28話 怪盗BN団、解散…
- _ ぬぺ
- 2023年5月19日
- 読了時間: 11分
うあぁ(声にならない呻き)
【あらすじ】
2グループに分かれて事態の収拾にあたっているキュウレンジャー。
今回は現代班に視点が移っています。
感情を手に入れて悪い方向にいきいきしているナーガ。
感情の爆発と共に戦闘力も上がったらしく、めちゃくちゃ楽しそうにインダベーたちの相手をしています。
更には街に繰り出してアキャンバーと共に破壊活動を始める始末。
当然ながら仲間たちがそれを許すはずはない。
【バランス】
街でようやくナーガと再会。あまりにも時間が空いていて(トンチキコメディが強烈すぎて、とも言う)うっかり忘れていましたが、ダークナーガを実際に見るのは初めて。
●「……バランス。」
●「ナーガ! 迎えに来たよ! 一緒に帰ろう!」
ノリはいつものアゲポヨウェイなバランス……のつもりなんだろうなって感じ。
声から余裕が一切ないのが見え見えである。
そんな相棒に対するナーガの返事は、銃撃。それもバランスの顔にクリティカルヒット。
ここ、他の4人は防御姿勢取れてるのにバランスだけ取れてないんだよね。彼のショックの大きさが見える。
●「お前とのコンビはもう、解消だ」
●「そんな……」
ナーガの変身を皮切りに戦闘に突入。キュウレンジャーたちも変身して応じる中、バランスだけはまだ事態が咀嚼しきれていないのか、変身せず呆然と事態を見守るばかり。
結局、アキャンバーの粋な計らい()によって、ナーガと2人で話す機会を設ける。
●「俺はアキャンバーのおかげで感情を手に入れた!」「嬉しいだろ?」
●「そんなの嬉しいわけないじゃないか!」
●「そうか……やっぱりお前も、俺に感情を取り戻してほしくなかったってわけか!」
相変わらず、「アキャンバーの助けを借りて」という部分が抜けているためにすれ違う2人。
●「違う!」
「ナーガ。一緒にやろうよ。テンテンテテンテン、チョリーッス! 探すは銀河の一等星、神出鬼没の盗人家業、僕たち……」
完全にハイタッチをする姿勢で歩み寄ったバランス。
ナーガからの今度の返事は、左の太ももへの一撃。
●「馬鹿にしてんのか?……馬鹿にしてんのか?!?!」
鎌でメッタメタに攻撃を重ねるナーガ。執拗に怪我した場所を踏んづけ、蹴り飛ばす行為は完全にヒールのそれ。
その頃、4人を相手にしてもなお有利に立ち回っていたアキャンバーは、なんとここでネタバラシをする。
●「問題です。ナーガを元に戻すには、どうしたらいいでしょうか?」
「答え。痛みを与えるの。すべて忘れてしまうくらいの激しい痛みをね!」
ということでまずはガルがダッシュ。
ナーガに襲い掛かるが、そこに待ったをかけたのは息も絶え絶えなバランス。
●「ダメだよ……なんでナーガと戦うんだよ……」
動揺する一同に容赦なく攻撃するナーガ。
変身解除し、あわやというところに駆け付けたのは……銀色の服をまとった女性でした。
【エキドナ】
突如として現れた女性。
顔はどう見たってナーガですが声が明らかに女性のそれ。
銀色の長い髪に銀色のロングスカート。立ち姿が淑やかでお綺麗である。
ヘビツカイ座系の人々は皆同じ顔……というのは以前にも明言されていましたが、それにしたって違和感がすごい、ということで失礼すぎるくらいまじまじと彼女を眺めまわすキュウレンジャーたち。
やめなさいハミィちゃん、スカートをめくろうとするのはやめなさい。
彼女の目的はナーガの抹殺。
感情を得るというのはナーガたちの星では禁忌とされており、それを破った彼は抹殺に値すると。そのためにはるばるチキュウまでやってきたらしい。
●「ナーガの仲間なんでしょ? なんでそんな酷いこと……?」
⛎「唆して、外に連れ出した奴。お前の方が酷い」
