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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

37話 手裏剣伝説~ラストニンジャへの道~

おお、なぎ! ラストニンジャの ちを ひく ものよ!

そなたの くるのを まって おったぞ。




【あらすじ】

学校で進路相談をした

もともとの志望は公務員、そのために大学に進学予定だったが、今はラストニンジャになるのもいいかもしれないと思っているところ。


そう担任に伝えると、先生は困惑しながらも言う。


「よく分かっていないのに、なれるものなのか?ちゃんと調べて、これに書いて提出しなさい」


わけわからんことを言ってくる生徒に対してもちゃんと向き合う先生、素敵だ。

裏では頭抱えてそうだけど。



帰宅した凪は、ラストニンジャとはそもそも何なのか、そしてどうやったらなれるのかを好天に尋ねる。


曰く、世の中にある光を以て、闇を抑え調和させるのがラストニンジャの仕事。


そんな説明ではピンと来ない凪に、好天はパソコンの画面を見せる。


「これぞ、体験型本格RPG、その名も『ラストニンジャへの道』」。


どうしよう、急に話が明後日の方向に飛んでいって見えなくなっちゃった。




【牙鬼軍団】

《十六夜九衛門》

晦を助けた九衛門。

晦からは怪しまれていますが、自身が持っていた瓢箪を預けることで、自身の狙いが牙鬼幻月復活にしかないことを証明しようとする。


確かにその通りなのかもしれないが、これは敢えて嫌な風に見れば

「もう恐れの力を集めなくてもいい方向にシフトしている」

ということ。

一体何を企んでいるんだ九衛門……。



《有明の方》

今回、若い恐れの力が足りなくてダウン。

「またかよ美魔女さん~」とか思っていたけれど晦さんが割としっかり焦っていて意外。

これは単に自分の居場所の安寧を心配したのか、それとも奥方には何か入れてはならないスイッチがあることを知っているのか…?



《妖怪モクモクレン》

若い恐れの力を集めるために作られた妖怪。

キーボード+目々連の妖怪。


目々連とは。江戸時代の画家:鳥山石燕が書いた画集「今昔百鬼拾遺」に出てくる妖怪。

廃屋の障子に無数の目が現れる怪異。(デジタル大辞泉プラスより)

障子をキーボードに落とし込んだわけですか。なるほど。


この「今昔百鬼拾遺」、今まで妖怪を調べるとわりとよく出くわすやつなんだよね。

中には彼のオリジナル妖怪もあり(例えばヤッキーの草刈り機ことオトロシとか)、調べても結局全部この画集にしか行きつかないとか割とある。

そういうやつは伝承が薄いので、ニンニン制作陣がやりたい放題やる時に都合よく使われているのである。


能力はネットワークに潜入し、ゲームをやっている子供たちを攫って閉じ込めること。

この王道だが凶悪な能力とトンチキRPGが偶然一緒に展開されちゃうのがニンニンワールドである。




【ラストニンジャへの道 ~ROAD TO LASTNINJA~】

好天が作成したPCゲーム。よく見たら下にきちんと

「©2015 YOSHITAKA GAMES All rights reserved.」

との記載があって笑ってしまった。なんだよ好天ゲームズって。



このゲームをプレイすれば、ラストニンジャになる道のりが疑似体験できるという。

というわけで、凪と、同様に参加を希望したメンバーでいざ、ゲームの世界へ。



主人公の忍者:ナギが飛ばされた先にいたのはお爺ちゃん…ではなく、王様。

コテコテの「ファンタジー世界の王様」の恰好の彼は、凪にこの世界の現状を告げる。


ここはシノビーランド。(語感が完全にネズミーランドと同じであることに突っ込んではならない。)

そこに現れたのは大魔王スッパラゴン。

彼のせいでこの世界は「いろいろえらいこと」になっている。

なので、忍者凪は伝説の3つの鍵を集めて終わりの手裏剣を入手し、大魔王を倒さねばならない。

仲間たちは村にいるという。


その他分からないことがあれば、この取扱説明書を見ればよい。


雑!!

