19話 森の惑星キールの精霊
- _ ぬぺ
- 2023年4月18日
- 読了時間: 10分
いいかい、コメディはシリアスの前触れなんだよ
【あらすじ】
チキュウに大量のモライマーズが迫っている。ドン・アルマゲは遂にチキュウを爆破させることにしたらしい。
流石にひとつずつ撃ち落としていてはきりがない。キュウレンジャーはひとまずラシンバンキュータマに導かれるがまま、最後のキュータマが眠る惑星:キールに向かうこととなった。
【エリス】
キールに棲む精霊。
樫らしき木材でできた身長とそう変わらないサイズの杖を手に持ち、ふんわりしたシルエットの緑色のワンピースを着こなし、柔らかい金色の髪に花の髪飾りを付ける。絵本に出てくる「妖精」がそのまま出てきたかのような可愛らしい姿である。
さて、キールに到達したキュウレンジャー。●●●●●
手分けをして探していると、BN団は謎の蔓に絡めとられて宙ぶらりん状態に。
一方ラッキー・ハミィ・スパーダが向かった先は、キールの集落だった。
キールを担当するダイカーンはオメーガ。
胴体も肩も手も丸っこい頭の形になっている石像の怪人。色のせいか、こいつを見る度に私は人形焼が食べたくなります。
住民をこきつかって自分を崇める像を作ろうとする彼を見て攻撃を開始するキュウレンジャー。
チョウコクグキュータマを使ってオメーガの目に攻撃、パッチリお目目に改造したうえ、それを非難されると「じゃあ叩き斬る」と発言。オメーガは這う這うの体で逃げていきました。文字起こしするとどっちが悪人か分かりゃしない。
なおオメーガさん、パッチリお目目は満更でもなかったのか、そのあと部下に以前の顔と比較しての意見を求めています。
この人、人生楽しそうね。
無事に敵を追い払ったキュウレンジャー。
リュウコツキュータマを知らないかと人々に尋ねると、村の長らしきお爺ちゃんが登場。
森の奥には秘密の宝が眠ると聞いたことがある。しかし、森に入ってはならない、恐ろしい精霊がいる。そして淡々と昔話を始めようとするが……
3人は既に居なくなっていた。
さっさと森の中に突入した3人。
森の中で、宙ぶらりん状態のBN団に遭遇。さらにラッキーとスパーダも蔓に絡めとられてしまう。
そこに現れたのが精霊:エリス。
しかし、備えあれば憂いなし。お爺ちゃんの忠告を(一応)聞いていた3人は、あらかじめハミィのみ忍術で姿を消して潜入。あっさり男性陣を助け出すことに成功したのであった。
襲ってきたエリスに応戦するラッキー。リュウコツキュータマの名前を出して協力してほしいと言うが、逆に何故それを知っている?と彼女の不信感を煽るばかり。
●「落ち着いて!僕たちは……!」
🧚♀️「……!! な~んじゃ~~❣イケメ~~ンではないか♡」
そう。この妖精、面食いなのであった。
イケメンスパーダさんにひとめぼれ。森を統べる妖精としての威厳溢れた態度はどこへやら、きゅるきゅるした態度と声に変貌。
ラッキーを突き飛ばし、スパーダに無理矢理抱きついてアプローチ。
●「羨ましいねぇ。」
●「バランス、ああいうのが好みなのか?」
●「どかな?」
恋バナの時、直接的な表現で突っ込んでいくのがナーガ、飄々と誤魔化すのがバランス。分かる。
🧚♀️「我が名は森の精霊エリス。さっきは見苦しいところを見せた。許せ。そして忘れろ。」
ということで改めて高飛車に自己紹介。なんか漫画の集中線が見えた気がする。バーン!!
