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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

33話 八雲を愛したくノ一

考えたら負け、考えたら負け、考えたら負け、考えたら負け、……




【あらすじ】

九太郎……ではなく、九衛門がやられた。

味方ではないから名前を覚える気も無い晦爺はともかく、まじで名前を憶えていなかった有明の方さんよお……。



そこで晦が小槌を使って呼び出したのは、牙鬼流最後の忍、スズメバチ。

敵討ちを、と言う晦に彼女は言い放つ。

これは敵討ちなどではない。牙鬼流を捨てて十六夜流に入った仲間たちの汚名をそそぐ戦いなのであると。


で、これである。

逆に汚名が増えた気がするんだが気のせいだろうか。




【忍者スズメバチ】

牙鬼流最後の一人であるくノ一。

今作、ユキオンナにフタクチオンナと、女性怪人が豊富。幹部に女性がいるのはよくあることだけれど、一般怪人でここまで女性が多い作品はわりと珍しいのでは。


蜂らしく、「蜂の一刺し」という技の毒針を持っている。

18時間経てば毒が体に回って死んでしまうというもの。解毒には彼女が所持する解毒剤が必須。この手の毒って、なんで必ず本人が対抗手段を持っているんだろうか。

なお、この毒薬には弾数が決まっているのも特徴。「妖怪」ではなく「忍者」なんだなあと思う



で、彼女が今回の問題児。



最初に戦闘に来た時までは良かった。

しかしそこで、彼女の運命を大きく変える人物に出会う。それがアオニンジャー


忍として自分の命を遂行するためには手段を選ばない、例え仲間であっても犠牲にする、流派のために生きて流派のために死ぬという考えの彼女とは対照的に、

仲間を守り、大切なもののために生き、大切なもののために死ぬという考えの彼。



そんな彼に、牙鬼流最後の忍は、


惚れた。



「なんて素敵なお方!」



……?????



予告を見た段階で、「まーた八雲君暴走しちゃってもーw」とか思ってごめんな。

まさか敵怪人が自発的に八雲に惚れたうえで大暴走するなんて誰が思ったか。



さて、毒針がきれたスズメバチが撤退しようとすると、引き留めたのは八雲。


「逃げるな!この手を離してなるものか!!」


(スズメバチフィルター)

「もう、離さないよ。」(エコー)(ピンクのハート空間)(イケメンの優しい微笑み)(ハグ)


恋する乙女はノックアウトされました。



戸惑いつつ、撤退。

隠れ家としている洞窟の壁には愛しのアオニンジャーの写真を貼り付けまくる始末。いつ撮ったんだその写真はよ。キンジくん協力してない?大丈夫??



ニンニンジャーたちは、スズメバチの態度を若干怪しみつつも、UFOマルの情報をもとにスズメバチの隠れ家へ。


八雲と再会したスズメバチ。


「お前のことを探していた!」

🐝「探していた…?やっぱりウチのことを……」


「解毒剤をもらいにきた」

🐝「もらいに…?ウチをお嫁に?」

🐝「お分かりなのですか?ウチは牙鬼流、貴方は伊賀崎流。流派を超えた禁断の関係。それを知りながら、ウチのことを……!」


「何を言ってるんだコイツ……もういい、力尽くで…!」

🐝「力尽く?!あぁんもう、好きにしてぇ~~!」


ダメだこの恋愛脳!!!

全部綺麗に都合のいい方に解釈されている!!!なんなんだ!本当になんなんだ!


彼女が恋していると確信を持ったニンニンジャー。

それを「勘違いした」と表現したことによってぶちぎれたスズメバチ。

彼女の想いを否定する八雲くんの表情が、ドン引きと泣きそうな顔とですごいことになっている、おもろい。


何を言っても燃え上がるだけだと言って攻撃するも、

八雲の助太刀に来たキンジもまとめて恋敵と見做す暴走っぷり。

やおいになっちゃうよーとか以前に、どこにも嫉妬要素がないのにこの突っかかり様。霞はまだ曲解すれば嫉妬した女の発言と取れなくもないが、キンジはかなり無理がある。八つ当たりとかそういう次元ですらないよ、もう。