●「それは……ナーガが望んだから。ナーガは僕たちが救うから、帰ってよ!」
バランスは左足を引きずりながらその場から走り去ってしまう。
慌てて追いかける仲間たち。
バランスは、町の公園でブランコに乗ってぼんやりしていた。
●「エキドナが言っていたことは、本当なんだ。僕は、ナーガを騙して連れ出した」
バランスとナーガの出会いのきっかけとなったのは、バランスの盗人家業の最中だった。
無事にお宝を回収したものの警報にひっかかったバランスは、施設内を駆けまわる警備員から逃げていた。
そこにやってきたのがナーガ。
見つかったと思って半べそをかくバランスと、彼にぐいぐい近寄るナーガ。この時の彼には感情はないですし、本人はいたって真面目なのは分かっているのですが、背の高いイケメンが真顔&無言で近寄ってくるのめっちゃ怖いな。
●「俺は感情が欲しい。感情があれば、平和になる。みなが笑って、喜び合う世の中にできる。」
●「へぇ。感情が欲しいんだ。……コイツを利用すれば、逃げられるかも」
ずっと1人でやってきたバランスは、どこまでも現実主義者だった。
ナーガに感情を教えてあげる、と言ったことで彼を味方につけ、その場から脱出。そのまま彼を連れ出す形でBN団を結成したのであった。
●「ナーガの、『感情が欲しい』っていう純粋な気持ちを利用したんだ。結局、やってることはアキャンバーと同じだ」
●「全然違ぇよ! バランスがナーガを連れ出さなかったら、俺たちは、ナーガに会えなかった」
「俺はナーガと一緒に笑い合いたい。喜び合いたい! バランスも、そう思ってるんじゃないのか?」
●「ナーガが言ってた。『俺が感情を取り戻したら、バランスは喜んでくれるはずだ』って。」
確かに初めの動機はアキャンバーと何一つ変わらなかった。
でも、バランスは彼女とは違って、きちんとナーガを「仲間」だと捉えていた。だからナーガも彼について行った。それがアキャンバーとの一番の違い。
●「……そうだね。僕が間違ってた。ナーガを必ず取り戻す。どんなことをしても。」
再び左足を押さえて走り出す。
さっきまでは「足の痛みを堪えて」って感じの走り方だったのに、今回は「足の痛みをおして」って感じなのが良いよね。
再びナーガの元へ。
また銃撃で迎えられるが、今度はきちんと構える。それどころか、誰よりも踏ん張る。
●「やられるつもりなんてない。君を必ず取り戻す。例え、君を傷つけたとしても!」
この台詞に触発され、ナーガも殺す気で迎え撃つ。
戦いは先ほど同様にアキャンバー対4人、ナーガ対バランスの構図に。
●「お前の感情、試してやるぜ!」
●「何が『試してやるぜ』だ? てめぇには似合わねぇんだよ!」
●「『てめぇ』なんて言わないで! 『バランス』って呼んでくれ、ナーガ!」
あくまでも相棒の前ではいつもの軽快な自分を貫くバランス。
●「忘れたのかな? あいつを元に戻すには、激しい痛みが必要だってこと! アキャキャ、もしかしたら死んじゃうかもよ?」
●「だからって! 仲間を見捨てる理由にはならない! そうだろ、バランス!?」
●「その通りで~す!」
ラッキーがヒカリキュータマを使ったことにより、バランスがパワーアップ。
メタルはヒカリキュータマには反応しないらしい。
●「ナーガが欲しかった感情は、そんな全て破壊し尽くすような感情じゃない!」
階段を転がり落ちつつ殴り合いを続ける2人。
明らかにナーガの方が優勢。
●「みんなで喜び合いたいんじゃなかったのか?! ナーガァ!!」
なんとか軽い背負い投げのようにしてナーガを組み伏せる。
イテキュータマをキュークロスボウにセットし、震える手でナーガの首元に突きつける。
●「ハハハハ、どうした、撃てないのか? 甘いやつだな」
