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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

35話 キンジ、妖怪への迷路!

悩める最年長と最年少




【あらすじ】

特訓に励むキンジと凪。



凪は新しい技を生み出そうと模索中。が、キンジには「王道で行く方が向いている、自分のことが見えてない(意訳)」と指摘される。



一方のキンジは、左腕の不調に悩まされていた。



まさかの前後編。

絆あり、忍術あり、妖術ありで手に汗握りっぱなしの回でした




【松尾凪】

今回の主人公その一。



キンジの指摘もどこ吹く風、自分で新たな技を生み出すべく研究と修行を重ねている。

彼が目を付けたのはやはり忍術書。参考書第一主義はやめたとはいえ、やっぱり影響を受けているのが彼らしい。


書物の中に記されていたのは「妖刀浦鮫」。


 

 刀には荒れ狂う波の様な波紋が浮かび、その切れ味は大木をも両断できると伝えられている。

 元は江戸の町で悪名を馳せた人斬りの龍こと黒川龍衛門が所持し、多くの命を刃に掛けた。後に龍衛門は御用となり、さらし首の刑に処せられたのだが、首を打つ際この浦鮫が用いられ、龍衛門の怨念がこの刀に乗り移った。

龍衛門の怨念により妖刀と化したこの浦鮫は手にしたものを喰らい強大な力を与える。

 その力に魅かれ、浦鮫を手にしたら最後、その(以下不明)手にした者を物の怪へと変えてしまう

 


興味を持った凪は、そのまま「持出禁止」と書かれた巻物の調査に及ぶ。

彼、文系の研究職向いてそうだよね


 

浦鮫

妖力を喰らい自らの力に(以下不明)し至る妖刀

 浦鮫は手にした者の妖力を喰らい(以下不明)大な力を与える。その力はやがて(以下不明)を蝕み、手にしたものを物の怪へと(以下不明)てし至ると伝えられている。


東雲

 手にした者の魂を貪り殺人(以下不明)と変える妖刀

 戦国の乱世に多くの血を吸った(以下不明)は強大な妖力を秘め、手にした者(以下不明)を貪る。

 


そんな中、不審な行動をとっているキンジを見かける。

キンジを追いかけ、彼が九衛門と行動を共にしているのを見かけて怪しむ。


そのあとも仲間からの「キンジはどうした」という追及に対し、彼への信頼と疑惑の間に板挟みになる。



しかし、迷路の中でキンジと偶然出くわす。

彼を問い詰めると


「訳あって、妖刀浦鮫というものを探しておりやして」

「あっしは、皆さんが悲しむようなことだけはいたしやせん。どうか、信じてくださいやし」

「時間がございやせん。凪坊っちゃんから見てあっしは、信じるに値しない男でございやしょうか」


「そんなわけないじゃん。信じてるよ」



キンジを引き留めることなく、そのまま落ちてきた仲間たちと合流。

仲間たちには自分が見たこと・言われたことをそのまま伝える。


「でも僕は、キンさんを信じているから止めなかった」


戸惑う仲間たちに助け舟を出したのはやはり天晴。


「俺はキンちゃんと話してないからなんも言えないけど、凪が信じるっていうなら、俺たちも信じるだけだろ」

「いつも空気読んだり、気が利いたり、この中で一番人のこと分かってるのは凪じゃんか。だろ?」


「うん。僕はキンさんを信じた僕自身を信じる。だからみんなも、僕のことを信じてほしい!」



正直このシーン、ゴリゴリの精神論だし、言ってること滅茶苦茶だと言ってしまえばそれだけだと思う。

ただ、仲間たちが全員確信をもって「凪を信じてもいい」と言えたのも、凪の迷いが消えたのも、凪自身の仲間たちに対する誠実さと、今までの彼の行動の積み重ねの済せる技なんだろうと思う。

周りが強烈過ぎるせいで埋没しがちな彼ですが、こういう回になるとグッと存在感増すよね。そういうところが好き。


そしてやはり無意識に適材適所できちゃう天晴くんです。あなたもなかなか周りが見えてるよ、ほんと。

正確に言うと「周りが見えているけど自分のことはやや疎か」なのが凪、「凪ほど周りは見えていない代わりに自分のことは比較的見えている」のが天晴って感じかな



吹っ切れた凪は戦闘でも大活躍。

天晴から超絶勝負チェンジャーを借り受けてキニンジャー超絶に変身。

オリジナル技「超絶黄忍斬完全版」で勝利。


個人的には、冒頭のキンジの指摘が全く作用していないのが気になる所。

(結局オリジナル技に走るならそれでもいいので、なにかしらのワンクッションが欲しかった)

ここは次回に期待ということで良いのだろうか




【キンジ・タキガワ】

今回の主人公その二。


最近、左手の調子が悪いキンジ。

自分がオオカミオトコに変身してしまう夢を見て思い至り、九衛門を探しに出る。



割とあっさりと九衛門と会えた彼。やはり予感は的中した。


以前、九衛門に唆かされて妖力を注入されたときのこと。

寸前で自ら九衛門にたてついたため、妖怪になるのは免れた。

しかし、彼の中にある程度妖力は溜まったまま。そこに、相手を同族に変える力を持つオオカミオトコの攻撃をもろに喰らい、その結果としてオオカミオトコになりつつあるという。

ちなみに前回オオカミオトコにとどめを刺したのは彼の力でも、超絶の力でもなく妖力のおかげだったらしい。

どこまでもキンジの心を折る方に注力している九衛門。性格が悪い。


解決法は一つ。「妖刀浦鮫」を回収し、彼の妖力を吸わせること。

というわけで、彼らが向かったのはとあるビル。

……ビル???