半数が毒で倒れたニンニンジャーは一旦撤退を決意。

スズメバチがどんなにぶっ飛んだ奴であろうとも、彼女の持つ解毒剤を回収しなければならない。



八雲が立てたのは『ロミオとジュリエット』作戦

イギリス人の嗜みとして当然知っているべき、シェイクスピアの名作。

あんたイギリス人じゃないやろ……といういつも通りのツッコミはさておき。



再びスズメバチのもとに赴いた八雲。

スズメバチはというと、頼まれてもいないのに一人でロミジュリっておりました。


降りしきる雨のなか、八雲は彼女に呼び掛ける。

自分も伊賀崎流を抜けることにした。スズメバチも牙鬼流を抜け、共に逃げてくれないか、と。


勿論それに応えた彼女。2人の忍者は、手を取り合って逃げる。

これが恋の逃避行。今持っている全てを捨てた、2人ぼっちの旅。


そこに現れたのは風花

2人は八雲とスズメバチの恋路を阻む。流派の裏切りは、死を以て償わねばならない。


八雲は凪と風花に戦いを挑む。

だって彼はロミオなのだから。愛するジュリエットを守るためならなんだってする。

しかし、残念ながら2対1。多勢に無勢。八雲は少しずつ押されていく。


これは自分の戦いだ、とスズメバチには黙って見ているように言っていたものの、愛する男が押されているのに耐えかねて、彼女は毒針を放つ。

しかしタイミング悪く、その矢は見事に八雲に命中する。


思わず駆け寄るスズメバチ。

嘆きながらも、解毒剤を愛するひとに注入し、その命を救う。


本家『ロミオとジュリエット』ではロミオは服毒自殺を遂げ、それを見つけたジュリエットも短剣で後を追うという展開。

一方こちらの『ロミオとジュリエット』作戦では、ロミオは毒で死にそうになるが助けられ、それはジュリエットが剣の形をした解毒剤を使ったから。

「2つの家=流派の男女が惹かれあって愛し合うようになり、手を取り合って逃げる」という作戦そのもののフォーマットだけでなく、ここまできっちり意識されているのがよくできているなあと感心している。


というかここまでちょっとドラマチックに書いてたけどばかばかしくなってきた。



そう、これは「作戦」なのである。


解毒剤によって回復した八雲は解毒剤を奪って凪・風花にパス。

2人が仲間たちの解毒に離脱している間、八雲とスズメバチは一対一で戦う。


八雲が替身の術を使ったのを見て、スズメバチは尋ねる。


「替身の術でもよかったんやないの?」


「騙しきれないと思った。それに……」「お前の想いは本気だった。だから、騙す以上、命を懸けるべきだと思った!」


「……青いんやね。でも、流石ウチの惚れた男。」


なんでちょっといい話みたいな空気が漂っているのか(困惑)

最終的には2人の同時技で勝負。競り勝ったのは八雲くんでした。


「今度生まれてくるときには、忍に惚れるな」

「忍に惚れたんやない、惚れた男が忍やったんや……」



いつも通りの巨大戦では、スズメバチはまさかのオトモ忍シュリケン激熱に惚れる。

この子、惚れっぽいだけだわ。

そして守備範囲広すぎないか?



ということで、ドタバタ劇『ロミオとジュリエット』……というよりは、『恋は盲目 ~怪人大暴走の巻~』、是にて終幕であります。




【以下雑記】

🦊いやー濃かった。濃かったねえ。面白かったけどすげえ体力持っていかれた。頭の中に疑問符浮かべてたら30分終わったよ。びっくりだよ。


🦊スズメバチ。お声を担当するのは沖佳苗さん。個人的にはキュアピーチのイメージが強い方なので、こんな強くてかっこいい声が出せるんだ!と驚いております。(出演作一通り見ましたが、どちらかというとそういう強い女性役が多いのですね…失礼ながら存じ上げず)


🦊冒頭、忍術と魔法を組み合わせた八雲。彼、他の皆さんと同様好天へのあこがれがありつつ、天晴くんにも縛られている感じが初回からずっとあったので、彼自身の道を拓き始めたことがすごく嬉しい。「瞬発力では天晴が上」と言っているのも、いい意味で天晴を超えないという、以前の発言を有言実行しているんだなと。




次回:ジライヤ参戦!

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