33話 発進!バトルオリオンシップ!
- _ ぬぺ
- 2023年6月9日
- 読了時間: 11分
ギャグなの?シリアスなの??
【あらすじ】
本拠地であるオリオン号を失った救世主たち。
この時代でドン・アルマゲを討つ、そのためにミナミジュウジ座系に行く、と方向が決まったものの、ボイジャーでミナミジュウジ座まで行くのはちょっと無理がありそう。
途方に暮れていた彼らの前に現れたのは、エリス。
相変わらずラッキーラブ!と言いつつ、彼女は「愛しのショウ様」から受け取ったというヤギキュータマを救世主に託す。
過去改変のおかげで、彼女に罪がないとはいえ「オライオン?誰じゃ?」みたいになってるのは少し寂しいものがある。
ヤギキュータマの中に残っていた司令の伝言によれば、
彼は「バトルオリオンシップ」なるタマらんプレゼントを残しているという。
かつてオライオンが対ジャークマター用決戦兵器として作った宇宙戦艦。
これならばオリオン号と同じくキュウレンジャーの力になってくれるはず。
一行は司令が残した地図を頼りに、バトルオリオンシップの捜索を開始する。
地図に示されたのは、333年前にラッキーたちがオライオンを弔った丘の近くの洞窟の中。
洞窟を進む仲間たちの前に、どこからか彼らの動きをかぎつけたククルーガとカロー:マゲラーが現れる。
彼らのせいで、一行はバトルオリオンシップ捜索班と敵を討伐する班とに分かれる事となる。
マゲラーの特殊能力はマゲマゲパワー。
攻撃や弾道を物理法則を無視して曲げることができるほか、人に当てれば相手の性格を捻じ曲げることができる。
マゲマゲパワーの餌食となったのは、バランス・ハミィ・スパーダの3名。
●「大丈夫かって聞かれたらこう答える! べらんめぇ!大丈夫じゃねぇよぉ!」
●「見れば分かるだわさ。まったく最近の若い子は……」
●「失礼。あなたの行いは暴行罪に値します。告訴しますよ!!」
ということで、イタリア語を多用するお洒落な青年はべらんめえ口調の江戸っ子に、今時ギャルはおばさんに、アゲポヨウェイなチャラ男は理路整然とした真面目人間になりました。
さらに、「性格が捻じ曲がる」とは「相手の言うことに尽く反発する」ということも含むようでして。
●「お前ら! ここで何をしてるんだ? 何か探していたのか?」
●「誰が教えるか! ここで教えたら伝説に残る馬鹿だぜ」
●「どけぃ! お前が教えねぇなら俺っちが教えてやらぁ!」
●「おばさんも教えてあげるだわさ!」
●「ここにはすごい宇宙戦艦が眠っています!!!」
●「なんてこったぁ!伝説に残っちまったぁ!」
めちゃくちゃな展開に困惑する仲間たち。満足して去っていく敵。
捜索班からバトルオリオンシップを見つけたと報告が入る一方、「行こう!」と言うとその場で座り込んだり明後日の方向に歩きだしたりする性格捻じ曲がり組。
派手にこけたスパーダはお芝居なのでしょうか、ガチなのでしょうか。
何はともあれ、埒が明かないのでオヒツジキュータマでお眠りいただき、全員でバトルオリオンシップのもとへ。
めちゃくちゃやっている3人を何とも言えない顔で見守るWレッドの顔がジワジワくるので見てほしい。ラッキーの下がり眉面白すぎない? なにその顔。
無事にバトルオリオンシップに乗り込んだ一行が目にしたのは……見覚えしかないブリッジであった。
誰ですか、そこで大道具の都合とか言ってるのは。
そして司令の椅子が置いてあった場所に鎮座するのは、見覚えのあるコールドスリープ装置。
危険だ!というスティンガーに一瞥もくれずにボタンを押したのはラッキー、ガル、小太郎。ラッキーと小太郎は知っていたけど、ガルもボタンがあったらとりあえず押すタイプだったんだね。そんな気はしていたぜ。
ゆっくりと開いたそこから出てきたのは……
●「ハローエブリバディ諸君!!」
ショウ・ロンポー司令、333年の時を超え帰還。感動の再会である。
彼は丁寧に一緒に333年間の時を超えてきた紙芝居を手に取り、過去での出来事を話し始める。その紙芝居、強烈に見覚えがあるんですけど気のせいでしょうか。
曰く、彼はオライオンの代わりにきちんと救世主の伝説を過去に残してきたらしい。
大冒険もしたそうだ。
●「これは絶対嘘だ」
結果的にバトルオリオンシップを発見、そこでコールドスリープして今に至る。
ドン・アルマゲがまだ生きているのも確認済みとのこと。
なお、バトルオリオンシップを動かすためのオリオンキュータマだが、
●「見つかんなかったぁ!」「探したんだよ?!」
この絶妙な残念さ。これがショウ・ロンポーという男である。
●「指令が残念なままで! ……安心なような気もします」
ちょうど受けた襲撃を食い止めるため、ツルギは巨大戦に、ラッキーは地上戦に繰り出す。
そこに急に目覚めた性格捻じ曲がり組と、後を追うナーガが参戦。
なお残るメンツは勝手に閉まったドアによってブリッジに閉じ込められました。
ツルギが順調に戦っている足元では、残るメンツがククルーガ・マゲラーを相手にする。
●「よし、みんなで行くぞ!」
●「……いや、お前たちは手を出すな。」