イケメン好きな彼女はスパーダ以外には露骨に対応を変える。良かったよ、キュウレンジャーがイケメンだらけの戦隊で。
●「チョリーッス!僕もイケメーンで~す!君かわうぃ~ね!」
🧚♀️「星に帰れ」
エリスさん、自称イケメンには厳しかった。
「そこまで言わなくても」としおしおの声でいじけるバランスと、「さげぽよ…」と励ますナーガさんでした。
土を掘り返していた枝が折れるタイミングが完璧すぎて笑ってしまう。
エリスの役割はリュウコツキュータマの守り人。
とある人物によって彼女に託され、いつの日か現れる救世主に渡してほしいと言われていたのであった。
それは俺たちだ!と言うために素面で名乗りを披露する5人。
なおさげぽよバランスはナーガの介護のもとなんとか合流。「究極の救世主!」の台詞でキュインともとに戻っているあたり、彼もれっきとした救世主マインドの持ち主なんでしょう。
あとハミィちゃんのウインクが可愛い☆彡😉
🧚♀️「何が『究極の救世主!』じゃ!わらわがまっておるのは普通の救世主じゃ」
しかしご不満のエリス。
残り2つのキュータマを見せろと言うが手元に無いためすぐには無理。では渡せない、と押し問答。
🧚♀️「では、いくらそなたがイケメ~ンでも信じることはできぬ。帰れ帰れ!」
●「また帰れって……しかも2回も言った」
意外と傷が深いバランスさんである。実は今までは結構ナンパ成功率高かったのか、意外と悪口に弱い口なのかなんなのか。大丈夫だよ、貴方は十分かっこいいよ。
一行がわちゃわちゃしているところに後ろから飛んできたのは蠍の尾。
どうやったのか、キールにたどり着いていたスコルピオがオメーガの案内によって合流して来たのである。
そしてリュウコツキュータマはスコルピオのもとへ。
即座に応戦する5人だったが、手段を選ばないスコルピオはオメーガをゾンビ化して集落の人々を皆殺しにするよう命じる。
ラッキーは残る4人にオメーガを任せてラッキーは1人でスコルピオと対峙。エリスがキュータマが先だと叫ぶのも一喝してスコルピオに向かっていく。
ヒカリキュータマの力も借りて戦い、一度はキュータマの奪還に成功。
しかし、それを受けたスコルピオはエリスを人質にとり、キュータマとの交換を要求。ラッキーはスコルピオの所業に怒りつつ、交換を受け入れる。
スコルピオは悪役の常套手段:交換すると言いつつ人質も殺そうとするを無事に披露した後、リュウコツキュータマを持ってモライマーズでチキュウへと帰還したのであった。
住んでのところでエリスを守ったラッキー。
🧚♀️なぜリュウコツキュータマを渡した?わらわの長年の苦労が水の泡ではないか!そもそも仲間を追わせていなければ……!」
●「何言ってんだよ!キュータマより、あんたの命の方が大事に決まってんだろ!」
は??惚れるが????
●「村人やあんたを救えなくて、そんなの救世主でもなんでもねぇ。俺は宇宙を救う救世主だ。あんたも、俺が救う宇宙の一部なんだからな。」
エリスと目を合わせて力強く語ったあと、ちょっと笑って目線の高さに合わせて優しく、でも力強さはそのままに語り、最後にとびっきりの笑顔。えっこれで惚れない人がいるんです?????(ここまで一息)
エリスの胸に去来するのは、彼女にリュウコツキュータマを託した男の姿。
🧚♀️「貴方にそっくりですわ。オライオン様。」
その後、ラッキーは仲間たちと合流。
オメーガをグー✊に見立ててじゃんキューぽんのパー✋で勝利した仲間たちと共にキュウレンオーに乗り込み、巨大化したオメーガとモライマーズを一気に叩いたのであった。
エリスのもとに戻ってきた一行。
エリスは自分が彼らを信じられなかったせいで今の状況を招いてしまった、と詫びる。最初の「許せ(ドーン)そして忘れろ(ババーン)」な態度とは打って変わってしおらしくなっております。
●「信じてくれるかな?」
🧚♀️「もちろんじゃ!」
ということで、恋するエリスが駆け寄ったのはラッキーのもと。
わざとらしくもじもじするエリスちゃんと、何一つ理解していないラッキーさんの対比よ。
その後ろではしゃがみこんでいじけるスパーダさんと、「仲間だね」とでも言いたげに肩を叩くバランス。なお少々遅れてナーガもエリスの可愛さを理解したらしく、「可愛い」と発言して仲間たちを驚かせています。
●「リュウコツキュータマのことは任せてくれ。必ず取り返して、宇宙を救う。あんたの苦労は絶対に無駄にしない。」
あああそういうのがさらっと出るところだぞラッキー!!!!
