34話 伝説の世界忍者、ジライヤ参上!
- _ ぬぺ
- 2022年7月9日
- 読了時間: 6分
遡る事27年、世界忍者戦を繰り広げたレジェンド忍者、ジライヤ。
今、時を越えて参上した世界忍者の挑戦を受ける若き忍者は、忍なれども忍ばない!
【あらすじ】
いつも通り牙鬼軍団と戦うニンニンジャーに突如として襲い掛かってきた謎の忍者。
そして町に現れた上級妖怪。
戦隊40年目の記念回第2弾、開幕です
【上級妖怪コナキジジイ】
久しぶりの妖怪。モチーフはダンベル+児泣き爺。
児泣き爺とは。
「夜道で赤ん坊のような声を上げる老人で、人が抱き上げると次第に重くなり押しつぶされるとされる。」(デジタル大辞泉より)
『ゲゲゲの鬼太郎』のおかげで、割と妖怪としては一般的なイメージがある。
能力は、近くにいる2人以上を強制的におんぶさせるというもの。
年上の方がおんぶされる側になり、時間に応じてその重さが増えていく。
コナキジジイはそれを見て、いかに現代の若者が非力なのかを嘆く。妖怪にも所謂「老害」と言われてもおかしくない人?がいるんですね。
【山地闘破】
本日のスペシャルゲスト。戸隠流35代宗家。
27年前に世界忍者戦を戦い抜いた、伝説の忍者。その存在は忍者界では有名らしい。
父:旋風は彼に握手してもらおうとしたり、サインをもらおうとしていたりするし、他の忍者からも「忍者の名誉を守る委員会」の会長に推薦されたりもしている。
性格の根底にあるのは天晴と同じく「イケイケドンドン」。
割と情熱的だし、どちらかと言うと肉体派な気がするけれど、脳筋バカというわけではない。年齢相応の落ち着きもあるし、良い人なんだろうなという印象。
誤解が割とすぐにとけてわだかまりがなかったのも、彼の性格と天晴との親和性の高さなのでは。
年齢は40代。「ジライヤ」放送当時からきちんと年齢を重ねているようです。
大きなお友達の中には、「このくらいの息子がいてもおかしくないのか」にショックを受けた方も多いのでは。
ニンニンジャーとはファーストコンタクトが襲撃と言う最悪な出会いを果たしましたが、誤解は割とすぐに解けました。
そのきっかけは金の術。降ってきた盥を見て「これは…伊賀崎流手裏剣忍法、金の術!」と気づいて謝罪。
まあ、基本となる5つの術の中に「盥が空から降ってくる」があれば、話題にもなるわな……。
彼が追っていた忍者は「十六夜流」。忍者として悪をはたらく行為は許せなかった様子。
大丈夫です、彼ら全員もうニンニンジャーが倒しました。なんなら最後のやつは八雲くんと恋愛していきましたけど見ます????
そして闘破が抱えていたもう一つの問題は、「忍者の名誉を守る委員会」。
会長に推薦されていたものの、自分は現役として戦い続ける方が性に合っている、と拒否。
それでも追ってくる委員会メンバーに辟易としつつ、彼らから逃げ回っていたみたいです。
そんなわけで逃走した先でコナキジジイと出くわし、一緒にいた天晴とおんぶ状態になってしまった闘破。
最初は息が合わずもだもだしていましたが、最終的には闘破が指示をし、その通りに天晴が動く形でコナキジジイの攻撃をかわすことに成功。
さらにそのまま攻撃を重ね、コナキジジイの能力を解く事にも成功。
「先輩、人の上で指示するの、すっげぇ上手いじゃん」
「伝説の忍者は暴れなくてもすっげぇんだよ」
この天晴の発言で闘破は気づく。
自分自身が暴れなくても、この先の忍者界を担っていく若者たちが暴れられる場を作って行かなくてはならないのだと。
吹っ切れた闘破は、会長就任を決意。
「分かったんだよ。君たちのような若い忍者の意志を守るために戦うことが、今後の俺の役目だってな」
「君たちには、悪を滅ぼすために暴れてもらうぜ」
「忍法とは、心と体を鍛錬し、正義を守るための武芸だ。少しでも気持ちに油断や慢心があれば、技を鈍らせる。それを忘れないで欲しい。」
「そして、どんな時も、臆することなく、若さの剣を唸らせろ!」
ジライヤは完全に未見なので、当時と比べてどうだったかは分からないのですが。
