパラドだったが、通報を受けて駆けつけた永夢と明日那によって一命をとりとめる。



しかし、正宗がその程度で終わらせるはずがない。

彼は先んじて、最も活躍しているプレイヤーであり、永夢たちの身内でもあるニコに接触してゲムデウスのウイルスを感染させる。

ゲムデウスを倒すには、今まで言われていた通り他の敵を倒さねばならない。

その「敵」の中には、勿論パラドも含まれている。


即ちCRに迫られたのは二者択一。

患者を救うか、

CR最大の戦力にして唯一のクロノスへの対抗手段を失うか。




【西馬ニコ】

ゲムデウスに感染した患者。これで彼女の発症何度目だ…?


大我にこのことは言わないでくれ、と言いつつ、永夢に謝罪するニコ。

6年前に負けたのが悔しくて、倒したいと思っていた相手は永夢ではなかった。それを知ってなお、彼に敵対心を抱き続けてきた。


「あたし、怖いな」


右手の甲を握りしめるけど、既にいくつか爪を立てた跡があって、彼女がここまでいろんな思いを耐えてきたんだなっていうのが痛いほど分かる。


「死にたくない」


ここで、永夢に「死にたくない」とこぼす人を連続して見せつけるのが人の心がないポイントよな




【パラド】

ラヴリカ消滅時からずっと、「死」の恐怖に震え続けるバグスター。

彼の脳裏には、深い水の中に沈んでいく自分のイメージが浮かび上がる。

対クロノス戦、単純な実力差以上に心構えの差がかなり大きいように見えるんだよなぁ。

正宗もラヴリカの話を蒸し返すあたり、その辺分かってるし余裕もあるし。


「所詮君はゲームの敵キャラ。人間に殺されるために生まれた命に過ぎない」



助けに入った永夢からも、強がるのはよせと言われて逆上。


「俺は人間に殺されるために生まれた存在じゃない!!」

 「『仮面ライダークロニクル』の主人公は俺なんだよ」


この言葉にどれだけの意味があるのか。

ただの彼の心構えの話なのか、ゲームのギミックに関係あるのか……。



さらに、合流したグラファイトに対してもバグヴァイザーを渡すように迫る。

途端にまた水中の映像が脳裏に流れて逃げるようにその場を去る。


明らかに精神的に追い詰められている。

それでも、ここまで来ても自分のことだけというのが、悪役らしいというか。



その頃。

永夢はCRで黎斗相手に、正宗のガシャットを破壊すればゲームはリセットになるんじゃないかと問い詰めるが、ニコはバグスターとして蘇れば良しとする、根本的に倫理観の違う黎斗とは話がかみ合わず。


「……あなたに聞いたのが間違いでした」



永夢が飛び出していった先はパラドがいたビルの屋上。

彼は丁度、幻夢コーポレーションの建物を睨みつけているところだった。

負け犬の遠吠え、という言葉がぱっと浮かんだよね



「無理するなよ、ほんとはクロノスが怖いくせに」

 「当然だよ、誰だって死ぬのは怖い。僕だって同じ思いをしたことがあるから」


永夢が訥々と語ったのは、16年前の出来事。

雨の日に出かけていた永夢は、軽いゲーム病を発症。そのままふらふらと赤信号なのに歩き出してしまい、車に撥ねられた。

死ぬかと思って怖い思いをした。

心が震えた。

だから、ニコにこれ以上こんな思いをさせたくない。


ここで敢えて、パラドが言いそうな「心が震える」という表現を持ってくるセンスよ。


「お前と僕の、決着をつける」

「いいぜ、やってやるよ」



とはいえ。

単純にレベルの差、今までの恨みつらみの差、精神的余裕の差を積み上げれば、戦力は天と地ほどの差がある。


「お前じゃ勝てない」

 「その程度の力で、クロノスを攻略できると思ったのか?!」


かなり重みのある殴る、蹴る。

ライダーバトルというより、一方的な暴力。

思わず逃げようとしたパラドの先回りをする永夢。


「次なんてない。敗者に相応しいエンディングを見せてやる」


慌てて駆けつけた黎斗が本当のことを話して説得を試みるが効果なし。

エグゼイドのライダーキックは正確にパラドにヒット。



攻撃を受ける直前のパラドの走馬灯は、永夢と自分、2人分の「命の危機」のシーンでした。


「さよなら、パラド」


永夢が繋ぎとめていた命を手放す。

消えそうになって子供のように嫌だ、と泣き叫ぶパラド。

名前を呼んで手を差し伸べる永夢に対する縋りつくような顔が、小さい子のそれなんだよな。


「俺の、勝ちだ」


パラドを握りつぶして勝利した永夢。当然ながら静かに変身が解ける。


「自分が何をしたか分かってるのか?!君はもう、エグゼイドに変身できない。取り返しのつかないことをしたんだぞ!」



静かに拳を握りしめる永夢。

パラドは水の中、微動だにせず漂っているのでした




【以下雑記】

🎮エグゼイド名物、トロッコ問題回!今回もまた綺麗な対比になっております


🎮パラドとニコ。決定的な差は、「死にたくないと思った時にどうするか」でしょうね。人間ピンチの時には本性出るって言うし。パラド人間じゃないけど。

今までたくさんの人を殺めてきたうえ、いざ自分の番になったら子供のように騒いで当たり散らして、結局自分のことしか考えられないパラド。

今まで迷惑行為いくつかやってきたとはいえ、今では随分おとなしくなったし、反省もしているうえ、自分のピンチにも「大切な人に心配を掛けたくない」が一番にくるニコ。

どちらを取るかと言われれば……まあニコだよね


🎮前回、永夢が暴挙に出た貴利矢に対しては裏があった。けど、今回は何かあるのか…?

最後にパラドを握りつぶした際、何かこっそり回収したんじゃないかという気がする。グラファイト宜しく、パラドの細胞を永夢の中で培養?できれば、あるいは。

🎮というか、パラドは完全体だからきちんと培養すれば生き返れるはずよね。まあこの後もまた登場するんじゃないのかな


🎮『仮面ライダークロニクル』。海外展開にあたり、マキナビジョンなる会社がゲーマドライバーを譲ってほしいと言い出した。



 

MACHINA VISION

Corporate philosophy

I AM GOD


弊社は、ゲームというエンターテインメントを通じて

「永遠なる世界」を皆様に提供することを目指しています。

創業以来、仮想現実のゲーム開発に全力を尽くし作品を

展開して参りました。

この想いを実現させるため、今後も新しい挑戦を続け

 

社長はジョニー・マキシマ。

なーんか怪しい会社出てきた。もしかして?と思って調べたら、案の定夏映画への布石でしたね

軽く夏映画のサイトも確認しましたが、かなり大事な話っぽい。これはどこかでちゃんと見るべき?


🎮冒頭、敬語を使うの使わないのな飛彩。彼、敬語に関しては0か100かしかないっぽいな。それはそれで面白いが。お坊ちゃまなんだなあと思うよね。


🎮今回の独特の撮影法、メタファーの多用。案の定カミホリ監督でした。

水中の撮影はダイビングプールで行ったらしいです。すげぇ……

(参考:東映公式サイト



次回:ゲームセット!

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