最初は九衛門を疑っていたキンジ。

個人的には、以前と同様に迷いながら九衛門についていってしまうという展開でも、彼の迷いとか仲間への申し訳なさとかに重点を置いた展開だったのが嬉しい。



ビルの迷路を抜けてたどりついた先は倉庫。

そこで浦鮫を発見。

……扱いが雑では????

ビルの倉庫に、ゴルフクラブとか突っ張り棒とかと一緒に突っ込まれているんだが?

百歩譲って、一般人にとってはよく分からん代物だったとしてもさ、刀ぞ??本物だと思わなかったとしても、そこに雑に突っ込んでいることに誰も疑問を抱かなかったのか。刀だぞ。

しかもこの後の刀を抜くシーンでめっちゃ錆びてるし。それ見ろ。刀の管理って大変なんだぞ。温度とか湿度とか、気を遣わなきゃいけないんだぞ。(古文書館の人の話の受け売り)

しかも誰もなんでこんなところに?ってならないのも面白い。これがニンニンワールド。



無事に?浦鮫を手に入れたキンジ。

巨大戦まで無事に終え、刀を手に持って逡巡する彼に、九衛門が「遊び」を仕掛ける。

勝手に引き抜かれる浦鮫。

そしてキンジはあろうことかオオカミオトコに変化。


確かに凪が見ていた書物にはしっかりと「手にした者を物の怪へと変えてしまう」と明記されている訳で(どちらの書物もギリ画面から見切れるように書かれているのがニクい)。

そもそも、九衛門が誘ってきた時点でただで済むはずが無かったわね。




【牙鬼軍団】

今日も愉快な人たちだよ。



《晦正影》

水を使った広範囲探知が可能。九衛門が生きていると睨んだうえに、場所まで特定・錯乱するという軍師っぷりを発揮。この人、遊び大好きお爺ちゃんじゃないんですよね


今回の彼が作り上げたのは迷路。

心の迷いに応じて行き先が増える造り。迷路怪人は今までも何度かあったけれど、かなり斬新なのでは?

心の迷いがキーになる今回、視覚的効果として楽しくて面白い演出だったように思う。


今日のお爺ちゃんの可愛いショットは倉庫です。

棚の裏からこんにちは。刀と揃ってなにしてんのさ。



《十六夜九衛門》

やはり生きていた。

とはいえ左目に大きな傷あり。体もプライドも結構ボロボロになってたみたいです。


そして案の定晦からいろいろ問いただされています。今回はオオカミオトコネタでなあなあにしてましたが、いつまで持つか。



《妖怪オオムカデ》

電源タップ+大百足の妖怪。


大百足とは。

実際に存在するムカデの一種。

熱帯地方を中心に広く分布する大形のムカデ類であり、最大のものは体長約30センチメートルに達する(日本大百科全書より)。

妖怪としては日本各地に伝承が残っている。俵藤太が倒したことでも有名。(デジタル大辞泉プラスより)


電源タップとそこに挿すプラグから百足に昇華されているデザインがかなり好き。


めだった能力はないものの、コンセントから自由自在に出入りができるっぽい。

普通に便利じゃん、と思ったが晦製迷路の中では特に意味なし。

寧ろニンニンジャーや九衛門一行と一緒に迷子になっている。なんか可哀想になってきたな。




【以下雑記】

🦊今回登場した忍術書。使用フォントはおそらく「衡山毛筆フォント行書」。青柳衡山氏の手書きの文字をフォント化したものです。この感想、Wordに打ち込んでそれをコピペしているのですが、その時に使用しているフォントが実はこれ(正確には題名のみ。地の文はもう少し見やすいように「New Tegomin」を使わせてもらってます)。そんなわけで勝手に運命感じてキャッキャしている

🦊筆文字の中でもかなり好きなフォントではあるのですが、若干読みづらいのが難点。題名みたいにアクセントに使うのには向いているけど、長文に使うのには向いていないイメージ。「の」とかかなりかすれてるし。巻物は裏から透けているのを書き起こしたのですがまあ苦戦した。結局、一番画質良い状態で見て一時停止、全画面表示で鏡片手にやりました。暇なのかな私は。


🦊持出禁止の巻物の内容。

  • 妖術大全

  • 今昔妖怪絵巻

  • 伊賀崎流派相関図

  • 伊賀崎流派手裏剣製造法

  • 秘伝妖刀の巻

🦊今回使ったのは「秘伝妖刀の巻」。内容が忍術書とたいして変わらなくて笑ってしまった。持出を禁じるとか書いてあったからもっとすごいこと書いてあるのかなと思っていたのに…。単純に文章量でも忍術書の方が上なんだが。


🦊浦鮫は存在しない刀。おそらく、『南総里見八犬伝』の村雨丸がモチーフ。刀の付け根から露が生まれ、その水量は使い手の殺気に応じて増えるとか。某ドンな追加戦士のアレでしょう。

もしくは妖刀「村正」。室町~戦国期に活躍した刀工が作った刀であり、徳川家康の祖父・父を斬ったせいで「妖刀」の名が広まった刀。

🦊東雲に関しては全く見つからず。愛媛県に「東雲神社」なる神社があり、平安時代の逸品で重要文化財の「銘助包」「銘国弘」という二振りの刀が奉納されているようですが、特に逸話もなくてこちらは調査を断念しました。(参考:日本歴史地名体系)


🦊気になったので調べたのですが、今回の放送は2015年10月25日。ちなみにその月の満月は3日後の28日でした。(参考:こよみの計算データベース




次回:キンジを救え

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