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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

39話 ペルセウス座の大冒険

温度差に付いてこれるかッ?!




【あらすじ】

前回、惑星アチョルクで9つの試練を乗り越え、無事にケフェウスキュータマを手に入れたキュウレンジャー。

少し遅れてペルセウス座に到着した5人は、マーダッコによる急襲を受ける。


スイッチによって暴れ出すチャンプ。

全員が事態を呑み込めないままチャンプを止めようとするが、そこに乱入して来たゼロ号によって、チャンプが連れ去られてしまう。



瞬間、周りの景色が中世ヨーロッパ風の街並みに、全員の衣装も妙なものに変化する。


《勇者 小太郎》

白い簡素な服に茶色いベルト、青いマント、青い宝玉が嵌まった冠に剣と盾。盾は青い地に金色の取りが翼を広げたもの。どこからどう見てもDQⅢの勇者です、ありがとうございました。


《戦士 スパーダ》

角の生えた兜、なぜか上半身裸で肩当て+毛皮を装備、腰にも毛皮、武器は巨大な棍棒。いつものスパーダとは真逆のワイルドな印象の戦士である。


《魔法使い ラッキー》

魔女っ子ハットに赤と黒のワンピ、ハイソックスにつま先が上向きに尖った靴。手には赤い宝玉がついた杖。髪の毛は紫のサラサラロングヘアに変化。ルージュもしっかりつけております。

岐洲さんのお顔立ちもあり非常に美人さんなのですが、ラッキーの女性を演じる精度が異常に低いうえにこれでもかというほどガニ股をしまくる。これがギャップ萌えか(違う)。

あとどこかのインタビューで共演陣が口を揃えて「岐洲さんのお母様にそっくり」とおしゃっていたのが大変にツボです。


《道化師 スティンガー》

王道のピエロ。メイクまでバッチリである。今回のシリアス担当に一番変な顔させるな。

台詞は自動的に歌になってしまうし、基本的に踊っているし、戦闘では意志とは関係なく逃げてしまう。信じてほしいんですけどこれDQシリーズの遊び人の設定に基本忠実なんですよ。いやマジで。



ということで大変愉快なメンツが集合。

そこに高笑いと共にホログラムで現れたのがアントン博士。

チャンプのことは彼が捕らえたという。

そして今のこの状況は異世界発生装置という発明品を使って彼が作り出したというもの。キュータマの力が一切使えないということで、救世主の封じ込めには確かに成功しておりますが、それにしたってなんでこんなデザインにしたの? あんた本当にあのかっこいいゼロ号とチャンプを作った人と同じか?


「いったいどういうことなんだ~~~♪」(高音)(ビブラート)


こ っ ち の 台 詞 じ ゃ い 。



ひとまず、一旦オリオン号に連絡をとって救援を頼むことになりました。


「チャンプが暴走して~攫われ~た♪」

「兄貴…道化師になっちゃった。生きていた、アントン博士の力で。」


画面からも音声からも情報量が多すぎる。これにはツルギですらやや引き。



「このままじゃチャンプは、正義の心を失って、あのゼロみたいになってしまうかもしれない! そうなる前に早く、助け出さないと!」


※愉快に踊っていますが、本人はいたって真剣です


蠍氏が歌って踊っている中、村人Aが一行に声をかける。

少し先に見える城の中には恐ろしい魔王がいる。

魔王は美しい黒牛姫を、白い牛を使って城にさらったという。


「私が美しいだなんて、モォ~~」(cv.大塚明夫)


魔王の目的は、黒牛姫と結婚して世界を征服する事。


そんなことさせない! と可愛く決意するラッキーと、筋肉を見せつけるようにそれに同調するスパーダ。その後ろで笑顔で踊り狂うスティンガー。苦笑する小太郎。

信じられるか? コイツらさらわれた仲間を助けに行く道中なんだぜ?


「みんな、魔王を倒しに行くぞ!」


この子の適応力も大概である。



その頃、チャンプは拘束された状態で意識を取り戻し、アントン博士と邂逅。

今のアントン博士は、彼の知っているアントン博士ではない。

それだけ言い放って、アントン博士はチャンプの改造手術を開始する。



その頃、救世主パーティは。

スティンガーがかき鳴らすウクレレで「LUCKYSTAR」を歌いながら旅をしていました。ノドカダナー


そこに

ツヨインダベー が あらわれた!