さらっとさっきのエリスの「苦労が水の泡」発言を回収するの!丁寧に相手の話を聞いて覚えてるのが分かるしそのうえ彼女が一番欲しい言葉を無意識に選んでいる感じ!!本当になんなんだお前はァ!!(ここまで一息)
それを聞いたエリスは後のことをキュウレンジャーに任せる。
そしてオライオンなる人物のことを語る。
彼はエリスにキュータマを托した人物であり、一度宇宙を救った救世主でもあったのである。
以前にも救世主は存在した。
その詳細が分かるのはほんの少しあとのお話。
【スティンガー】
しばらく思い詰めていた様子のスティンガー。チャンプの検査はかなり順調らしいが、彼の精神はそんなことで救われるはずもなく。
そしてついに、小太郎から「リベリオンからスティンガーが居なくなった」と報告が入る。
スティンガーはガルが持たせたオウシキュータマをリベリオンに置いてから離脱。
オリオン号に帰還したあと、一言も発さずにガル・ラプターを毒で攻撃。テーブルにあったアルゴ船復活のための2つのキュータマを回収し、サソリボイジャーで再び去っていったのだった。
救世主と決別するように、支給品のジャケットとセイザブラスターを残して。
救世主としての証を全て捨ててチキュウに戻ったスティンガーは、マーダッコとコンタクトをとって、2つのキュータマを見せてスコルピオを呼び出す。
●「兄貴の言葉を信じたいんだ」
宇宙を救うために一緒に戦おうと言ったスコルピオ。
●「もうこれ以上、今の兄貴は見ていられない!」
「だから、兄貴は俺が倒す!!」
遂に兄弟の戦いの火蓋が切って落とされたのである。
【以下雑記】
いやあラッキーがかっこいい回でしたね!違う?そんなわけないでしょう。
先ほども書きましたがこの人はどうしてそんなにナチュラルに王子様ムーヴができるんですか?
確かな意志と理想があって、それを力強く語る感じがめちゃくちゃにかっこいい。ついて行きたくなっちゃうよね。それでこそ究極の救世主を引っ張る希望の旗頭だよ。
って思った次の瞬間にめちゃくちゃしっかり目線合わせて優しく話しておまけにニコってするのズルくないですか。なんなんですか。
しかもあの、普段の無邪気で溌溂としたよっしゃラッキー!モードとは打って変わって王子様フェイスを存分に活かした微笑みなのでこっちは心の準備ができていない。なにそれ聞いてない。心臓いくつあっても足りん。
でもってサラッと「あんたが大事」とか言っちゃうんですよこの人は。かっこつけているわけでも気取っている訳でもなく本気で言ってくれるからこっちにもすっと入ってくるの。好き。
そんな感じでエリスを恋に落としておいて本人は無自覚なんですよ。だから「えっなにその態度…怖……」みたいな顔しちゃうんですよ。純朴青年要素が更に盛られてるの意味わからん。そうなんですよ、この男誰に対しても平等にああいうこと言っちゃうんですよ……。怖いね。人たらしめ。
救世主としての覚悟があってそのためにひたむきに戦っていて、努力も出来て、他人に言葉もかけられてというハイスペックな人物なのですが、それを全部素直さでコーティングしているから嫌らしさとか超人らしさがない。
抜きんでてすごい人なのにそんなこと思わずにみんなが素直についていけるのは間違いなくこのおかげですよ。
あれで惚れない人がいるんですか?全宇宙惚れるでしょあんなん。好き。
ここまでほぼ一息で書いてます。やべぇオタクになってるのは誰よりも私がよく分かっているのでほっといてください。
さて、ここからはきりが無いのでもう別キャラの話を。
平行世界の宇宙でお亡くなりになったはずのマーダッコさん。なぜかスコルピオが持っていた体の一部から蘇生、バージョン4が爆誕しました。
今回は宝塚の男役のような凛々しいお姿になっております。本当にどんな性格でもさらっと応えられるスーアクさんと声優さんに脱帽です。
司令が倒れているラプターとガルに駆け寄るシーン。
若干声が高くなっている(より正確に言うなら神谷さんの地声に近づいている)のが好きです。
やはり3話でスティンガーが初めて攻撃して来たアレは想定済みだったんでしょうね。実際に毒を注入する事やタイミングまで想定していたかどうかまでは微妙なところですが。あの時は呑気にロジャーだのオッキューだのと言ってましたからね。
この先の展開を匂わせつつ、遂に蠍兄弟編へ。
それにしたって(オライオンとラッキーが似ているというデカい伏線を、「オライオンは昔の救世主」で上書きして誤魔化すのあまりにも脚本が上手い。何一つ嘘は言っていないというのがまたニクい。)
あとね、今回のラストカットのかっこよさは異常ですよ。
次回:兄と弟と、もう一人の弟
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