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  • 執筆者の写真_ ぬぺ

32話 下されたJudgment!

更新日:2022年8月23日

誰がそこまでやれと言った。

こういう時に限ってカミホリ監督なのも許せない(好き)




【Story】

小姫のことで揺れる飛彩

そんな彼に、黎斗は告げる。

消滅した人間のデータは、敗れた相手のプロトガシャットに保存されている。小姫の場合はグラファイトであると。



今回の患者はあろうことか鏡灰馬


「小姫を喪って悲しんでいるのはお前だけじゃない」


衛生省に内緒で「クロニクル」に参戦していた灰馬。

どうやらストレス源は「自分も一プレイヤーであることが衛生省にバレること」なのだから通常運転である。


責任を感じて出来ることは無いかと聞く灰馬に、飛彩は衛生省に掛け合ってプロトガシャットを聖都大学附属病院で管理させてもらえるように掛け合ってくれと頼む。

二つ返事で頷く灰馬。


「院長普段はお調子者だけど、やる時はやるんだね」


「当たり前だ。俺が、誰の背中を見てドクターを目指したと思ってる?」



贅沢言うならこの親子関係もう少し掘り下げたうえでこの話してほしかったなーとは思うが。

まあなかなかスケジュール取れないであろうおやっさん枠の扱いとして「実はゲーム参戦してました。息子を想っての言動です」は言うこと無いかなとも思う。



というわけで。灰馬の感染源であるラヴリカを最優先にしつつ、「クロニクル」攻略へと動き出す。




【仮面ライダークロニクル】

お馴染み、最悪のゲーム。今回、黎斗の口からその本来のプランの一端が語られる。



CRが倒さなければならないのは残り4体。パラドは2つ分のゲームを兼ねているので、実質3体。

ラヴリカ・パラド(Lv99)・グラファイト(Lv99)。

戦力としてはCR側が不利だが、そこはデバフ要員の黎斗に頑張ってもらうしかない。

そして何よりも欠かせないのがチーム医療。ライダーたちが全員力を合わせる必要がある。


今回はラスボスに挑むためにもガシャットロフィーを獲得しなければならないので、高レベルの男性陣が頑張った後に、プレイヤーであるニコがとどめを刺す戦法をとる予定。



さて、そのラスボス。

現状の運営でもあるバグスターたちすら知らないその正体は、「究極のバグスター」ことゲムデウス

あらゆるゲームの力をも凌駕する全知全能の神にして無敵の存在。普通のプレイヤーでは倒すことはできないようにプログラムされている。夢と冒険の物語を永遠に続けるためである。

倒すためには完全な抗体を身に着けて仮面ライダークロノスに変身する必要がある。

奇跡に等しい確率だが理論上は可能らしい。むちゃくちゃだ。


完全な抗体とは何ぞ?という感じではある。

永夢なら最初の感染者であり、現在現存するバグスターの源なので、なんか上手いこと行くんじゃないかなーという気がうっすらしているが。

今回唐突に出てきた設定だし、考察したところでヒントが無さ過ぎる気もする。



翌日を決戦日と定めたCRメンバー。


「5年前の借り、返せるといいね」

「大我!絶対だよ。」

「返すさ。必ずな」

白衣を投げつける描写が良い。ニコちゃんなりの、「お前もドクターだということを忘れるな」という檄なんだと思う。


「貴方は、私に逆らったことを後悔するだろう」

黎斗が他人を「貴方」と呼んだのはおそらくこれが初めて。そして2回目が後述する父親相手。間違いなくこの時想いを馳せているのは正宗。

「逆らった」という表現をしたり、ゼロ・ディの犯人として濡れ衣を着せたり…。ただ仲が悪いだけでは済まされない何かがありそうな気がする。


「いよいよ有終の美を飾る時」

「仮面ライダーが消えれば」

「エンディングはもうすぐだ」

こちらも気合十分、問題なし。

誰も何も言っていないのに、お互い「明日が最終決戦!やるぞ!!」みたいに示し合わせていることに突っ込むのは野暮ですよ。


「この戦いさえ切り抜ければ」

「終わらせましょう。『仮面ライダークロニクル』を」


総員、本気の戦いが始まる。



翌日、広場で一堂に会したライダーたち4名、バグスター3名、そして補助要員の女性陣2名。


「バグスター。お前たちの存在はno thank youだ」

「何度やってもおんなじですよ」


「今度こそてめぇをぶっ潰す」

「ならば死ぬ覚悟で来い」


「パラド、お前を削除する」

「永夢、これが正真正銘、最後の戦いだ」

「お前を倒して、『仮面ライダークロニクル』を終わらせる」


(黎斗くん完全に無視されてます。)


「バグスター切除手術を開始する」

「ミッション開始」

「コンティニューしてでもクリアする」

「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」


うーんかっこいいな!このヒーローたちが決戦前に互いにちょっと会話したり、決め台詞の応酬をしたりするの好きなんだよな!