ということで丁寧にファミコンチックな8bitの音楽と共に戦闘開始。

肉弾戦は小太郎とスパーダが担当。

後方支援のラッキーは呪文として「キタコレ」「グラッツェ」ではなく「ヨッシャラッキー」を選択して炎をぶっ飛ばす。こちら、彼がまだコツを掴んでいないせいなのかなんなのか、普通に味方も巻き込むし、普通に「ヨッシャラッキー!」と言っても呪文を唱えた判定になるのでちと扱いが面倒である。

そしてスティンガーは全力でその場から逃走。

戦いは勇者小太郎によるコグマスラッシュで勝利したのでした。



途中、スティンガーが子供の相手をするという謎タイムが挟まりつつも無事城へ到着。


「スティンガーは何の役にも立たなかったけどな」

「俺は~~真面目だっ!!」(マラカスシャカシャカ)


そこに、アントン博士が映像で姿を現す。

彼はチャンプを「破壊と殺戮のための兵器」に作り変えているところだという。

チャンプから聞いていたアントン博士の姿と乖離している事実に混乱するパーティに、アントン博士は続ける。

彼は「ジキルとハイド」よろしく、二重人格であると。

数百年もの間、サイボーグ化しながらもジャークマターのために科学者として働いてきた彼の中には、正義を重んじる心があった。それをよしとしなかった悪のアントン博士は自らの身体を機械に融合して永遠に生きられるようにしていた。

一方、正義のアントン博士のほうはというと、チャンプを連れてジャークマターから脱走。彼を「正義のロボット」として完成させたのだった。

スコルピオが言っていた「裏切り」というのはこの事。


つまりなんの憂いも気兼ねもなく悪アントン博士を倒せるということでヨッシャラッキー!する(同時に持っていた箱を燃やす)ラッキーだったが、アントン博士は「無理だよ」と一蹴。

現在博士によって活性化されている暴走回路があるのは、チャンプの心臓の真横。暴走回路だけを破壊できる確率は0.0001%。事実上不可能である。



🧠「それよりどうだ? お前ら、儂の仲間になれ。改造して今よりもっと強くしてやるぞ!」


博士の仲間になる

→はい いいえ


丁寧にりゅうおうパロをしてきたものの、ラッキーがミニスカではありえない蹴りを披露してコマンドごとぶっ飛ばす。


「ふざっけんな!『いいえ』に決まってんだろ!! ……あ、でしょ☺」


ということで彼らの元には宝箱に入ったマーダッコが参戦。

ラッキー・スパーダ・小太郎はチャンプのことをスティンガーに託す。


「でも今の俺は! ……歌うことしかできない、役立たずだ」

「だったら歌えばいいだろ! やれることはやるんだ!」


ラッキーの言葉で決意を固めて走っていくスティンガー。

いい台詞といい芝居なのに衣装がトンチキなせいで何も入ってこないよぉ。



そんなこんなでチャンプのもとに無事にたどりついたスティンガー。

改造はすでに終了しており、紫色の目になったチャンプはまっすぐスティンガーを襲いに来る。

お前の相棒だ!と呼びかけても効果はない。まあ冷静に考えると相棒がこんな格好しているのは普通に嫌だと思う。私でも他人のフリをするかもしれない。


尾を構えるスティンガーだったが、外してしまった「もしも」を考えるとうまく動けず、チャンプに攻撃を叩きこまれてしまう。

地に倒れ伏したスティンガーが手にしたのは……マラカスとタンバリン。


🧠「遂に壊れたか!!」


このトンチキ状態の全ての元凶が何言ってんだ。


「今の俺にできることは、これしかない! 俺の最後の歌を、聞いてくれ。『オウシ座の歌』!」


愉快な振り付けと共に、フラメンコっぽい曲調でアレンジされた「サソリ座の歌」の替え歌である。


目覚めてくれよ お姫様

迎えに来たよ お姫様

黒いオウシのお姫様 俺を思い出してくれよ


喧嘩もたくさんしたね 誤解を重ねて


「黒いオウシのお姫様」とかいう意味の分からない文言を歌っていたスティンガーだったが、ここでマラカスとタンバリンを投げ捨てる。

チャンプの身体に一瞬電流が走る。


だけどお前は 俺のことを 「相棒」と呼んでくれた


スティンガーのアカペラで、彼の姿が元に戻る。

異世界発生装置が壊れ、全てが元に戻る。


「チャンプ!」


思い出せよ 俺たちの熱い日々

背中を預けて 戦場を駆け抜けた


チャンプが放ったパンチは、スティンガーの顔の前で止まる。


想い繋ぎ合い お前と共にあれば


「相棒……」


チャンプ 思い出せよ 俺たちの熱い日々

背中を預けて 戦場を駆け抜けた


「お前になら、何をされても文句はねぇ…!」


想い繋ぎ合い 仲間と共にあれば

オウシ座の正義は永遠 光り続ける


「やれ!!」

「うわーっ!!!」


スティンガーが絶叫と共に放った尾は、まっすぐ暴走回路を貫く。

その隣にある心臓部は、正義のアントン博士が身を挺して守ってくれていた。満足そうにうなずいて消える博士。


力が抜けきって倒れてしまったスティンガーを支えるチャンプ。


「あんまりひでぇ歌で、目が覚めちまっただろうが」

「ハッ、お前のための歌だ。この程度で十分だろうよ」


ああ、信頼しているからこそ飛ばせる軽口がタマらないんだ、この2人は。



あとは敵を倒すだけ。

5人はメカマーダッコとゼロ号たちを相手にする。


スティンガーはVシネ限定フォームであったイッカクジュウキュータマを初披露。


「アントン博士はジャークマターの科学者だった。だがなぁ、吾輩を連れ出して、正義の心をプログラムしたのも、間違いなく、アントン博士だ。」

「これで迷いは晴れる、か?」

「あぁ、正義は吾輩にあり!」

「ああ。行くぞ、相棒!」


ここから始まる 夢と希望の道を 銀河の彼方へ繋いでいくのさ 恐れないで どんなに小さな星の光でさえも この手で導く 一等星に
歌菜子、原田謙太作詞、山田信夫作曲、幡野 智宏(PROJECT.R) 究極!無敵!!キュウレンジャー