●「……撃てるよ。君だけに、痛い思いはさせない!!」
キュークロスボウが向いた先は空。
大量に放たれた矢は、逃げようともがくナーガと、彼を逃がさまいと縋りつくバランスの上に降り注ぐ。
変身解除され、大怪我と共に放り出される2人。
●「……ナーガ、」「ナーガ、大丈夫?」
身体を引きずって這い寄るバランス。
ナーガはそれを、
蹴り飛ばした。
転がってふっと脱力したバランスがね。
人の心が折れるってこういうことなんだろうなって思う。
●「大丈夫なわけねぇだろ。何が『みんなで笑い合いたい』だ。……ふざけるんじゃねぇよ!」
フクショーグンともあろうアキャンバーが、こんなに早くにネタバラシをするわけがなかった。
痛みが云々なんてのは全部嘘。
一度解放された感情が戻ることなどない。
●「この痛みを怒りに変えて、必ずてめぇを葬る」
その場はアキャンバーがナーガを治療するために撤退。
置き土産として残していったデカいツヨインダベーは、ラッキーとフタゴキュータマで2人になったハミィsとガルsがキュウレンオーで討伐したのでした。
その後。
ナーガが最後に仲間と話した橋の上に再びやってきた一行。
「もとには戻らない」という言葉に不安を覚えつつ、諦めるわけにはいかないと言うキュウレンジャーたち。
それを横から見ていたエキドナは、やはり抹殺しかないと言う。
●「……好きなようにしたら?」
「君が何を使用が関係ない。ナーガは僕が守る。必ず取り戻す。」
【過去組】
無事に過去にたどり着きました。
なお前回腰をやってしまった司令は、着地時の衝撃で一周回ってもとに戻りました。どうして。
本来の目的通り、ドン・アルマゲとの最終決戦の地に赴き、事実を確認。
一行はツルギの回想通り、クエルボ死亡、ツルギ最後の一手、そしてドン・アルマゲの消滅を確認。
300年前のツルギはというと、白い服を着た厳つい男に抱えられるようにその場を後にした。
つまり、間違いなくドン・アルマゲは300年前に敗れている。
納得いかない部分はあるが、ひとまずこの星が爆発する前に彼らも撤退せねばならない。
ツルギの指示で、彼が信用をおいているオライオンへの接触を試みることとなった。そのため、ワープホールを使ってチキュウへ……
が、そこで何者かの攻撃を受ける。
なんとかワープホールは潜り抜けたものの、全員チキュウに投げ出される。
オリオン号はその後ろで大破。
それを仁王立ちで見つめるのは、先程の白い服の男。
その頃、現代では。
衝撃波と共に、オリオン号の救難信号が鳴り響く。
彼らが見たものは、崩れ落ち、300年ほど放置されたように朽ち果てた、オリオン号の姿だった。
【以下雑記】
ということで、どう考えても踊ってる場合じゃねぇ!な終わり方をしてくれました。久しぶりにノーマルキュータマダンシングが帰ってきたけどそれどころじゃねぇよ。
もうあまりにもしんどかったからアルコール入れて見たわ。精神がもたない。どう考えても子供向け特撮でやっていい視聴方法ではない。
バランスですね。
敢えて残酷な言い方しますが、今回の彼はずっと「らしくなかった」。
彼って基本的に非合理的なことが嫌いなんですよ。表向きはアゲポヨウェイしておきながら頭の中では常にいろんなこと考えてるし、基本的に冷静沈着で自分のペースをかき乱されることがない。
けどまあ今回はずっと余裕がなかったね。肉体的にも精神的にも無理してるなって感じ。
さっきも書いたけど序盤は完全に状況を咀嚼しきれていないし。
で、今回の、というかこの章の彼の命題は、「ナーガへの罪悪感から脱しろ」だと思うんですよ。
本人も言う通り、利用する形でナーガと仲間になったバランス。