作戦通り優先はラヴリカ。

案の定「かわい子ちゃんたち」を引き連れている彼に対し、まずはそいつらを一気に仕留めることでバフ解除。なんて暴力的解決手段。

個人的にはラヴリカの諸刃の剣的なシステムが好きだったのでちょっと残念。


事前の作戦通り、4人の連携もバッチリ。このままときめきクライシスのトロフィーを獲得できる。


はずだった。




【檀正宗】

檀黎斗の父親にして先代社長。ようやく明言されましたが幻夢コーポレーションの創業者でもある。

黒シャツ+グレーのセットアップ+同じくグレーのネクタイという独特のファッションを着こなすイケオジ。演じる貴水さんのかっこいいこと。そして若々しいことこの上ない。当時48歳?嘘でしょう。

ゼロ・デイの首謀者が檀黎斗と発覚したことでようやく冤罪が晴れて釈放。幻夢コーポレーションに帰ってきた。


どうやら表向きは人好きのする柔和な男性。社員からの期待も厚く、好き放題な檀黎斗・天ヶ崎恋の両名によってガッタガタになった幻夢コーポレーションの立て直しをしてくれると期待されている人物。

既に社員さんたちの未来が心配です、私は。


なお『仮面ライダークロニクル』のことは把握済み。

勿論、天ヶ崎恋をはじめとしたバグスターたちのことも。


「どうかみんな安心してくれ。幻夢コーポレーションは、私が守る」



彼が帰ってきて最初に行ったのは、どこかの建物で「GD」と書かれたケースを持って歩く事。

前後関係が完全に不明(持っているケースは持ち出したものか、持ち込んだものか。そもそもそこはどこなのかなど)なのでなんとも言い難いですが、タイミングやその後のシーンを考慮すれば「衛生省からプロトガシャット一式を持ち出した」っていうのが正しいのでは。(間違っていたとしても脚本的にそう思わせたいのはほぼ間違いない)



そして、メインキャラの頂上決戦にも乱入。

時空が歪み、辺りは夜になり、謎の大きな時計が現れる。


「諸君。このゲームは無効だ」

 「『仮面ライダークロニクル』は世界に誇るべきゲーム。永遠に愛され続けるコンテンツでなければならない。ここで安易に決着を付けられては困るんだよ」

 「ご苦労だったな黎斗。いや、デンジャラスゾンビ」


 「私の服役中に見事に君たちは完成させた。私の『仮面ライダークロニクル』をね」


 「黎斗の才能、バグスターの力。幻夢コーポレーションの商品の一部に過ぎない。幻夢コーポレーションを作ったのは私だ。黎斗、ましてや君でもない。私こそ社長。」

 「今こそ審判の時」



《仮面ライダークロノス》

「天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は極まれり!」

全ての抗体を手にした最強の仮面ライダー。

黒と蛍光グリーンを基調とする。エグゼイドではお馴染みのお目目もありますが、こちらも緑のラインになっているので、統一感はありつつも他のライダーのような愛嬌が無いのが最高。

そしてなんといってもマント。足のあたりでヒラヒラしております。最高。私は造形美ならウィザードが最推しなんだよ。ありがとう。


変身に用いるのはバグヴァイザーⅡと「仮面ライダークロニクル」のガシャット。

本来人間が使えば大量のウイルスに感染して消滅する代物だが、最低でも16年前には自ら感染して抗体を得ていた正宗にはその心配はない。

これが社長特権である。


最大の特徴は時間を操る能力を持つこと。

自在に自分以外の相手の時間を止める・再生することができ、一瞬のうちに・無抵抗で相手を追い込むことができる。

しかし撮影班及びCG班が泣きそうな演出である。


単純に火力も強く、Lv99のメンバーを含む全員が一瞬で吹っ飛ばされ変身解除まで追い込まれる。

全員攻撃を受けたのは1回のみにも関わらず、である


必殺技はクリティカルクロスエンド

「終焉の一撃」

地面に描かれた巨大な時計の文字盤とともに放たれる回し蹴り。

圧倒的にかっこいいですクロノス…!!!