●「手を出すなってぇ言われたら!」
●「やっちゃうわさ!」
●「勿論私もそのつもりです」
●「ナーガナイス。」
とほほ…といった顔で肩をそっと叩くラッキーと、ちょっとどや顔で唇に人差し指を当てるナーガさんが良い。
ラッキーはククルーガとの1対1の戦闘にもつれ込む。
相手の攻撃を吸い取って跳ね返してくる敵に苦戦、変身を解除させられる。
それでもオライオンの遺した棍棒を持って立ち上がる。
●「俺は、宇宙を解放するまで、何度でも起き上がってやる!俺たちは、死んでいったたくさんの戦士の想いを背負って戦ってんだ!」
「覚えとけ! 俺は、こんなところで立ち止まっている訳にはいかないんだ!」
ラッキーの叫びに呼応するように、オライオンの棍棒が光り出す。
●「サイコーキュータマを、その手にとれ」
言われた通りサイコーキュータマを拾い上げると、ラッキーの目の前にオライオンが現れる。
●「ラッキー。俺の意志を未来へ繋げ。お前なら、新たな力を使いこなせるはずだ。未来を、つかみ取れ」
オリオンキュータマが出現。
これにより、ようやくバトルオリオンシップが起動する。
【バトルオリオンシップ】
キュウレンジャーたちにとって2機目となる移動用戦艦。
なんだこれ?な見た目のオリオン号とはがらりと雰囲気が変わり、キャタピラがついた戦艦らしい見た目の青い船。
13人目の戦士であることを示す13の数字を冠するオリオンキュータマでオリオンボイジャーを召喚することで操縦可能となる。
操縦は今まで通りラプターが担当。
オリオンボイジャーにキューエナジーを装填することでオリオン砲を発射することが可能。
その凄まじい威力は、操縦席にいる人はサングラス必須、攻撃を受けた敵は一撃で木っ端微塵になるほど。
トチ狂って自分で自分を犯人だと推理し、錯乱した男から出てきた謎ワードがこんなにかっこいい形で実現するなんて誰が予想したよ。
その頃、地上班はマゲラーに追い詰められ大ピンチ。
戻ってきたラッキーは仲間たちに「まだ行けるか?!」と声をかけるが、性格が捻じ曲がった3人は知らんぷり。
●「あ~~~~もう~~~~~~! 調子狂うな……。いいか。俺たちは絶対にジャークマターを倒さない。宇宙も、絶対に救わない。」
呆れかえるあまり、噛んで含めるように話すラッキーにじわじわくる。
案の定それに反発した3人。自分たちがジャークマターを倒して宇宙を救うと啖呵を切って変身。
後ろで👍するラッキーとナーガである。
●「スーパスター! シシレッド!」
●「サイレントスター! ヘビツカイシルバー!」
●「トリックスター! テンビンゴールド!と、申します。」
●「シノビスター! カメレオングリーンだわさ~」
●「フードマイスター!カジキイエローでぇべらんめぇ!」
途中からBGMもドタバタ劇の時にしかならないものに変更され、ぐっちゃぐちゃの名乗りと共に出撃。
●「あぁもうめちゃくちゃだ!!」
巨大戦を完了させたツルギも合流。
ラッキーの「トドメを……さすなよ!!」という合図で必殺技を放ち、マゲラーの討伐完了。
●「キタコレ! って、あれ?」
●「アゲポヨウェイ! どうしてたんだっけ?」
●「何だかわからないけど……グラッツェ!」
いつもの3人に戻った安心感がすごい。
そしてラッキーは、巨大化したマゲラーを倒すため、満を持してバトルオリオンシップに乗り込む。
【オリオンバトラー】
「Say the docking! Wake up Orion!」
バトルオリオンシップが変形して完成する新たなロボット。
オリオンボイジャーがそのまま棍棒として機能。シシレッドオリオンが乗り込むキュータマは右肩に位置。
凛々しいお顔の第一印象が「オライオンだ……」だったんですけど、その後にオライオンの顔とかぶせる演出(及び一致度9割超)なのを見てちょっと笑った記憶がある。
頭の上からは炎を噴出しており、それで相手にダメージを与えることも可能。
ちなみに変形の過程でバトルオリオンシップが90度立ち上がるので、中で待機しているメンツは重力方向の変化に耐える必要があります。
最大の特徴はどうやら意志がありそうなところ。「オーリオーン!」と喋ることも可能です。
変形が終わった後にカットインといい、オリオン号の意志をすごく大事にしてくれているのが伝わって来てとても嬉しいです。
必殺技はオリオンキュータマの形のエネルギーを野球の如く打ち出すオリオンダイナミックストライク。
無事に初陣で勝利した一行。
まずは埃が積もっているであろう艦内の掃除からスタート。
内装がオリオン号と同じだったのは司令が機転を利かせてリフォームしてくれた結果らしい。
ふざけるバランス、横になるラッキー(手足長すぎ)、「ちょっと男子~」状態のハミィちゃん、意外と凝り性っぽいスティンガーにツルギ、雑巾で駆け抜ける綺麗好きのガル、キッチンの設備の凄さに興奮して走ってくるスパーダと、慌ててバケツを避難させるナーガ。
ちなみにそのバケツはその後スパーダの帽子を拾うために使われています。大丈夫?そのバケツ汚くない? と思っていたら普通に被り直すスパーダ。じゃあなんのためのバケツなの……?