しかし、原典(ドラクエ1)の王様も一方的に勇者を呼びつけて魔王退治を依頼してるし、

諸々の説明は近くにいる大臣や近衛兵、プレイヤーの独学に任せるし、

貰える餞別もしょっぱいことでネタになってるし、

まあ本家リスペクトと言われると否定はできない。



さて、村についた凪を待ち構えていたのは、5人の愉快な仲間たち。


勇者タカハル(攻守優れたバランサー、攻撃も回復も何でもできる)

魔法使いヤクモ(力は無いが、魔法力が高く敵を薙ぎ払える)

僧侶カスミ(力は低めだが、仲間の回復や補助が得意)

戦士キンジ(攻撃力が高く多才な技を持つ。魔法系はほぼ使えない)

妖精(エルフ)フウカ(本家DQには種族として登場。長命で、身体的な特殊能力を持つこともある)



主人公凪を先頭に、律儀に一列になって歩き出す6人。

馬車システムは…?


と、思っていたらありました、馬車システム。

戦闘に出られるのは一度に4人まで。ゆえに残る2人は馬車……というか、荷車で待機。


説明しよう!馬車システムとは。

パーティメンバーが多い作品に登場するシステム。

作中のイベントを経て馬車を入手するケースが多い。

馬車の中には4人の仲間を入れられる。(要は控えメンバー)

馬車を連れて行けるところ(具体的にはフィールドや大規模な町。小さい町や洞窟なんかはダメなことも多い)ならば、どこでも連れて行くことができる。

馬車の中にいる仲間たちは、実際に戦闘しなくても経験値が得られたり、戦闘中に戦闘メンバーと入れ替えたり、移動中に彼らが所持している道具を使ったりできる。



川を歩いていると まもののむれがあらわれた!

「ワイルドジュッカラゲ」なら魔物が3体。ご丁寧に横並び、名前はABC表記、静止画に見せかけてちょっと上下している仕組み。どこに力入れてるんだ…


4人しか戦闘に出られないのでじゃんけんでメンバー決定。

「最初はニン!」という忍者流じゃんけんにより、凪・キンジが馬車待機になりました。


攻撃エフェクトの入れ方やらカメラワークやらがドラクエの技の時の再現で笑ってしまう。

だからどこに力入れてんのよ。



森の中で再び魔物にエンカウント。

おばけジュッカラゲは宝箱をドロップ。中にあったのは「つよさのカギ」。

まさかの普通のモンスターからのドロップで入手するタイプ。そんなことある?



続いてエンカウントした魔物は「さまようスッパラゲ」。

もしかして:さまようよろい


しかし、ニンニンジャーを見て一目散に逃げだすなど、行動に不可解な点がある。

それに気づいたフウカ。悪者じゃないと思う、という指摘。さすがエルフ、感覚が人とは違う。


ヤクモは無から生えてきた重要そうなアイテムを使って真の姿を映し出すことを提案。


多分だけどラーのかがみだよね、それ。

太陽神ラーの加護を受け、相手の正しい姿を映し出すアイテム。

いくつかの作品では、「魔物が人間に化けている疑惑があるのでとりあえずラーの鏡を探しに行こう」イベントがあります。


で、このさまようスッパラゲの真の姿はとある国の王子。

助けてくれた王子はお礼としてやさしさのカギをくれる。



さらに歩いていくと、フラッシュとともに宝箱を発見。

そこにあったのは3つ目の宝箱。中にあったのはあろうことか「終りのシュリケン」。

エラーか何かかもしれない、と不思議に思う一行。

ちなみに説明書によれば、これは「大魔王スッパラゴンを倒せる最強の手裏剣。このゲームをリセットして最初からやり直すことができる。」とのこと。



不思議に思いながらもたどりついた先にいたのは大魔王スッパラゴン。

全体的に衣装やら頭部のシルエットやらが大魔王ゾーマ様にそっくりで笑っている。誰だよこの企画ここまでやろうと言ったのは。



そこに乱入したのがモクモクレン。

RPG世界のルールに則って4人のみで戦闘に望む…が。

ここでキーボードのモクモクレン、チート行為に走ります。


まずはタカハルの職業をあそびにんに変更。

あそびにんとは職業の1つ。ランダムで1ターンを「あそぶ」という行為で無駄に消費するのが特徴。

唯一、レベルを一定数まで上げるだけで特殊職のけんじゃになれるので重宝されている。

ちなみに本家の見た目は男子はピエロ、女子はバニーガールなので、タカハルがパプリカでもなんら問題はない、気がする。多分。


ヤクモのMPは0にされて使い物にならない。

(魔法使いは直接攻撃で与えられるダメージは1ケタ程度なので…。)


フウカは状態異常毒の付与(毎ターンHPが減少)


カスミは麻痺付与(数ターンの間行動不可。パーティメンバー全員が麻痺すると全滅扱いになる)


さらにザキ系の呪文を使ったのか、ヤクモ・カスミ・フウカ全員が死亡判定。

厳密には「とじこめられた」表記なのが日曜朝なんだなと思う。

(ガッツリ「殉職」表記をしたドライブから目をそらしながら)



ここでナギ・キンジが馬車から飛び出してきた!