脈々と受け継がれてきた戦隊の文化の記念回として、明確に「世代交代」を告げてくるのは珍しい気がする。とはいえ歴史あってこそできる展開だとも思うので、この手のコラボ回にはぴったりだと思う。
あと個人的に衝撃だったのは目出しスタイル。
調べると演じる筒井さんが本当にスーツを着て演じられていたとか。
流石に今回は目を隠した方のメット(ジライヤパワープロテクター)を使用。
その他、スーツデザインも正統派忍者という感じでとてもかっこいい。
武器の磁光真空剣もパッと見はただの日本刀。販促とか無かったのだろうか。
全体的に徹底的に歴史上の忍者になるぞという強い意志が感じられるデザイン。かっこいい…。ニンニンジャーが忍者ってなんだっけってなる派手さだから余計にその差が際立つ
(ニンニンジャーのデザインも好きですよ勿論)
なお、闘破が所属する「戸隠流」は実在する流派。正確な読みは「とがくし」。
まさかの30話「忍者塾」回のロケ地です。
修験道の影響を受けて、戸隠山で「飯縄の法」なる術を編み出したことが起源。
そこの出身であり、木曾義仲の家臣であった仁科大助が伊賀流忍術を身につけたうえで、戸隠の術と融合させ出来上がったのが「戸隠流」。
(ここに来て「伊賀崎流」の元ネタであろう流派が出てくるとは。)
守りに重きを置いた忍術であるのが特徴。
(以上、「戸隠流の豆知識」より)
そして何より衝撃だったのは、演じる筒井さんが本当に「戸隠流35代宗家」であられたこと。
「ジライヤ」撮影にあたり、本当に戸隠流の人たちから忍術指導を受けていたらしく、それがご縁で任命されたんだとか。そんなことが本当にあるのか……。
【忍者の名誉を守る委員会】
ナニソレな会。
十六夜流のせいで悪評が増えた忍者のメンツを保つために発足。
どうも、日本中に散らばる忍者のトップに立って、一般人との軋轢を回避したり、忍者たちの行動を支えたりする組織みたいです。ナニソレ。
今回、伊賀崎邸に上がって、彼らに規約を告げる。
全ての忍者の健全化を図るため、当「忍者の名誉を守る委員会」(以下、当委員会)は本書に記した事項を制定し(以下不明)すること。
一つ、半径二十五メートル以内に一般人がいる場合、忍術の仕様は禁止。
一つ、刀に手裏剣をつける行為は十六夜流と同じなので禁止。
一つ、全長十五メートルを超える巨大カラクリは、一般人に恐怖を与えるため、使用禁止。
一つ、忍びであることに誇りを持ち、妖術、魔術、呪術、その他忍者の名誉を損なう術は使用禁止。
(以下略)
当委員会の許可を得ずに、本書に記した事項を(不明)場合は、いかなる理由があろうとも一ヶ月間(不明)忍術使用を禁止する。
忍者の名誉を守る委員会
会長 磁雷矢
これは酷い。
勿論どれも比較的正当な理由がついているし、無茶苦茶とは言え一週間前に申請すれば規約違反してもOKという救済措置もある。
が、完全に規約作ったやつ伊賀崎流に恨みあんだろというレベルの内容。
百歩譲って、諸事情により十六夜流と酷似しているから制限がきつくなるのは仕方ないとしよう。
それにしたってまだ本人の了承を得ていないのに会長を闘破さんだと明記するの組織としていかがなもんか。
さらに現在最前線で妖怪の対処に当たっている伊賀崎流が動けなくなったらどうするかまで全く考えてないのは流石にどうなのか。
「違反したので忍術禁止、監視つけます」じゃないのよ。代打の戦力を出せ、代打を。
まあこの辺は闘破さんが会長就任してくれたら解決でしょう。
規約もポイしてますし。そこ他人の家だけど。
【以下雑記】
🦊カメラワークが独特だなと思うことが多かった今回。おそらく「ジライヤ」の再現でしょう。劇伴も本家から引っ張っているっぽかったし、元ネタを知っている人は楽しめたのでは。羨ましい。
🦊久しぶりに大暴れな有明の方。今回は元気にカップルの怖れを集めております。しばらく旦那さんに会えなくて寂しかったのかな。
次回:狐と狼とキニンジャー
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