2人は連係プレイでゼロを圧倒。


一方、メカマーダッコは再生能力を犠牲にして高い戦闘能力を勝ち取ったとのこと。

初めて彼女が出てきた時、こんなに便利な能力をどう退治するんだろうと思っていたら、本人が投げ出したという展開にびっくりした記憶がある。



残念ながらマーダッコとアントン博士は逃がしてしまったものの、2体のゼロ号は地上戦・巨大戦共に討伐に成功したのであった。




その後、全員で城内を探索。

マネキンのスカートの中を見てハミィちゃんに引っ叩かれるラッキー。なおハミィちゃんは普通に覗き込んでいます。エキドナさんのシーン然り彼女の中での「スカートの中を見る」基準どうなってんだ。

床を踏んでみるチャンプ、

きょろきょろしているガル、

早い段階で「こっちじゃない?」と言って奥に行ってしまうバランスとついて行くナーガ、それに目敏く気づいて追いかける小太郎、

なにやら立ち話をする司令とラプター、

探してないでしょ?とツルギを詰めるスパーダと、言われてからわざとらしくあちこち指さしてみるツルギ、

そして階段に腰かけてみんなを眺めるスティンガー。


それぞれが思い思いにキューエナジーを探す。


ちなみにチャンプさんですが、もう暴走の心配はないとのこと。

アントン博士も善悪が違うということで彼の中ではきちんと心の整理がついたらしく、スティンガーを揶揄う余裕までできています。


そこに、宝探しのプロことBN団が宝箱を持って合流。中にはキューエナジーが入っており、無事にペルセウスキュータマをゲット。

全員で「正義があればなんでもできる! 1、2、3、モー!!」と叫んで幕が下りたのでした。




【以下雑記】

なんですかこの消費カロリーは。



ということでまずはツッコミどころ満載の前半戦。

DQ世界をモチーフに小ネタを盛り込みながら進んでおりましたが、当時のちびっ子たちにどれほど伝わったのでしょうか。

小太郎の衣装に道化師(≒遊び人)の設定、ピコピコ音のBGMに敵が出てきてまっすぐこちらを向いて立っているだけとか、りゅうおうの台詞ネタとか。

プレイヤーとしては大変楽しかったんですけどね。


そして畳みかけられるやりたい放題のキャスト陣によるアドリブ。

ラッキーさん、あんな可愛いのにガニ股で暴れ散らかすし、かと思えば手を挙げる時に腋を隠す謎ムーブを始めるし。

エリスちゃんに好意向けられていた時も思ったけれど、彼って女の子に本当に無頓着だよね……。良くも悪くも女の子を女の子として見ていないんだろうなーと思ったのでした。



後半は感動の(?)相棒編。

ヤギュウジュウベエ回で「暴走したら、俺が命を懸けて止めてやる!」と言ってはいたけど、それが「ピエロの格好で歌う」だと誰が思ったよ。

出力が圧倒的におかしいのですが、今回を通して言えるのは「スティンガー、素直になったね」ってこと。

何もかも背負い込んで、自分の中に自分の気持ちをぎゅっと閉まってしまう彼が、歌にのせてチャンプへの気持ちを素直に伝えられたこと、「熱い日々」の中に一緒に楽しかったことだけではなくて、彼の破壊も含む苦しいものまで全て入っていることがすごく素敵だなと思ったよ、私は。


また演じるお岸さんが歌をメインに活動されている方だから、歌声がひたすらに綺麗。高音がパーンと出る男性ボーカルってかっこいいよね。

そして珍妙なダンスと歌に一切躊躇いがないから……。


そしてそれを全て上書きするピエロ衣装&メイク🤡。

あらゆる小道具が与えられていて笑っちゃった。個人的なお気に入りは無残に地面に散ったジャグリング用ボールです。



チャンプもチャンプで、今までの迷いを吹っ切れて本当に良かった。

そして「迷いが吹っ切れた」と報告する先が相棒であるというのがすごく素敵だなと思う。初期じゃ考えられなかったよこんなの。

同時に、彼もまだ迷いを引きずっていたんだなあと。キュウレンジャーの中では比較的大人で落ち着いているからこそ、彼の人間臭さを見られたのは嬉しかったな。ロボットだけど。


なにより彼の中にアントン博士がいたっていうのが良いよね。

彼が愚直に自分の、アントン博士の正義を信じていたからこそ、彼の中でアントン博士はずっとチャンプを守ってくれていたんだと思う。

だから、ボロボロに壊れても、333年1人きりでも、暴走回路が活性化しても、何一つ変わらずに彼のままでいられたんじゃないかな。



復讐の鬼になってキュウレンジャーに加入した2人がきちんと前を向いて進んでいるのが嬉しいよ。




次回:野球だぜ!!!

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