33話 猫だましの恩返し
- _ ぬぺ
- 2022年12月22日
- 読了時間: 6分
ねこ‐だまし 【猫─】
〔名〕相撲で、立ち合いなどに相手の眼前で、両手を打ち、ひるませて自分優位の型に入る戦法。めくらまし。
「日本国語大辞典」
【あらすじ】
お買い物の帰りに相撲の稽古に励む学生に出会ったレオとアム。
相撲がなんたるか知らない2人は彼らに相撲とは何かを教えてもらう。
その頃、アザルドが出撃させたプレイヤーは、町で相撲を取っていたのでした……
【スモートロン】
亜嵯流怒部屋所属の相撲取り。
一定範囲内を土俵とし、その中にいた人を相撲取りとしてまわしを強制着用。
相手を相撲で打ち負かすと、自分は番付が上がっていき強くなる。
なお負けた人間はひたすら相撲の稽古をすることになり、身体が勝手にしこを踏む現象が起きる。何言ってんの??
まとめると、シンプルかつ厄介な敵である。さすがチームアザルド…ではなく亜嵯流怒部屋所属。
【レオ】【アム】
相撲の稽古に励む学生から「猫騙し」なる技を聞く。
ネコ科として最初は反発したものの、それが相撲の技だと聞いて一安心。
その後、遅れて仲間たちの戦闘に合流すると全員が仲良くしこを踏んでいるという状況。
仲間たちからの話で状況は理解できたものの、相撲の事は良く知らないし、そもそも戦闘できるのが2人だけということで不安の方が大きいのが現状。
しかし、相撲経験のある真理夫おじさん(クマ)が助言。
体力差や体格差があっても勝てる手段というのは存在する。
例えば、猫騙しとか。
●「分かったぜ!俺たちで何とかしてやる!」
●「ネコ科コンビ始動!」
●●「「ニャッ!!」」
🐱🐯🐱🦁🐱
ということで、2人は先ほど相撲を教えてくれた学生がいる、細ヶ丘大学の相撲部を訪問。
稽古をつけてほしいと頼み込む。
相手は面食らうが快く了承。
しかしまわしを渡され、可愛くないと拒否反応を示したアムは練習不参加が決定。
まあ、相撲は女人禁制だしね、しゃあない。
稽古スタート。
最初は猫騙しの方向で行こうと思っていたものの、レオはやっぱり無理だと言い出す。
●「やっぱ、正々堂々ぶつかって、勝つことを目指した方が良い!」
ということで正々堂々のために練習を重ねる。
部員と一緒に練習し、ちゃんこを食べて強くなった。
ということでリベンジマッチ。
わざわざ新しく撮り直した変身バンクで気合十分に出撃した風切部屋の十両:レオ。対するスモートロンもきちんとした土俵を建築して迎え撃つ。
「のこった」の合図とともに手を叩いてみたり、腕をひねり上げられたりしながらもなんとか白星を獲得したレオ。
そこに物言いをしたのが横綱:アザルド。
自分の得意分野で負けるとはけしからん、と言いながらスモートロンに勝負を挑み、下手投げで敗北。
要は敢えて負けることでスモートロンの強化を図ろうとしたわけです。
どうしたアザルド。急に頭脳派に寄り始めたな。
金屏風の前で挨拶するんじゃないよ2人とも。
ということで、横綱になったスモートロンとの第2戦。
レオは腕の怪我が心配なので、代わりに風切部屋の十両:アムが出場。女人禁制じゃなかったのか。
必死で食らいつくアムでしたが、体格差が大きすぎる。
しかし、もちろんアムが負ける戦いを挑むはずもなく。
●「スモートロンさん? 私、一目見たその時からずーっと、あなたのこと、投げたかったんです!」
鼻に指を突っ込んで野生開放、そのまま掴みかかって相手をぶんなげ、建物ごと破壊。
相撲を見ていたと思ったらプロレスが始まった。
なお決まり手は白虎大回転。
相撲の呪縛が解けた仲間たちも合流。相撲の呪縛ってなんだよ。