しかし一件落着、には一人足りない。
共に過去に残ったはずのチャンプがいない。
司令曰く、彼を眠らせた後、チャンプはアントン博士に会いに行くと言っていたというが……
そしてジャークマターでは、ククルーガとアキャンバーがどこかでロボットを見ていた。
明らかにそれはチャンプの姿をしているのだった。
【以下雑記】
シリアスとコメディのちゃんぽんでしたね! 情緒!情緒!!
まずはサクッとシリアスパートから行こう。
久々に帰ってきた司令。
やっぱり彼がいないと締まらないなぁと痛感しました。だってほら、なんか急に踊り出すやつらがいるし。と書いたところで司令もそういう人だったと思い出す。駄目だ、なんも変わらない。
こんな超絶適当男なのにいないと不安になってしまうのは何なんでしょうね。
またラプターも良いよね。
司令にいつも通り食って掛かったりしてますが、コールドスリープから戻ってきた司令に一番に駆け寄ったり、内装がそのままなことに関して褒めちぎっていたりと、言動の端々に莫大な信頼を置いているんだろうなと透けて見えるのが良い。良い司令と秘書だと思う。
続いてラッキー。
ここまで本格的にオライオンと絡む話もひと段落ですが、改めて見ると最後にはオライオンと親子らしい雰囲気が出たなあとしみじみ。
サイコーキュータマが覚醒した時と同様に、ラッキーの「宇宙を救う」という想いに呼応して生まれるのがまたいい。
適当親父こと司令がどれだけその事を察していたかは分かりませんが、ラッキーとオライオンがそろえばきっと、くらいには予想してたんじゃないかなあ、とあの発言で思ってしまうよね。
そして最後に次回への展開を置いて行ったスティンガー。
チャンプは?と聞く彼の声が無理矢理明るくしている感じなのがなんとも苦しい。
司令が帰ってきたのを見てからずっと、内心「相棒は?」って思ってたんだろうな。
ではコメディの話をしますね。
まあ何より性格捻じ曲がったお三方ですね。やりたい放題やりやがって。
まずハミィちゃんの「だわさ」ってなんだ。ギャルの対義語(?)がおばさんなのは理解できますが、「だわさ」って何? そんな語尾のおばさんを見たことがないのは私が九州から出たことがないからですか? ネットで調べても碌な根拠が出てこないどころか全部言ってることが違うんだけどそんなことある??
スパーダさんはべらんめえになっておられましたが、個人的にはずっとひん曲がっている口元が好きです。
途中から割烹着が見えた気がするのは気のせいでしょうか。そのまま寿司握っててほしいな~~!!
そして急に厳格になったバランス。
初見時おのゆーさんの担当キャラとは初めましてだった私ですが、ここでようやくこの方こんなにいい声してたんだ?!となんとも失礼な感想を抱いたものです。
ちなみに今回久々に見直しての感想は、「あれそんなに普段とトーン変わってないよな?」でした。知識量でこんなに感想って変わるものですかね?
そして性格までひん曲がってやることなすこと天邪鬼になった3人。
結果、ラッキーとナーガが逆のことを言って制御するに至りました。
この辺から私の頭の中では某ピンクの方と黄色の方が頭の中をぐるぐるしておりました。私だけじゃないよね?ね??
森の中にずんずん歩いていくスパーダさんを見た瞬間完全に脳内が「お前らがそっち行くなら俺はこっちだ」状態でしたもん。ランララランララーラン!!
でもってそんな3人を見守るラッキーとツルギの顔が本当に面白いから見てほしい。
眉を八の字にして困ってるラッキー、今までに一度も見たことない顔してて思わず巻き戻したし、隣にいるツルギさんはずっと顔に「今俺様はドン引きしてます」って書いてあるし。
次回:ガルさん可愛いよガルさん
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