クロノスとは。

ギリシャ神話に登場する神の一柱。時を象徴する存在。巨人族。

最古の男神である天空の神ウラノスと、大地の神ガイアの間に生まれた子。

若い頃に父に盾突き、そのまま覇権を簒奪した過去を持つ。

かまどの神ヘスティア、穀物の女神デメテル、女性・結婚・家庭生活の神ヘラ、死者の国の神ハデス、海の大神ポセイドン、最高神ゼウスの父でもある。

両親からは「自分の子に王位を奪われる」という預言をうけており、最終的に末息子のゼウスと対峙して敗れた逸話が有名。

ローマ神話では豊穣の神サトゥルヌスと同一視される。

(以上、日本大百科全書参考)


なんか出てくる神が錚々たる面々だ。ギリシャ神話に疎い私でも知っている名前ばかり出てくる。

「神」を名乗る男の父親としてのポジションとして変身するのがクロノスとは、まあよく考えたものだ。

……そうなると檀黎斗=ゼウスってこと?それはなんかやだな。

最終的には神話と同じく、黎斗たちの手に依って滅ぼされると信じたいところ。



「聞き分けの無い子は嫌いだ」

 「君にはもはや商品価値はない」


 「『ときめきクライシス』は絶版だ」


そして彼の特徴はもう一つ。

「ポーズ」中に倒された敵は復活できない。「ポーズ」の状態で死亡するので、そのまま時間が動き出すことは無い。


ということで、まさかのここでラヴリカ退場。

断末魔の叫びすらない最期でした。

憎たらしかったけれどずっといいキャラだったし、演者さんのことも好きだったのでかなりショックがでかい。



「今後は私が『仮面ライダークロニクル』を運営し、君たち全員の運命をジャッジする。私が世界のルールだ」




【以下雑記】

🎮遂にクロノス参戦!中の人がよく愛に溢れたツイートをしてくださっていることは知っていたので、本当に楽しみにしておりました。絶望感がすごいですがそれを超えるかっこよさ。ああいう造形のやつにはすぐ惚れちゃうね。


🎮ギリシャ神話の話。うすぼんやり知っていましたが性に対する考え方というか、家族関係とかが割と(今の価値観から考えて)奔放だよね。古代日本の神話でもその辺は似たり寄ったりだから人間の本質なのかもしれない。今回も調べていたらクロノスのママは同時に父方の祖母(ウラノスの母)でもあるし、クロノスの奥さんは自身の姉でもあります。あとクロノスは子供たちに不自由を強いるパパに怒って性器切り落とすという手段を使っているし、それにGoサインを出したのはあろうことかママです。みんなもっと平和に行こうよ。

🎮前述した通り、「クロノス=正宗」「ゼウス=黎斗」を重ねているんじゃないかなという気がする。何の気なしに『日本大百科全書』のゼウスの項を確認したところ、「この世の支配者として世界の平和と秩序を守り、人間に法を与え、正義の遂行を見守り、偽誓 (ぎせい) を罰し、客の接待を奨励し、政治的自由を守る神であった。」って出てきて笑ってます。見習え自称神。

🎮余談だし、完全な偶然だとは分かっていますが、クロノスは「豊穣の神」でもあるのだけど、音だけ見たら「宝生」と同じなのゾッとするよね


🎮愛用しているJapan Knowledge。最も新しいデータが入っていることでお馴染み「デジタル大辞泉プラス」には、「仮面ライダークロノス」の項がありました。「特撮テレビ番組『仮面ライダーエグゼイド』に登場する変身ヒーロー。檀正宗が変身ベルト、バグルドライバーⅡと仮面ライダークロニクルのマスターガシャットを用いて変身する。」とのことです。真面目に書いてあると面白いな。


🎮「仮面ライダークロニクル」について。正宗・黎斗ともに、「メインストーリーが終わってしまったらゲームは楽しんでもらえなくなる」というのが動機。血は争えない。

🎮ただそれなら、追加コンテンツを出すなり、続編を出すなり、やりこみ要素を入れるなりすればいい話。どうしてゲームの根幹を潰しかねないことをするのか。


🎮今まで実質無敵だったパラドたちバグスターにも現れた「死」の概念。これは彼らの立ち位置が大きく動きそう。

🎮気になるのが死に怯えるパラドを見つめる永夢の目。正直、前回黎斗に「命の大切さに気付いたみたいだから許す(意訳)」した彼なので、パラドのこともあっさり許しそうな気がして怖いな…。それだけの要素で安易に彼を許すようなことはしてほしくないし、もしそうするなら何かしらの流れを入れてくれと切に願っております。はい。


🎮消滅した人間は致命傷を与えたゲームのプロトガシャットに入っている。ということは理論上、唯一CRのもとにある「デンジャラスゾンビ」のガシャットの中にはもしかして“彼”がいるのでは……???




次回:クロノスと飛彩

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