だってフィールドで3人死んでるのでね!そりゃ出れますわ!!


しかしキンジは「きりに つつまれた」。

おそらく効果はマヌーサ同様。直接攻撃の命中率が極端に下がる。


なんとかスーパースターニンジャーになってエンターキーを破壊したことでナギの状態異常は免れる。

しかし、現状の戦力はナギ1人。

キンジから刀を借り受けたり、手押し車を投げつけて奮闘したりするが追いつめられる。なんで投げてんの?


キンジたちは、最終的に「終りのシュリケン」を使うことをナギに勧める。

しかし躊躇うナギ。確かに作戦を立て直すことは可能だが、その時一緒に閉じ込められている子供たちがどうなるか分からない。


「ごめん、キンさん。やっぱり終りのシュリケンは使わない」


覚悟を決めたナギ。

彼の前に降りてきたのは「かくごのカギ」。

実は、既に入手済みだった「終りのシュリケン」は一種の試練。

楽な方に流されず覚悟を決められるかを問うものであった。

(実は試練をクリアしなければ無限ループが確定しているの怖すぎる)

そしてその試練をクリアし、3つの鍵が揃ったため、シュリケンは新たな姿に変化。


これを使って無事にゲーム世界から脱出し、そのままモクモクレンも攻略。

終りのシュリケンは攻略と同時に消えてしまったのでした。



改めて自分の将来を考えた凪。

最終的に進路志望調査票は第一志望に「ラストニンジャ」、第二志望に「大学進学、公務員」と記入して提出。

必要なものは「強さ、優しさ、覚悟」。

本人も周りも将来を見つけた!と楽しそうです。


私は先生の気持になってすでに胃が痛いです。

塾講師として高校生の進路志望書を見ることがあるのですが、それに「ニンジャ」とか書かれたら間違いなく天を仰ぐ。

職業に応じて「こんな学校があるよ~」とか教えたりするんだけど、忍者の場合どうすりゃいいんだ。忍者村の働き口を紹介すればいいのか。




【以下雑記】

🦊RPGをやってみよう!というトンチキニンニンワールド(ルビ:いつものやつ)と見せかけて今後の展開の匂わせを盛大にしていった回でした。油断ならない。

🦊そして演出面に妥協が無さ過ぎて笑っちゃった。スタッフさん楽しかったろうな。


🦊「終りのシュリケン」。おそらく最重要アイテムで、最終決戦での兵器になるであろうアイテムを前もって出して来るとは。思い切ったなあ。

🦊音声は「イッチゲキゲキ、イチゲキジャー」。一撃で敵を倒せるだけの力があるのか…。

🦊入手するためには「強さ」「やさしさ」「覚悟」の3要素が必要。それを好天(もしくはシュリケン自体)に示す=忍タリティを上げることで使えるようになるのかな?封印の手裏剣が忍タリティに呼応して変化した例は今までもあったので、その延長かな。

🦊今回気になっているのは鍵の入手者。「強さ」は天晴、「やさしさ」は風花、「覚悟」は凪。さらに、覚醒後の終りのシュリケンのデザインには6人の仮面があしらわれたデザイン。これ、多分「6人が一緒に頑張る」「6人の得意分野で補い合って戦う」あたりのことが結論として「ラストニンジャ」の条件みたいになるんじゃなかろうか。


🦊一方のキンジ。RPGを見せられても浮かぬ顔だったり、一人山奥に消えて行ったり。彼、まだ何か抱えてるのか?オオカミオトコの件はもう解決して、何もないと思っていたが。


🦊今回はゲームネタ。同時に視聴しているエグゼイドが不穏を極める中、こっちは愉快に冒険してて笑っちゃった。なんでパプリカがパプリカ投げてるんだよほんと。




次回:こいつがメインだとツッコミが止まらない、今回は輪をかけて止まらない。

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