確かに最初は利用していたけれど、だんだん歪ながらも仲間になった。でも、トキでは深層心理として彼に対する罪悪感があることが判明。深層心理すぎて本人も気づいてなかったんじゃないかな。合理主義ってなによりも理屈を優先するから。時には自分の気持ちすら無視しちゃうから。
言ってしまえばそのツケが今回の事態の発端だし、ここからはバランスは少しずつ自分と向き合って、自分の想いを吐き出していかなくちゃいけないんだと思う。
同じことはナーガにも言えますがね。
だからこそ、今回の「アキャンバーと同じだ」っていう台詞は絶対に彼の口から出て来なきゃいけなかった。これが出て来たから、彼はちゃんと踏ん切りをつけられたんだと思う。
こんなことを書きながらふと思ったんですが、バランスは自分の腹黒い部分をナーガに見せたことはあったんでしょうか。
利用していたということを隠していた以上、言ってないだろうな……。
相棒には全てをぶちまけなきゃいけないとは思わないけれど、隠し事は多ければ多いほど人間関係にひずみができるのもまた事実だと思うの。
アクションも泥臭くてよかったねぇ。
暴力的な殴る、蹴る。ナーガのヒールっぽさとバランスの余裕の成さが出ていて大変良かったです。
ただひとつだけ言うと。
心中とか一緒に傷つくって言うのは創作において一番美しくて、一番意味をなさない、逃げに等しい行為だと思っているんだ。
あとはもう……小野さん…………。
ずっと無理している、なのに平静を装っている声わ言わずもがな。いやもう、叫び声最高でした。ありがとうございました。あの絶叫がね、本当に痛々しくて。小野さんがバランスを演じてくださって本当によかった。
あとはナーガとの初対面のシーンね。バランスもあんまり声の抑揚無いよね。なんだかんだ言って、バランスもナーガの純粋さとか無垢なところに影響されたのかななんて思った。
なんか何言っても陳腐になりそうだからサクッと締める。
ぶっちゃけ私は小野さんとの遭遇率がそんなに高くないのであまり偉そうなことは言えないのですが……割と珍しい部類に入るんでないの? バランスみたいなキャラ造形も、なんなら声のトーンも。
そもそも叫んでいるイメージがあんまりないんだよ…
あと全然違うジャンルの話しちゃうのアレなんですけど。
感想書くのしんどくなるのは分かり切っていたので音楽かけながらキーボード叩いてたんですけど、YouTubeのミックスリストをポチっとすると私の場合100%の確率で愉快な7人組が出てくるんですね。良くない。なまじ同じ声帯だから本当にダメ。んやんやんや。
ここからは諸々の雑記を。
まずは冒頭のキリンキュータマ。
キリンの如く首が長くなるという代物を使用したバランス。
ド直球に申し上げて大変気持ち悪いです。なんだこれ。相棒がイメチェンしたからといってそんなことしなくてもいいんだぞ。
ガル。
痛みを云々の話を聞いて、真っ先に向かっていくのが好きです。
汚れ役は引き受けさせまいとする彼の優しさを感じた。
そして新キャラ:エキドナさん。
御覧の通り、演じるのはナーガと同じく山崎さん、声だけ恒松あゆみさんが担当。
何がすごいって、完璧に女性なのである。なんですかこのべっぴんさんは。
スラっとしたスタイルのおかげもあるのでしょうが、淑やかな所作や女性的な柔らかさのある表情など、完全に女性のそれなんですよ。設定的にほぼメイクも無いのに。
首元を見たら喉仏あるし、首も太いし男性だなと思うんですけど、それ以外の点で完璧にカバーしきってるの本当にすごいよね……。
よし、書きたいことは全部書いたと思う。
休憩挟みながらとはいえかなり時間をかけてしまった……
これ推し回どうなるんだ私は。
次回:過去を確かめろ
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