「土俵の外に出たから」という理由で武器を持出して暴れ出したスモートロンでしたが。協力して戦って勝利。寧ろジュウオウジャーの方がほぼ武器使っていないという…。
どこからか畳とお茶、ちゃぶ台を持ち出していたアザルドとナリアによって巨大化したスモートロンでしたが、力士としての矜持がどこかにいってしまった彼に負けるはずもなく、特にてこずる様子も見えず勝利。
その後。
レオとアムは相撲部部員たちにお礼を伝える。
学生さんの方も、彼らを通して正々堂々ぶつかることの大事さを教えてもらった、と感謝を伝える。
👦「今度の大会は、猫騙しなんか辞めて、正々堂々勝てるように頑張るよ」
苦笑しながらエールを送るレオ。
学生たちがいなくなった後に、アムはレオに言う。
●「猫騙しだって立派な技で、ルールにも認められてるし、使っても良いんじゃない?レオくんみたいに!」
この台詞がちゃんとあって良かった。
技として認められているものなのに、ずっと「卑怯なやつが使う手段」みたいな扱いされているのにずーっともやもやしていたから。相撲知らないジューマンが言うならまだしも、相撲部員に言わせちゃうのはえぇ…と思っていたので。
なおレオはというと。猫騙しが思いっきりバレていたことにショックを受けていたのでした。
【以下雑記】
🦅今日のみっちゃん。相撲は高校時代に町の大会に出場した経験有。目的は勝って友人を作ること。なお、対戦中にまわしが外れてしまい恥をかいた経験があるため、自分には相撲をする資格が無いと考えている。全てにおいて通常運転。ラストでは仲間とお相撲できて良かったね。
🦅30分見た感想を一言で言うなら、「1年遅かった!!」でした。今回のストーリー、絶対にニンニンの方が相性良かったよ
🦅個人的にはもう少し詰めてほしかったな、という印象。
🦅今回一番引っかかったのはアムが雑にまわし拒否るところ。香村脚本ならもう少し大人な断り方してたと思う。「私は見学に来ただけだし~レオくんに着てもらった方が似合うと思う!ね?」くらいは言えるよ、あの子は。
🦅あと、レオがあんなに正々堂々を唱えていたのに最終決戦で猫騙し使っちゃうところも。多分直前になって日和っちゃったとかだと思うんだけど、その辺もう少し描写欲しかったな。
🦅この辺の言動が、例えばアムが風花ちゃんだったら、レオが天晴だったらここまでの違和感は無かったと思うのよ(寧ろまわしを前に露骨に嫌そうな顔する風花ちゃん、はまりすぎません?)。和モチーフで相性も良さそうだし。テンポもニンニンのパワフルさの方がしっくりくる気がして。
🦅あとさっきも書いたけど、ひたすら猫騙しサゲをやってたのはあんまり宜しくないと思うよ。最後にアムのフォローがあったからギリセーフかな、って感じ。猫騙しが確かに正々堂々には入らないことは知っていますが、それでもきちんと技として確立されている以上過剰なサゲはご法度だと思うのです。子ども向け番組なら特にね。
🦅あれこれ言いましたが、個人的にはここでネコ科回をやってくれたのは嬉しかったです。初回感想でネコ2人いるんだがその被りはアリなん?と思ったので。贅沢言えば2人とも腕強化なのも活かしてほしかったなー。
🦅猫騙し、数年前に話題になったなーと思って調べてみたらジュウオウ放送の前年の2015年の九州場所でした。
当時の横綱の白鵬が2回猫騙しを行って白星を挙げた一番が発端。当時の理事長である北の湖氏は「横綱が猫騙しをやるべきではない(意訳)」とコメントしておられました。これから着想を得たのかな、と思ったり。
次回:ピンチの予感
Comments